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2006年01月31日(火)

ロンディンのブラームス [2006年1月]

マッツ・ロンディン(Vc) ハンス・ポールソン(P)
ブラームス;Vcソナタ第1・2番 ほか(altara)
いつもお世話になっているノルディックサウンド広島さんからCDが届く。
まず、このところ北欧音楽ファンの間で評価が高い、ロンディンの新譜が2点。
Vcソナタの名曲中、ブラームスはどちらかというと苦手な作品なのだが、同様の思いを持っていたらしい方が「ようやく理想のものに出会えた」と書いておられた。
ならばぜひ聴いてみたいと、急遽オーダーしたもの。
標記2曲とVnソナタ第1番のVc版(クレンゲル編)を収録している。
2003年3月、スウェーデン・ヒュアレドのイシドア・スタジオで録音されたもので、プロデューサーはHyperionやEMI等のレーベルで活躍するアンドルー・キーナーが務めている。
入手しづらかったこのレーベルも、日本に代理店ができたようだ。

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チェロとギターによるフォーレ [2006年1月]

マッツ・ロンディン(Vc) ほか
「ヴォカリーズ」(Daphne)
ノルディックサウンド広島さんのニューズレターの美しい紹介文でリリースを知った盤。
収録曲はラフマニノフ;ヴォカリーズフォーレ;シシリエンヌ・子守歌など一般的な名曲と、ペッテション・ベリエル;薔薇に寄せてトーブ;夜想曲といった北欧の小品、あるいはアルベニス;アストゥリアス ほか等の佳曲を連ねる。
何よりフォーレをVcとG(マッツ・ベリストレム)の二重奏で聴かせるというのに興味を惹かれた。
ラフマニノフやペッテション・ベリエルなどはP(スタファン・シェーヤ)、アルベニスはVc重奏(もう一人はヤン・エーリク・グスタフソン)と、3通りの編成で演奏している。
1994年8月、スウェーデン放送第3スタジオでの収録。他レーベルから発売された音源を引き取っての再発売らしい。

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ステーンハンマル無伴奏合唱曲の新譜 [2006年1月]

インゲマル・モンソン(指揮) ルンド・ヴォーカルアンサンブル
「四月と沈黙」(自主製作)
スウェーデンの作曲家による名曲選だが、ステーンハンマル;3つの無伴奏合唱曲を含んでおり、買わざるべからず。
有名なヴィカンデル;鈴蘭の王様など、17曲を収録。アルバム・タイトルは、CDの最後に収められたサンドストレムの曲名である。
2005年2月、スウェーデンの Västra Karaby教会での録音。

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2006年01月30日(月)

ヒナステラ作品の未架蔵盤 [2006年1月]

ジュリアス・ルーデル(指揮) バイエルン放送響
ヴァイル;交響曲第2番 & ヒナステラ;協奏的変奏曲(MHS)
eBayを見ていたら、蒐集対象の作曲家の一人ヒナステラの未架蔵盤が出品されていたので落札したもの。
協奏的変奏曲は演奏時間約24分、チェロとハープの重奏に始まり、様々な楽器が独奏する、12の変奏からなる美しい佳品。
1953年に作曲され、イーゴリ・マルケヴィッチらに献呈された。日本初演は2002年12月にデュトワ(指揮) NHK響によるが、昨年にはオルフェウス管の来日公演でも取り上げられたようだ。
指揮はこのところウィーンの団体とニューイヤー・コンサートで来日しているベテラン、ジュリアス・ルーデル。
MHSはアメリカのレーベルだが、オリジナルの録音か、他レーベル音源の再発かは不明。録音データも明記されていないが、マルPは1989年。

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2006年01月28日(土)

ヴェラーのブルックナー [2006年1月]

ヴァルター・ヴェラー(指揮) バーゼル響
ブルックナー;交響曲第4番「ロマンティック」(ARS MUSICI)
某オークションで落札したCDがまとめて届いた。
指揮者としてのヴェラーに注目し始めてから間もなく、バーゼル響とのブルックナー録音があると知り、ずっと捜していたもの。ようやく見つかった。
ウィーン・フィル出身者のブルックナーには期待せざるべからず、といったところ。
1994年9月、バーゼル市立カジノ音楽ホールでのライヴ収録、使用譜はノヴァーク版と表記されている。

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ヤノフスキのブルックナー [2006年1月]

マレク・ヤノフスキ(指揮) フランス国立放送フィル
ブルックナー;交響曲第4番「ロマンティック」・序曲ト短調(Virgin)
同じ「ロマンティック」をもう1点。こちらはドイツ出身の指揮者がパリのオーケストラを指揮したもの。
ヤノフスキはドレスデンでの「指環」全曲盤があった人なので、ブルックナーにも適性があるのでは…と期待している。
1990年6月、フランス放送第104スタジオでの録音。使用譜はノヴァーク版、序曲 ト短調をフィルアップ。

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ハンドリーの惑星 [2006年1月]

ヴァーノン・ハンドリー(指揮) ロイヤル・フィル ほか
ホルスト;「惑星」・「セント・ポール組曲」(TRING)
このところ蒐集中のハンドリー、イギリス指揮者の定番「惑星」を落札したもの。
1993年10月、ロンドン・キルバーンの聖アウグスティヌス教会での録音。

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バドゥラ・スコダのモーツァルト [2006年1月]

パウル・バドゥラ・スコダ(P & 指揮) プラハ室内管
モーツァルト;P協第20・21番(VALOIS)
福島章恭『モーツァルトをCDで究める』(毎日新聞社)において第21番が、
一にも二にも、第二楽章のテンポのよさとオーケストラの質感の美しさに秀でた演奏
月明かりのヴェネツィアを行く幻想の小舟
と推奨されていたCD。
以来ずっと気に懸けていたが、意外に見つからず、ようやく落札したもの。
1992年1月、プラハでの録音。

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アウリンQのシューベルト15番 [2006年1月]

アウリン四重奏団
シューベルト;弦楽四重奏曲第15番 ほか(TACET)
シューベルトの弦楽四重奏といえば第14番「死と乙女」か第13番「ロザムンデ」が有名曲になっているが、斉諧生的には最後のト長調を偏愛している。弦楽五重奏曲や大ハ長調交響曲を好むことと共通性があるのだろう。
アウリンQには再録音(cpoレーベル、全集)もあるが、当盤は1989年に製作された、彼らの最初期の録音である。
全集盤は架蔵済み、旧録音を捜していたところ、たまたま某オークションで出品されたので落札したもの。
真空管式マイクによるTACETレーベルの高音質にも期待したい。

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ディーリアスのVnソナタ全集 [2006年1月]

ガリーナ・ハイフェッツ(Vn) デヴィッド・アレン・ウェア(P)
ディーリアス;Vnソナタ第1〜3番 ほか(Connoisseur Society)
以下2点はeBayで落札したもの。
Connoisseur Societyといえば、LP期にワンダ・ウィウコミルスカ(Vn)の録音を出していたことで記憶に残っているが、ブラームスやフランク、プロコフィエフやクライスラーの他に、ディーリアスのVnソナタ全集という、当時としては非常に珍しいレパートリーがあった。
最近は製作が途絶えているのか(もしかしたら潰れたのか)と思っていたが、新録音をeBayで売っているらしい。
カタログの中に上記ディーリアスの再録音があり、この作曲家の作品〜特にVn曲〜は聴き逃すべからずと購入したもの。
Vn奏者はキエフ生まれ、グネシン音楽院からレニングラード音楽院で学び、今はニューヨークに住んでマンハッタン音楽院で教職にあるとのこと。
P独奏による3つの前奏曲・5つの小品をフィルアップしている。
1997年6月、ニューヨークのタリータウン音楽ホールでの録音。

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オネゲルのVcソナタ [2006年1月]

ケイト・ディリンガム(Vc) ブレア・マクミラン(P)
ドビュッシー;Vcソナタ & オネゲル;Vcソナタ・Vcソナチネ ほか(Connoisseur Society)
上記ディーリアスと同じくeBayConnoisseur SocietyのCD。
オネゲルのVcソナタは録音が少なく、ソナチネ(Cl作品からの編曲とのこと)は更に珍しいだろう。この作曲家の弦楽曲は聴いてみたいと落札したもの。
ディリンガムは初めて聴く人だが、バーナード・グリーンハウスに学んだとのこと。
フィルアップに「夢」・「月の光」などドビュッシーの小品5曲とフォーレ;「エレジー」・「夢のあとに」
2000年12月、ニューヨークのタリータウン音楽ホールでの録音。

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ティム・ヒューのバッハ [2006年1月]

ティム・ヒュー(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(kevin mayhew)
いつもいつもお世話になっているt.s.さんのWebpageで御教示いただいたCD。
ティム・ヒューはNAXOSレーベルにイギリス音楽などを多数録音している実力派で、彼のバッハならばぜひ聴きたいと、レーベルのWebsiteからオーダーしたもの。
約10日ほどで到着、送料を含め4,000円弱といったところだった。
録音データは明記されていないが、マルPは2005年。ついでながら、著作権を演奏者が保持しているので、自主製作に近い盤かもしれない。
なお、kevin mayhewは教会系出版社のようだが、CDカタログには過去に他のレーベルで発売されていた音源も散見される。
中でも和波孝禧ブルッフ & チャイコフスキーや、マリン・オールソップ「悲愴」 & 「ドン・ファン」 & 「ダフニス」などが目を惹く。

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英PYE盤のパレー [2006年1月]

ポール・パレー(指揮) デトロイト響
デュカス;魔法使いの弟子 & ルーセル;蜘蛛の饗宴 ほか(英PYE、LP)
パレーのモノラル録音(1953年)で、米Mercuryから"MG-50035"として発売されたもの。
もちろんそちらは架蔵済みなのだが(しかも2枚ある)、eBayを見ていたら英盤LPが出品されていた。
MMA番号のEMIプレス盤はカタログでよく見かけるが、PYE(Nixa)盤は初めて。
プレスの状態が良いのではないかという期待と、ジャケットのイラストがなかなか美しかったのとで、落札したもの(安価でもあったし)。
米盤同様、標記2曲とフォーレ;組曲「ペレアスとメリザンド」を収める。
現品には、最初の所有者が押したらしい日付印("30/AUG/1956")があり、おそらくこの頃に英国で発売されたのだろう。
架蔵の米盤と聴き比べてみたが、英盤は非常にすっきりして美しいが、音のボディがしっかりしている点・音の拡がり(音場)を感じさせる点では、米盤が優っている。

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2006年01月27日(金)

フランクP五重奏曲の未架蔵盤 [2006年1月]

徳江陽子(P) イソ弦楽四重奏団
フランク;P五重奏曲 ほか(KING)
見かければ蒐集することにしている標記作品の未架蔵盤が某オークションに出品されていたので落札。
演奏者はこれまで聴いたことのない顔ぶれだが、ともに長いキャリアをもち、第1Vnの磯恒男氏は東京フィル、東京響のコンサートマスターを歴任されたとのこと。
カプリングはシューマン;P四重奏曲
フランクは1990年9月、東京文化会館小ホールでのライヴ、シューマンは1986年にNHKでスタジオ録音された。

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鶴田錦史の源平もの3曲 [2006年1月]

鶴田錦史(歌) ほか
「琵琶劇唱」(KING)
本業で必要なものを捜してWebshopをうろうろしていて、武満徹との協力関係で有名な鶴田錦史女史のCDを見つけた(ブックレットには作曲家が寄稿している)。
収録曲は「俊寛」「壇の浦」「義経」と源平合戦記。
彼女の演唱は仏OCORAレーベルにも素晴らしいCDがあり、ぜひ聴きたいとオーダーしてみた。
現品が届いてみると、KINGから市販されているものだった。ここでしか手に入らない音盤かと思っていたので、ちょっとがっかり。
また、鶴田女史は歌のみで、琵琶はお弟子さんの伴奏なのも少し残念。
なお、解説によると、この録音(1993年10月18・19日、キングレコード第1スタジオ)の4日後、鶴田女史は脳梗塞で倒れたというから(その後1995年4月逝去)、貴重な記録ということになる。
それでも療養中に、「年来の夢は"琵琶バンド"である。20代の女性ばかり5、6人、『それも、きれいな子じゃなきゃ駄目よ。もちろん、演奏がうまい子で』という。流行のファッションに身をかため、肩から下げた琵琶を弾き、歌う。」と話していたそうだ。

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2006年01月26日(木)

中野雄のモーツァルト本 [求書読書録]

中野雄『モーツァルト 天才の秘密』(文春新書)
このところ鞄に入れて置いた本を退勤する電車の中で読み切ってしまい、乗換駅の書店で次に読むものを物色。
前に見かけたときには黙殺した(なにぶん類書が多いので)、中野氏のモーツァルト本を手に取る。
作曲家の伝記系なら他にいくらでもあると思っていたところ、音盤評も含まれているので買ってみた。
もっとも分量は多くなく、内容的にも同じ文春新書の『クラシックCDの名盤』あたりと重複する。
今年は生誕250年、明日は誕生日に当たる。果たして今年、どれくらいの音盤、書籍が登場するのだろう?
福島章恭氏も、Web上の日記を拝見すると、モーツァルトに関する著作を執筆中とのこと。

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2006年01月24日(火)

アチソンというヴァイオリニスト [2006年1月]

ロバート・アチソン(Vn)
テレマン;無伴奏Vnの12の幻想曲(Altamira)
所要あってシェリングの弟子モーリス・アッソンの名をWebで検索したら、このページが見つかった。
元を辿ると、アッソンに学んだというVn奏者のWebsiteで、フィルハーモニア管ASMFのメンバーだったとのこと。後者ではアイオナ・ブラウンとともにリーダーを務めたという。
その後はソロや室内楽、スタジオ・オーケストラのリーダーとして活動しているそうな。
録音にはバッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)もあるそうだが(t.s.さんは疾うに御承知だった!)、今のところWebsiteから買えるのは当盤のみ。
テレマンも好きな作品なので、オーダーしてみたもの。PayPal利用で、送料含め2,000円ほど、10日で到着。
1998年3月、ロンドン近郊のストーク・ニューイントン教区教会で録音された。

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2006年01月23日(月)

サロネンのロシア管弦楽曲集 [2006年1月]

エサ・ペッカ・サロネン(指揮) バイエルン放送響
チャイコフスキー;序曲「1812年」 ほか(Philips)
サロネンのメジャー・レーベルへの初録音(1984年7月)となった、バイエルン放送響とのロシア管弦楽曲集。
LPは架蔵済みだが、デジタル録音ゆえCDで、かつオリジナルのジャケットでほしいと(汗)、捜していたもの(廉価盤では入手容易なのだが)。
ようやくeBayで落札に成功。
カプリングはバラキレフ;イスラメイボロディン;「韃靼人の踊り」・「中央アジアの草原にて」グリンカ;序曲「ルスランとリュドミラ」

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ランズデイル(Vn)のバッハ無伴奏 [2006年1月]

ケイティ・ランズデイル(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)(Cyberphunx)
いつもいつもお世話になるt.s.さんのWebpageで御教示いただいたCD。
大きな呼吸でのびのびと快活に表現されているのが非常に好印象です。(略)このような,はつらつと素直に音楽の喜びを表現した演奏もなかなか良いのではないかと思いました。
とのコメント、これは期待できるだろうと、レーベルのWebpageからamazon.comへ飛んで購入したもの。
ランズデイルはワシントン出身、14歳でボルチモア響と共演してデビューしたという。
1999〜2000年、イェール大学スプラグ・ホールでの録音。

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2006年01月22日(日)

ベレゾフスキーのラフマニノフ [2006年1月]

ボリス・ベレゾフスキー(P) ドミトリ・リス(指揮) ウラル・フィル
ラフマニノフ;P協第2・3番(MIRARE)
休日出勤の帰り道、乗換駅至近の音盤屋に立ち寄ると、新譜情報に接して以来待望していたベレゾフスキーの協奏曲録音がようやく店頭に並んでいたので購入。
演奏者はロシア揃いだが、フランスのメッツ・アーセナルで2005年8月にライヴ録音されたもの。
まだほんの「つまみ聴き」程度だが、カラッと明るくて勢いがあり、斉諧生好みのアプローチである。
なお指揮者は1960年生まれ、モスクワ音楽院でドミトリ・キタエンコに学んだとのこと。来日したこともあり、日本のレーベルに録音もあるという。

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マルタンのチェロと管弦楽作品集 [2006年1月]

キリーヌ・フィールセン(Vc) ケネス・モンゴメリー(指揮) オランダ放送室内管 ほか
マルタン;Vc協・Vcと室内管のバラード ほか(ETCETERA)
同じく新譜の棚に並んでいたCDに目を惹かれた。演奏者は初見の名前だが、マルタン作品は好きなので、迷いながらもついつい購入。
収録作品は標記のVc協(1965年)とバラード(1949年)、ObとHpの3つの踊り(1970年)、弦楽合奏のためのパッサカリア(1962)。
最後の作品は、1944年にオルガン独奏のために書いた曲を、カール・ミュンヒンガーの委嘱で弦楽合奏のために書き直した版(1952年)で演奏されている。マルタンは、後年、ベルリン・フィルのために管弦楽版を作ったとか(1963年)。
Vcの2作品は2004年9月、他の2作品は2001年6月、オランダ・ヒルヴェルスムのオランダ放送局音楽センターで録音された。
なお、Vc独奏のフィールセンは、1972年生れのオランダの奏者で、コンセルトヘボウ管の楽員だった父親からチェロを学び、アムステルダムの音楽院を経てザルツブルク・モーツァルテウム音楽院でハインリヒ・シフに学んだとのこと。
1990年のロストロポーヴィッチ・コンクールや1991年のヘルシンキでの国際チェロ・コンクール、1994年のチャイコフスキー・コンクールで入賞し、2000年のルツェルン音楽祭ではメータ(指揮)のウィーン・フィルと共演したという。

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ファウストとメルニコフのシューベルト [2006年1月]

イザベル・ファウスト(Vn) アレクサンドル・メルニコフ(P)
シューベルト;幻想曲 ほか(HMF)
2004年1月ミラーズ・フェスティバル(やまと郡山城ホール)で実演に接したファウストとメルニコフのシューベルトがCDになった。
録音情報を知ったときから心待ちにしていたが、ようやく店頭に出てきたので、飛びついて購入。
実演の約半年後、2004年9月にベルリンのテルデックス・スタジオで録音されている。
収録は、標記の偏愛曲とVnソナタ イ長調華麗なるロンド ロ短調

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シュタルケルのコダーイ [2006年1月]

ヤーノシュ・シュタルケル(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲第4・6番 & コダーイ;無伴奏Vcソナタ(EMI)
コダーイの無伴奏は、もちろんペレーニの新旧録音(Hungaroton)を愛聴しているところだが、知人に薦められて、シュタルケルも聴いてみようと思い、最近CD化されたシュタルケルの1957年録音(2回目、モノーラル)を購入(山野楽器・タワーレコード・新星堂の共同企画)。
併録のバッハは1959年6月のステレオ録音。

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2006年01月20日(金)

ツヴェーデンの「四季」ほか [2006年1月]

ヤープ・ファン・ツヴェーデン(Vn) ハン・デ・フリース(Ob) アマデウス・アンサンブル
ヴィヴァルディ;Vn協集「四季」 ほか(Verenigde Spaarbank)
ハーグ・レジデンティ管(今のシェフはネーメ・ヤルヴィ)などでの指揮活動が盛んになっているツヴェーデン、ヴァイオリニスト時代の録音も蒐集しているところ。
未架蔵盤がeBayに出ていたので落札したもの。
「四季」はさほど好きな曲ではないのだが、「調和の幻想」第8番イ短調 RV522(元来は2Vnの曲だがここではVn & Obで演奏)が入っているのは見逃しがたい。
またデ・フリースの独奏でOb協 ト短調 RV460もフィルアップされている。
レーベル面には "Verenigde Spaarbank" と書かれているが、あえて訳せば「合同貯蓄銀行」。あるいは銀行の販促物かもしれない。
録音データ未詳だが、マルCは1988年となっている。

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パレーのCD-R [2006年1月]

ポール・パレー(指揮) デトロイト響
ベートーヴェン;交響曲第4・7番(VIBRATO)
某オークションを見ていたら、パレーのヒストリカル・ライヴと称するCD-Rが出品されていた。
この手のものには手を出さないことを原則にしているのだが、パレーの音源は珍しいし、第4番は正規録音がないし…と少し弱気になってしまって、ついつい落札(汗)。
いちおう第4番が1961年2月2日、第7番が1962年1月25日と表記されているが、今のところ真偽不明。音質は芳しくなく、あまり落ち着いて聴いていられない。

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2006年01月19日(木)

ノイマンのマーラー第5 [2006年1月]

ヴァーツラフ・ノイマン(指揮) チェコ・フィル
マーラー;交響曲第5番(CANYON)
生前はほとんど関心のなかったノイマンだが、CANYONから出たマーラーは宇野功芳師が第6番を絶賛。
それで少しずつ集めてきたが、CANYONのクラシック部門の先行きが怪しそうなので、今のうちに入手しておこうという算段。
ずっと捜しているのは第3番なのだが、とりあえず第5番が某オークションに安価で出品されていたので落札。
ソロTrpはミロスラフ・ケイマル、Hrnはズデニェク・ティルシャルという超強力布陣、弦合奏の響きともども楽しみである。
1993年5月、プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホールにて収録。

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ブーランジェ「春の朝に」2台P版 [求書読書録]

リリー・ブーランジェ;「春の朝に」(2台P版)(Schirmer)
eBayにブーランジェの未架蔵楽譜が出品されていた。
原曲(VnとP)の楽譜は架蔵済みなのだが、2台P版は初めて見たので落札。
eBayで一般的なPayPalは不可、BidPayで送金せよと言うので、そちらのWebsiteに行ってみると、「送金サービスは停止しました」と書いてある(汗)。
出品者とのやりとりの末、郵便局から送金することになり、少々高くついたが、まあやむを得ない。
現品が届いてみると、表紙にジャン・フランセによる編曲とあり、ちょっと吃驚。

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2006年01月18日(水)

クリヴィヌのモーツァルト続く [2006年1月]

エマニュエル・クリヴィヌ(指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア
モーツァルト;交響曲第30・31・34番(DENON)
ずっと捜しているクリヴィヌの音盤が、久しぶりに「網」にかかった。
モーツァルト交響曲集の未架蔵盤で、31番だけは先月に廉価再発盤を入手したが、もちろん、このオリジナルの方が有り難い。
1990年8月、ワルシャワのショパン音楽院での録音。

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藤川真弓のモーツァルト全集 [2006年1月]

藤川真弓(Vn) ヴァルター・ヴェラー(指揮) ロイヤル・フィル
モーツァルト;Vn協全集(蘭DECCA、LP)
指揮者としてのヴェラーの名前を最初に印象づけられたのが、当盤。1982年に国内盤LPで全集が発売され、『レコード芸術』で推薦となったときのこと。
学生の身分では4枚組10,000円という値段に手が出なかったが、ずっと気になっていた。
その後、CD化されたものを入手したが、アナログ録音ゆえいつか輸入盤LPで…と思っていたところ、eBayに安価で出品されたので落札したもの。
通常演奏される第1〜5番に加え、偽作とされる第6・7番や、アダージョ K.261ロンド・コンチェルタンテ K.269ロンド K.373を収録している。
1979年4月〜80年10月にかけてロンドンのキングズウェイ・ホールで録音された。

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2006年01月17日(火)

クッレルヴォ新譜 [2006年1月]

コリン・デイヴィス(指揮) ロンドン響 ほか
シベリウス;「クッレルヴォ」(LSO自主製作)
ロンドン響の自主製作シリーズでシベリウスの3回目の録音を進行させているコリン・デイヴィス。
ボストン響との最初の企画は第1〜7番だけだったので、この曲に関してはBMGレーベルでのチクルスに続く2回目の録音ということになる。
独唱はモニカ・グループ(M-S)とペーテル・マッテイ(Br)、合唱はロンドン響合唱団
2005年9月18日と10月9日に、ロンドンのバービカン・センターでライヴ収録されたもの。
なお、これまでの「クッレルヴォ」の各CDについては、ノルディックサウンド広島のWebsiteに詳細な紹介がある。

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ヴェラーのラフマニノフ全集 [2006年1月]

ヴァルター・ヴェラー(指揮) ロンドン・フィル ほか
ラフマニノフ;交響曲全集(英DECCA、LP)
指揮者としてのヴェラーが気になって蒐集を図っているところだが、彼の録音活動の大物の一つ、ラフマニノフの全集がeBayに安く出ていた。
先だって第1番のみ廉価盤で出たが、まだ全部はCD化されていなかったはずである。
LPではバラが初出か箱物が初出か浅学にしてつまびらかにしないが、まずこれで十分なので落札したもの。
3枚組に交響曲3曲と交響詩「岩」を収めている。第1番のみスイス・ロマンド管による。
第1番が1972年8月ジュネーヴのヴィクトリア・ホール、第2番は1973年5月・第3番と交響詩が1974年3・10月にロンドンのキングズウェイ・ホールで収録された。
マルPの年代がばらばらなので、全集は再発なのかもしれない。

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2006年01月15日(日)

スラトキン一族によるバッハ無伴奏 [2006年1月]

フレデリック・ズロトキン(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(自主製作)
eBayを見ていたら未架蔵のバッハVc無伴奏全曲盤が出品されていたのだが、アメリカ国内にしか発送しないというので入札は諦め、Webで検索してみると販売ページ(PayPal利用)が見つかった。
送料等についての記載はないが、折り返しチェリスト本人(!)からメールがあり、代金の25ドルだけでちゃんと送ってくれた(約10日)。
ズロトキン(原綴 "Zlotkin"、読みは「スロトキン」かもしれない)氏は、ピアティゴルスキーレナード・ローズに学び、1975年のジュネーヴ国際コンクールで1位無しの2位入賞、ニューヨーク・シティ・バレエモストリー・モーツァルト音楽祭管ニュージャージー響の首席奏者を務め(ただし現在ニュージャージー響の楽員名簿には名前がない)、ソリスト、室内楽奏者、ポピュラー音楽や映画音楽のスタジオ・ミュージシャンとして活躍しているとのこと。
それ以上に驚きだったのは、この人の父親はフェリックス・スラトキン、母親はエレノア・アラー(ハリウッド四重奏団のチェリスト)、兄がレナード・スラトキン。4代続く音楽一族で、チェロは4歳の時から祖父に習ったそうである
姓が微妙に異なるのは、あるいは本姓が "Zlotkin" で米国移住時に "Slatkin" に修正したのを、彼だけ元に戻した、というような事情かもしれない(まったくの推測だが)。
録音データは明記されていないが、マルPが1997年なので、その頃の演奏であろう。
大幅に装飾を加えている点、第6番では5弦の楽器を使用している(楽器に5本目の弦を追加したという)点が特徴とのこと。
もっとも、このCDの情報、いつもお世話になっているt.s.さんのWebpage(2004年4月6日の項)には、とっくに掲載されていたのであった(汗)。

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ステーンハンマルの楽譜入手 [求書読書録]

ステーンハンマル;3つのピアノ小曲集
輸入楽譜専門店カマクラムジカから、標記の楽譜が到着。
3曲でわずか5頁の小品ではあるが、いずれも美しく愛らしい曲なので嬉しい。

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2006年01月13日(金)

オスカンプのシベリウス第2 [2006年1月]

ゲラルト・オスカンプ(指揮) フランダース・フィル
シベリウス;交響曲第2番 ほか(Verdi)
いつも貴重な情報を掲載してくださるユビュ王の食卓さんで御教示いただいた音盤。
予想を遙かに超える名演」という寸評に心惹かれ、オーケストラに直接オーダーしたもの。
郵便局から先方の銀行口座あてに送金したので少し高くついたが(苦笑)、半月ほどで到着。
録音の比較的少ない組曲「ペレアスとメリザンド」をカプリングしているのも嬉しい。
1992年6月、アントワープでの録音。
なお指揮者のファーストネームは原綴 "Gerard" だが、オランダ人というので「ゲラルト」と表記してみた。

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ツァハリアスのモーツァルト新録音 [2006年1月]

クリスティアン・ツァハリアス(P & 指揮) ローザンヌ室内管
モーツァルト;P協第9・11番(MDG)
下記の平林本を捜しに書店へ赴いた際、隣の音盤店で2枚ほど新譜を購入。
これは、このところ御贔屓ピアニストの筆頭に数えるようになったツァハリアス、モーツァルトでは3枚目になる弾き振り盤。彼は先日ニューヨーク・フィルに招かれるなど、指揮者としても活躍している。
2003年1月(第11番)、2004年6月(第9番)に、それぞれメトロポール・ローザンヌで収録された。

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フランクP五重奏曲新譜 [2006年1月]

ヤン・ミヒエルス(P) シュピーゲルQ
フランク;P五重奏曲 ほか(MDG)
見れば買う曲フランク作品の新譜ゆえ、買わざるべからず。
演奏者は、一昨年にルクー;P四重奏曲を録音してくれた団体。そこでの演奏内容も非常に高水準だったので、今回も期待したい。
カプリングはショーソン;P四重奏曲、2005年1月にドイツのバート・アロルゼンで録音された。

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宇野師モーツァルト演奏を語る [求書読書録]

宇野功芳『モーツァルト 奇跡の音楽を聴く』(ブックマン社)
ウィーン・フィル本に続く宇野師の「語りおろし」による、モーツァルト生誕250年記念出版。
帯には「渾身の語り下ろし!」と書かれているが、実際には、わりと気楽なお喋りである。
ある程度、新しい録音や覆刻盤についても触れられており、それなりに準備が行われたようだ。もちろん、もう少し調べてあれば…と思う点がなくもないが(これは編集サイドの責任もある)。
「語り」ゆえ多少水っぽいのを辛抱する必要はあるものの、ハイドシェックとの共演や、昨年4月の大阪フィルとのリハーサルなど、宇野師自身の演奏経験を語った部分もあり、まずまず「読みで」のある内容になっている。
詳細は、また読了後に記載したい。

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平林直哉氏の音盤評集成 [求書読書録]

平林直哉『盤鬼、クラシック100盤勝負!』(青弓社)
いまや伝説の人物となった西条卓夫に続いて「盤鬼」の異名を取るようになったらしい平林氏が、主に『MJ 無線と実験』(誠文堂新光社)に連載したものを中心に、CD100枚・SACD50枚の音盤評を集成した本。
内容については出版社の公式ページを参照されたい。
1枚当たりの文章量は少ないが、比較的珍しいものや覆刻盤なども取り上げられており、興味深い。
何よりSACDプレーヤーが欲しくなってきた(汗)。

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2006年01月12日(木)

コチシュ指揮のモーツァルト [2006年1月]

ゾルタン・コチシュ(指揮) ハンガリー国立フィル
モーツァルト;交響曲第25・40番(BMC)
指揮者としてのコチシュについては、中古音盤堂奥座敷同人 2004年の5盤ラフマニノフ;交響曲第1番 ほかの1枚を選び、高く期待しているところ。
当盤は2005年1月8日、彼らの新しいホーム、ブダペシュト・パレス・オブ・アーツでの最初のコンサートをライヴ録音したもの。
たしか当日の様子はネットラジオでも放送されていた。

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プレートルほかのミヨー作品集 [2006年1月]

ジョルジュ・プレートル(指揮) モンテ・カルロ・フィル ほか
ミヨー;管弦楽曲集(EMI)
某オークションを見ていたら、プレートルによるミヨーの「エクスの謝肉祭」(P独奏はミシェル・ベロフ)・「フランス組曲」「プロヴァンス組曲」のCDが出品されていた。
ちょうどウィーン・フィルのVn奏者和樹・へーデンボルグ氏のblogでも、80歳をこえた指揮者のエネルギッシュなリハーサルの模様が掲載されていたところだったので(1月9日1月10日)、曲目的にも架蔵品の「穴」を埋めるものでもあり、落札してみたもの。
1983年6月、モンテ・カルロのサル・ガルニエでの録音。
フィルアップに「スカラムーシュ」ほかの2台P・4台Pの作品が収録されているのも有り難い。そちらの演奏者はベロフのほかクリスチャン・イヴァルディノエル・リージャン・フィリップ・コラール

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2006年01月11日(水)

チュマチェンコのシューマン室内楽 [2006年1月]

ニコラス・チュマチェンコ(Va) ダニエル・レヴィ(P) ほか
シューマン;P室内楽曲集 vol.2(EDELWEISS)
eBayを見ていたら実力派ヴァイオリニスト・チュマチェンコの未架蔵盤が出品されていたので落札。
もっともこの盤ではヴィオラで、おとぎの絵本(Märchenbilder) op.113(Va、P)とおとぎ話(Märchenerzählungen) op.132(Cl、Va、P)を演奏している。
そのほか、3つのロマンス(Ob、P)、アダージョとアレグロ(Hrn、P)、幻想小曲集(Cl、P)が収録されている。
1989年、ヴェネツィアでの録音。
第2巻というからには第1巻があるはずで、もしかするとチュマチェンコらの演奏でP五重奏曲などが収められたりしているのだろうか。ならば、それも聴きたいものだ。

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2006年01月10日(火)

高関・群響のヨーロッパ録音 [2006年1月]

漆原朝子(Vn) 高関健(指揮) 群馬響
ドヴォルザーク;交響曲第8番 & バルトーク;Vn協第2番(fontec)
ずっと捜していた高関健の指揮盤が某オークションに出品されたので落札したもの。
1994年、群馬響のヨーロッパ演奏旅行中のライヴ収録で、ドヴォルザークは5月16日のチェコ・ピルゼン(プルゼニュ)歌劇場(おそらくティル劇場だろう)、バルトークは5月26日にウィーン・コンツェルトハウスでのコンサートから。
漆原さんの独奏も、たいへん楽しみである。

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2006年01月09日(祝)

イッセルシュテットのCD化音源 [2006年1月]

ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ(Br) ほか
「DGG初期録音集」(DGG)
昨年12月22日の項に記したフォルトナー;「天地創造」を含む9枚組。
そこにも書いたように、管弦楽をハンス・シュミット・イッセルシュテット(指揮) 北ドイツ放送響が担当しており、ちょっと大物だが買わざるべからず。
ちょうど某音盤店のポイントが貯まったのを機に購入。
LPではわからなかった録音データが記載されており、ハンブルク・ムジークハレにおける1957年3月4日のライヴ収録ということである。これだけでも買った価値があった、ということになろうか。
そのほか、1949年9月のブラームス;4つの厳粛な歌から1974年のマイヤーベーア;歌曲集まで、比較的珍しい音源が収録されている。
斉諧生的にはカール・リステンパルト(指揮) 室内管とのバッハ;カンタータ第56・82番(1951年6月)、作曲者(指揮) ベルリン・フィルによるマルタン;「イェダーマン」からの6つのモノローグあたりが興味を惹かれるところ。
詳細はDGGのWebpageを参照されたい。

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2006年01月07日(土)

青木十良とゼッキのバッハ [2006年1月]

青木十良(Vc) カルロ・ゼッキ(P)
バッハ;Vcソナタ第1〜3番 ほか(カメラータ・トウキョウ)
昨年12月29日の項に記した「カメラータ・ベスト」シリーズの特典盤が到着。応募の郵便を12月30日に年賀状と一緒に出したのが効果的だったか(笑)。
1983年11月6日、東京・草月ホールでのライヴ録音で、ゼッキ氏がピアノを弾いた最後の演奏会となったものという。
ゼッキ氏は1903年生れだから録音当時80歳、1915年生れの青木氏は70歳近く、特に後者は音色的に高齢の影がおおえない。ホール録音とは思えないデッドな響きの録音(記録用とのこと)がそれを助長する。
とはいえ音楽の滋味、誠に掬すべきものがある。とりわけピアノは音色もまろやかで味わい深い。
標記バッハ作品のほか、バッハ;アリア 管弦楽組曲第3番よりショパン;アダージョ Vcソナタよりを収録。

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ブーランジェ「夜想曲」の未架蔵盤 [2006年1月]

v.a.
"CON FUOCO"(オランダ放送自主製作)
eBayを見ていたら、リリー・ブーランジェ;夜想曲を含むという6枚組LPが出品されていた。
オークションの説明には演奏者の詳細情報等を欠き、もし架蔵済みだったら目もあてられない…などと思いつつ、落札したもの。
送料等を含めれば、3分程度の音源がずいぶん高くついたことになるが(汗)、まあ彼女の音源蒐集には糸目はつけられぬ。
届いてみれば、演奏者はWillem Blokbergen(Vn) Nobuko Nagaoka(P)とあり、未架蔵盤であることが確実となった。
2人についてWWWで検索してみたが、あまりはっきりしたことがわからない。Vn奏者についてはエンガディン・シンフォニアというスイスのオーケストラ(年1回しか演奏会がないらしい)のメンバー表に名前が載っているのと、イタリアの古城で行われるマスタークラス(?)のWebsiteに写真(左端)があった程度。P奏者については皆目わからず。
 
このデュオの演奏は6枚組12面の1面に入っており、そのほかシェーンベルク;幻想曲などを収めている。
それ以外の演奏者は4手P、Fl、Hrn、あるいはサキソフォン四重奏やトロンボーン合奏など多岐にわたる。おそらくオランダの新進演奏家を紹介するために製作されたものではないか。
知っている名前は唯一アムステルダム・ルッキ・スターダスト・カルテットのみ。ジョスカン・デ・プレバードイザークの作品を神妙に吹いている。
録音データ未詳ながらセット全体としてマルP1982年とあるので、彼らが1981年のブルージュ国際古楽コンクールで優勝した前後の録音であろうか。

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デザイン変更について [斉諧生敬白]

 一昨日以来、blogの使用を中止し、もとのnew.htmlファイルの更新という形に戻しておりますが、1年半ほどもblogのスタイルに慣れてきたので、どうも昔のデザインに違和感があり、スタイルシートを使ってページづらだけblogの形に戻しました。右カラムの「カテゴリー」欄のリンクは有効です。
 児戯に等しい変更で(汗)、もちろんコメントの投稿等はできませんが、お許しくださいませ。
 実を言えば、右下の "My Blog List" があると便利だ、というのが発想の出発点です(笑)。
 これで、例えば、書き込みを1日単位のhtmlファイルに編成して、右カラムのカレンダーからリンクして…等とすれば更にblogっぽくなりますが、要するにblogツールが自動的に生成するファイルを手書きすることになりますから、ちょっと作業量がたいへんかと…(激汗)。

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2006年01月05日(木)

blogの使用中止について(お詫び) [斉諧生敬白]

 昨日からblogの調子がおかしくなり、それを回避しようと "MovableType" のバージョンを最新の「3.2」にアップグレードしたところ、カテゴリーが一部しか表示できない・コメントが投稿できないなど、別なところで更に大きな不具合が生じ始めました。
 おそらくエントリーの多さ(約1,100)にサーバー上のデータベース・ソフト(BerkeleyDB)が対応できないことが主な原因と思われます。
 これにはすぐ対策がとれないので、当分の間、blogの使用を中止し、もとの形(new.htmlファイルの手書き更新)に戻すことにいたしました。御迷惑をおかけしますが、御了解くださいませ。
 また、この間の作業の影響で、これまでのリンク・コメント・トラックバックなどが無効化しているだろうと思いますが、なにとぞお許しくださいますよう、お願い申し上げます。

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ヴェラーの「リンツ」 [2006年1月]

ヴァルター・ヴェラー(指揮) BBC響 ほか
モーツァルト;交響曲第36番「リンツ」 ほか(BBC music magazine)
BBC music magazineの2006年1月号の附属CDは、モーツァルト生誕250年記念盤。
かねて蒐集しているヴァルター・ヴェラーの音源が収録されているというのでeBayで捜してみると早くも出品されており、落札したもの。
送料含め900円強、いつもながら雑誌を買いに出かけるよりも安くつく。
ヴェラーの「リンツ」は2003年4月、ロンドンのメイダ・ヴェイル(Maida Vale)にあるBBC第1スタジオ(BBC響の練習場らしい)でのセッション録音。
カプリングはイルジー・ビエロフラーヴェク(指揮) BBC響によるレクイエム(バイヤー版)。
こちらは2005年3月、バービカン・ホールでのライヴ。

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blogの不具合 [斉諧生敬白]

現在、このblogをMovableType3.2にアップグレードしておりますが、過去のエントリーの引継ぎをはじめ、不具合があるようです。 修正を試みておりますが、このあたり非常に苦手とするところですので(汗)、今しばらくお待ちくださいませ。

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2006年01月04日(水)

村上春樹『意味がなければスイングはない』 [求書読書録]

村上春樹『意味がなければスイングはない』(文藝春秋)
 
年末から抜けなかった鼻風邪が昨日から悪化し、ちょっときつい咳が出るようになってきた。
もともと今日は休みの予定だったが、そんなわけで仕事には行かず、近所の耳鼻咽喉科(内科より空いている)に出かけ、薬をもらって帰ってきた。
今日から営業を始めた自宅至近の書店に立ち寄り、このところ一部で評判の村上著を購入。
『ステレオ・サウンド』誌の連載を単行本化したもので(紙幅の都合で短縮した文章は元に戻したとか)、全10編、うち3編がクラシック関連。
(1) シューベルト;Pソナタ第17番 ニ長調 D.850
著者が所有するLP、CDとりまぜて15種の録音を聴き比べた結果、1990年以降の録音で「なんといっても素晴らしかった」と絶賛されたのが、レイフ・オーヴェ・アンスネス(EMI)。
先に「一部で評判の」と書いたのは、実はこのピアニストのファン層で、アンドラーシュ・シフ内田光子を抑えての選盤になったから。
深い森の空気を胸に吸い込んだときの、清新でクリーンな植物性の香りが、しっぽの先まで満ちているのだ。(略)
とくにフォルテがいい。ばしゃばしゃとうるさくなく、その伸びのある音色は、青年期のうねるような、夢見るような、熱い想いの中にすうっと吸い込まれていく。
そのほか、1970〜90年頃の録音ではヴァルター・クリーン(VOX)、それ以前のものではクリフォード・カーゾン(DECCA)が高く評価されている。
 
残りの
(2) ルドルフ・ゼルキンアルトゥール・ルービンシュタイン
(3) フランシス・プーランク
2編については、どうぞ書店で御確認いただきたい。
 
正直申して村上春樹の本を読むのは初めてなのだが(汗)、文章の柔らかな調子といい、穏健中正な論旨といい、吉田秀和氏を思わせるところがある。
あとがきに
うちにこもって、机の上にレコードやCDや資料を山と積み上げて、ずいぶん手間暇をかけて書いた。(略)大変な作業ではあったけれど、音楽について文章を書くことには、ほかでは味わえない愉しさがあった。
とある。ぜひまた音楽評論を手がけてもらいたいものだ。

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2006年01月03日(火)

新年おめでとうございます [斉諧生敬白]

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 
例によって大晦日から2日までは正月支度からの逃避行。今年は長野県内の某温泉に滞在しておりました。
客室やコモン・スペースにテレビを置かないという、ちょっと変わったコンセプトの宿で、おかげで紅白歌合戦などに悩まされず(笑)、家人ともども近くの山上の神社に連れて行ってもらって、午前零時を挟んで参詣するという「ゆく年くる年」を過ごしました。
TVがない代わりに各客室にCDプレーヤーが用意されており(残念ながらB & Oではありませんでしたが)、持ち込んだヨーラン・セルシル(イェラン・セルシェル)「イレヴン・ストリング・バロック」(DGG)やアンシ・カルットゥネン(Vc) トゥイヤ・ハッキラ(P)によるフォーレ;Vcソナタ第1番 ほか(SAPHIR)、宿のライブラリから借りてきたキース・ジャレットケルン・コンサートなどを愉しんでおりました。
元旦の夕食場所の隣が、唯一のTVがあるカフェで、ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート中継を視ることができたのは幸いなことだったと思います。
 
ただ残念ながら「年末ジャンボ宝くじを当てて『ステーンハンマル・フェスティヴァル』(全3日間)を開催する」夢は叶いませんでした(苦笑)。
 
さて、
昨年は4月の異動以降、とにかく時間と仕事と更新に追われる生活になってしまいました。
今年は、もう少しゆったりと楽しめる年にしたい、細く長く音楽の感動や情報を伝えていきたいと考えております。
主観的にはまだまだ未熟な若僧なのですが、暦の上では間もなく不惑と知命の中間点を過ぎることになります。
そろそろ自分の人生の「稔り」というものを明確にイメージしてゆかねば…と、暮れからひきこんだ鼻風邪でボウっとした頭で考えている次第です。
 
2006年が、皆様に素晴らしい音楽との出会いが続く年でありますように!
引き続き本年も「斉諧生音盤志」に御愛顧、御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
丙戌元旦    斉諧生 識

(画像は山本紅雲筆、「戌」)

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コバケンの「どぼはち」 [2006年1月]

小林研一郎(指揮) 東京フィル
ドヴォルザーク;交響曲第8番 ほか(EXTON)
今年の"初荷"は、留守中に届いていたmusic Fieldでの落札品。
2004年11月4・5日、来日中止フェドセーエフに代わって指揮台に立った小林研一郎によるライヴ録音で、当曲は彼の初録音となる。
ずっと買いそびれていたが、上記オークションで定価の3分の1程度で入手できた。
フィルアップに、ベルリオーズ;序曲「ローマの謝肉祭」、アンコールの「ダニー・ボーイ」ブラームス;ハンガリー舞曲第5番

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