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2004年10月08日

巌本眞理(Vn)のルクー覆刻盤

(various artists)
日本SP名盤復刻選集I(ロームミュージックファンデーション)
ロームは京都に本社を置く半導体等電子部品のメーカーで…と解説しておいたほうがよいのだろうか。
地元では大変に有名な「ハイテク企業」なのだが、全国的な知名度があるのかないのか、つまびらかにしないのである(汗)。
十数年来、財団法人ロームミュージックファンデーションを設立して、「京都・国際音楽学生フェスティバル」の開催、演奏会や研究への助成、奨学金の交付などを行っている。
今年度は事業予算が2億円を超えたそうだが、その一つが当盤、日本SP名盤復刻選集の発行。
平成21(2009)年までの6年間に4集各6枚(計24枚)のCDに、日本人演奏・日本人作品のSP音盤を覆刻する計画とのこと。
当盤はその第1集で、曲目等の詳細は公式Webpageに掲載されている。
斉諧生的に最重要なのは、ルクー;Vnソナタ
巌本眞理(Vn) 野辺地勝久(P)による1949年頃の録音である。
ルクーの音源なれば買わざるべからず、久しぶりにグッディーズさんから購入したもの。
覆刻作業は新忠篤の手になり、非常に生々しい音質に仕上がっている(ただし針音も盛大。ルクーは特に激しい)。
ジャケット装画に上村松園の美人画を用いているのも、京都人的には嬉しいところ。
当盤には、ルクー以外にも貴重な音源が目白押しだが、中でも
(1) 斎藤秀雄の独奏チェロが聴けるスッペ;序曲「詩人と農夫」(近衛秀麿(指揮) 新響、1933年)
(2) 倉田澄子の先考倉田高(Vc)によるカサド;愛の言葉(ピアノが後の歌謡曲作家高木東六というのに驚く、1944年)
(3) 朝比奈隆の初期録音(1943年)、深井史郎;ジャワの唄声
といったあたりが注目か。
 
なお、この財団からは一昨年に「日本の洋楽1923~1944-杉浦雅太郎SPレコードコレクションより-」というセットも出ている。
こちらも凄い内容だが、一般発売されず、全国の図書館等に寄贈されただけなのが勿体ない。
今後発売される第2~4集に、改めて収録してもらいたいものである。

投稿者 seikaisei : 2004年10月08日 17:58

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コメント

いつも、楽しみに拝見しております! ロームは、いい活動をされておりますね~。 今月末には所用で関西方面へいきますので、京都コンサートホールへ初めて行ってみようと思ってます。 祖父、祖母の墓まいりがメインなんですが(^^;)。 話があちこちしますが、上村松園、高校時代から大好きです。 ちきり屋のお嬢さんでしたっけ。 「青眉抄」を読みふけった頃が、なつかしいです。

投稿者 phoebe : 2004年10月08日 20:23

phoebe様、ようこそ。
私もBlue lagoonは毎日楽しみに巡回させていただいております。
また京都コンサートホールの御感想など拝読できれば幸いです。私見では3階席の左右、ステージ前縁の真上あたりの音響が良いように思います。

投稿者 斉諧生 : 2004年10月08日 21:24

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投稿者 trevor ford : 2005年11月21日 20:45

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