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2005年04月29日

浦川宜也の小品集

浦川宜也(Vn) 室坂京子(P)
「グァルネリ & ガヴォー」(ONZOW Labo)
これはアリアCDさんから届けていただいた、マイナー・レーベルのCD(製造は日本コロンビア)。
浦川さんのCDは聴きたいと思ってオーダーしたものだが、かなり特殊な意図で作られたもののようだ。
録音は1998年1月17日とかなり遡り、会場は横浜港内の大型ヨットのキャビン(接近する船のエンジン音でNGになった曲目もあったとか)。
使用楽器が、ヴァイオリンは「エクス・ジャン・ベッカー」の称を有するグァルネリ・デル・ジェズ、ピアノは1932年製のフランス・ガヴォー(ジャケットに写真があるが、真っ赤な塗装が施されている)。
名手の演奏で、銘器の美音を愉しもうというサロン・コンサートのライヴである。
解説に「その夜の素晴らしい感激と至福の時間を言葉や文字でなく実際の音として音楽好きの仲間に届けたいというオーディオマニア的発想から作られた実験的なCDです。」とあるのは、アメリカ、ヒューズエアクラフト社のSRS(音場復元システム)技術を採用し、真空管式マイクが録った音を、通常のミキサーを使用せずに収録したものだという。
通常のミキシングによるトラックも付加され、聴き比べられるようになっているが、たしかに後者の音はデッドで薄っぺら。SRSによる音色の方が豊麗である。
もっとも、それは会場の音響が貧しいせいではなかろうか、ホールの選択やマスタリング技術によって通常の録音でも達成できているものではないか、という気がしないでもない。
演奏されているのは、ドヴォルザーク;Vnソナチネウィーン奇想曲など、クライスラー愛奏曲集といった趣のある8曲と矢代秋雄;セレナーデ

投稿者 seikaisei : 2005年04月29日 23:39

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