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2004年10月21日

フェドートワ(Fl)の独奏盤

マリア・フェドートワ(Fl) ほか
「オケイジョン」(Classic Records)
今年1月ミラーズ・フェスティバルでのプーランク;Flソナタほかや5月モスクワ放送響来日公演での「牧神~」で素晴らしい笛を吹いた、フェドートワさんの独奏盤がリリースされた。
ロシアのレーベルだが、マルCは彼女の名前になっているので、ほとんど自主製作のような音盤だろうと思われる。
幸いMMC-Japanで輸入販売されるというので、早速取り寄せたもの。
MMC-JapanのWebpageには熱い讃辞も掲載されている。
主な収録曲は、
ピアソラ;「タンゴの歴史」・「アヴェ・マリア」(後者は映画『エンリコ四世』への音楽から採られたとのこと)
ベルリオーズ;「キリストの幼時」より三重奏曲(ただしFl、Ob、Hp)
イベール;間奏曲(Fl、Hp)
これらの間にZgraja;フラメンコ・スタディ第1~3番(無伴奏Fl)が挟まれる。
CDにフェドートワ自身が寄せた文章に、
海、美しく常に変化している海、地中海のような海。水平線と波のざわめき、フランス人やスペイン人がおしゃべりしている海辺の小さなカフェ、その海を見渡せる小さなホテル。ここでは、夢を見ることができ、人生を振り返ることができ、些細なことを考えることができる。騒々しい日常生活から離れて…。
とあり、そのような気分の選曲なのであろう。
CDの再生をスタートさせると、靴音や扉(?)を開ける音・波の音が聞こえてから「アヴェ・マリア」の演奏が始まり、「タンゴの歴史」の合間にはカフェ(?)の物音が挿入されているのも、このコンセプトから来ているのであろう。
ベルリオーズ作品では、この曲だけ木製の楽器で演奏されているが、LPのサーフェス・ノイズらしいプツ・プツというノイズが重ね合わされている。これも何かの趣向だろうが、多少耳障りだ。
もちろん演奏そのものは非常に素晴らしく、特にZgraja作品の力強い吹奏は感動的。
なお、「タンゴの歴史」は、本来のFl・GにP・Cbが加わっており、上記フェスティバルで共演したアレクサンドル・メルニコフらが共演している。
2003年モスクワでの録音。

投稿者 seikaisei : 2004年10月21日 18:29

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