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2004年10月01日

立花隆の新著

立花隆『思索紀行』(書籍情報社)を読む。
大学生時代の著者が反核映画を担いでヨーロッパを放浪したときから、中東遍歴、あるいはアメリカ訪問まで、
旅行を契機として、いろいろ考えごとをした記録
を集成したもの。約500頁の大冊である。
斉諧生的に注目するのは「神のための音楽」と題された、1982年8月、ギリシャ正教の聖地アトス山を訪問した旅にまつわる一章。
初出は1984年2~3月の『FMファン』(共同通信社、1984年2~3月)だから、もう20年ほども前のことだが、これを読んだことから東方教会の音楽に関心を持ち、あれこれと音盤を買って聴くことになったのである。
雑誌の切り抜きはまだ保存しているが、ちゃんとした単行本で架蔵できるのは嬉しい。
音楽好き、オーディオ・マニアとして知られる立花なので、他の章でも音楽に関する話題が散見されるようだ。読み進めるのが楽しみである。
 
かつて『文學界』に連載された武満徹へのインタビューも、早く単行本にまとめてもらいたいものだ。

投稿者 seikaisei : 2004年10月01日 22:10

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