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2006年03月30日(木)

RSSとping [斉諧生敬白]

今年1月から当「音盤狂日録」をblogから手書きのhtmlファイルに戻しました。
blogならRSSファイルが自動的に生成されるため更新したことがわかりやすかったのですが、手書きに戻したことでそれが途絶え、御不便をおかけしておりました。
今回、にししさん製作のフリーソフトFumy RSS & Atom Makerを導入し、この「音盤狂日録(http://www.seikaisei.com/new.html)」についてRSSファイルの生成とpingの送信を行うようにいたしました。
RSSファイルの所在は次のとおりですので、ぜひ御活用くださいませ。
RSS1.0
RSS2.0
Atom

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メルシエの聖セバスチャン [2006年3月]

ジャック・メルシエ(指揮) イル・ド・フランス国立管 ほか
ドビュッシー;「聖セバスチャンの殉教」(BMG)
アンゲルブレシュトが初演に合唱指揮で参加した「聖セバスチャンの殉教」は、イタリアの詩人ダヌンツィオの台本による舞踊劇で、全5幕上演に4時間を要するといわれる。
カプレによる「交響的断章」版(約20分)もあるが、アンゲルブレシュトはドビュッシーの音楽すべてを上演できるヴァージョンを作成した(演奏時間60数分、「オラトリオ版」と呼ばれることもある)。
編者自演盤のほか、ティルソン・トーマスが録音していた(1991年、Sony Classical)。当盤は、その新録音ということで聴かねばと思いつつ、買い損ねていた。
某オークションへの出品を見つけたので、落札したもの。
当盤には独自の工夫があり、アンゲルブレシュト版にダヌンツィオの戯曲のテキストを、ナレーションで加えている。
語りを担当しているのはフランスの名優ミシェル(マイケル)・ロンズデールジャン・ジャック・アノー監督の名作『薔薇の名前』修道院長を演じていた人である(ついでに主要登場人物を御紹介)。
2001年5〜6月、フランス・アルフォトヴィラで録音された。

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ステーンハンマル新録音 [2006年3月]

ニコル・マット(指揮) アマデウス合唱団
「スカンジナビアの合唱音楽」(Ars)
全音源蒐集中のステーンハンマル3つの無伴奏合唱曲の新録音が出たというので、いつもお世話になっているノルディックサウンド広島さんに送っていただいた。
この曲の録音が最近増えてきたのは喜ばしいが、もう少し他の曲も聴きたいものだ(苦笑)。
指揮者は1970年生まれ、シュトゥットガルトで学んだのち、エーリク・エーリクソンフリーダー・ベルニウスに師事したとのこと。
合唱団はカール・フリードリヒ・ベリンガーが1970年に創設、2001年からマットが指揮している。
2003年10月及び2004年2月、ドイツ・ハイルスブロンで録音された。

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リンク集更新 [斉諧生敬白]

ずっと更新を怠っていたリンク集電網四方八通路に、少し追加しました。
ただし、リンク切れやURL変更等の修正は、まだ手つかずです。お許し下さい <(_ _)>
もし、「うちのページの記事(URL)が修正されていない!」というWebmasterがいらっしゃいましたら、ぜひメールでお知らせくださいませ。
 
「斉諧生音盤志」を始めた頃、公式Webpageを持つオーケストラや演奏家はごく僅かだったのですが、いまや無いオーケストラの方が珍しいくらいになってきました。blogで毎日のように日記を公開する著名演奏家も少なくありません。
その意味では、リンク集より検索サイトの方が有用なのかもしれない…と思ったりします。

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2006年03月29日(水)

大阪センチュリーのブラームス [2006年3月]

湯浅卓雄(指揮) 大阪センチュリー響
ブラームス;交響曲全集(LIVE NOTES)
日本で最も贔屓にしているオーケストラ、大阪センチュリー響がブラームスの全集をリリース。
情報は1月頃から知っていたが、発売日早々に、愛読させていただいているユビュ王の食卓さんがレビューを掲載された。
日本人指揮者・日本のオケのブラームス演奏の中でもトップに位置するものになるのではないでしょうか。」と、高い評価を与えておられる。
これは早く聴かねばと思っていたところ、ようやく音盤店に立ち寄る機会があり、貯まっていたポイントも使って購入。
全4曲を3枚(1・2番が各1枚、3・4番で1枚)に収め税込3,150円と、比較的安価なのも有り難い。
1・2番が2005年11月3日、3・4番が同月20日、それぞれ神戸新聞松方ホールで行われた本番のテイクのみによる、完全無修正のライヴ録音とのこと。
湯浅氏の指揮ぶりも楽しみだ。
なお、センチュリー響としては、前の常任指揮者高関健との自主製作盤(1995〜96年録音)以来、2度目の全集となる。
また、大阪シンフォニカーも5月にブラームスの全集を発売予定とのこと。

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バレザという指揮者 [2006年3月]

ニクシャ・バレザ(指揮) クロアチア放送響
ショスタコーヴィッチ;交響曲第4番(ORFEJ)
某オークションに、ショスタコーヴィッチの交響曲中、2番目に好きな第4番の未架蔵盤が出ていたので落札したもの(1番は第15番)。
指揮者のバレザは1936年生れ、ザグレブで学んだのち、ザルツブルクでシェルヘンやカラヤンに師事。更にマタチッチから、ブルックナーをはじめ独墺系音楽の骨法を伝授されたという。
キーロフ歌劇場やチューリヒ歌劇場でキャリアを積み、2001年からドイツ・ケムニッツのロベルト・シューマン・フィルの首席指揮者を務め、シューマンやワーグナーの指揮で名声を得ているとのこと。
こういう顔立ちだが、う〜ん、誰か有名な指揮者に似ていると思うのだが、名前が出てこない…(汗)。
2000年4月、ザグレブの「ヴァトロスラフ・リシンスキ」コンサート・ホールでのライヴ録音。

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マイナルディのアルペジオーネ [2006年3月]

エンリコ・マイナルディ(Vc) グィド・ボルチアーニ(P) ほか
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタ ほか(MYTHOS)
ミクローシュ・ペレーニの師、マイナルディにアルペジオーネの録音があることは知っていたが、DGGのLPはeBayなどでも殊の外の高値がついており、とても手が出ない。
なぜかCD化もされず、困っていたところ、いつもお世話になっている湧々堂さんのWebsiteでMYTHOS盤が広告されていたのでオーダーしてみた。
板起こしで、やや音が硬い印象を受けるが、初期LPがこれだけの音質で聴けるならば、満足すべきか。
カプリングはダニール・シャフラン(Vc) カルロ・ゼッキ(P)によるベートーヴェン;Vcソナタ第3番(MELODYA原盤)。
こちらも楽しみである。

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タウアーのアルペジオーネ [2006年3月]

アーニャ・タウアー(Vc) マリア・ベルクマン(P) ほか
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタ ほか(MYTHOS)
同じく湧々堂さんにオーダーしたMYTHOS盤。
このチェリストもeBayでは時々見かけるたびに高値がついているので気になっていた。
他の収録曲は、ダルベール;Vc協(カール・アウグスト・フォークト(指揮) バーデンバーデン州立響)、フランセ;無窮動

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レヴィのバッハ [2006年3月]

アンドレ・レヴィ(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全集)(MYTHOS)
これまた湧々堂さんのお世話になったMYTHOS盤。
1950年代、仏LUMENレーベルから出た録音で、名演との噂は耳にするが、LP自体はeBayでも見たことがない。

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ヴィエルヌとジョンゲンのVcソナタ [2006年3月]

ヴィヴィアーヌ・スパノーゲ(Vc) アンドレ・デ・グロート(P)
ヴィエルヌ;Vcソナタ & ジョンゲン;Vcソナタ ほか(TALENT)
P五重奏曲に接して以来、オルガン独奏曲以外は聴くべく努めているヴィエルヌ、特にVcソナタは愛好しているところ。
未架蔵盤がeBayに出ていたので落札したもの。ジョンゲン作品やトゥルヌミール;詩曲が組み合わされているのも嬉しい限り。
独奏者の名前は原綴 Spanghe 、カタカナ表記には自信がない。ベルギー出身で、シュタルケルに学び、今はブリュッセル王立音楽院で教職にあるとのこと。ルッジェーリ作のチェロ(1670年頃)を使用している。
1995年8月、同音楽院コンサート・ホールでの録音。

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ヴィエルヌの荘厳ミサ [2006年3月]

フランシス・バルド(指揮) オー・ド・セーヌ聖歌隊 & シャルトル大聖堂聖歌隊 ほか
ヴィエルヌ;荘厳ミサ ほか(VALOIS)
上記ヴィエルヌの傑作の一つ、2台のオルガンと金管楽器・打楽器と合唱のための「荘厳ミサ」の未架蔵盤が某オークションに出ていたので落札したもの。
オルガン奏者はパトリック・ドラブルジャック・アマド、更にギー・トゥーヴロン金管アンサンブルが加わる。
ヴィエルヌの合唱曲、オルガン曲と凱旋行進曲(ナポレオン没後100年記念)をカプリング。1987年11月、シャルトル大聖堂で録音された。
なお、バルドは、このミサ曲をFORLANEに再録音している。

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2006年03月28日(火)

マルケヴィッチのウェーバー録音 [2006年3月]

イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮) スペイン放送響 ほか
ウェーバー;序曲「プレチオーザ」 ほか(Philips)
eBayを見ていて驚愕した1枚。
Philipsの廉価シリーズの1枚なのだが、マルケヴィッチの未架蔵音源が1曲、収録されている。
ウェーバーの比較的珍しい劇音楽の序曲なのだが、手もとのディスコグラフィにも記載のない音源で、LPで見た記憶がない。
1966年10月にスペインで録音された旨、記載されているが、ほかにどんな曲とカプリングされていたのだろう…?
諸賢の御教示をまちたいと思う。
その他には、コリン・デイヴィス(指揮) BBC響で、ベートーヴェン;序曲「レオノーレ」第1番(1番の録音は珍しかろう)・メンデルスゾーン;「フィンガルの洞窟」ワーグナー;「マイスタージンガー」第1幕前奏曲などが収められている。

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フィッシャーのモーツァルト [2006年3月]

アニー・フィッシャー(P) ヴォルフガング・サヴァリッシュ(指揮) フィルハーモニア管
モーツァルト;P協第21・22番(EMI)
中古音盤堂奥座敷 同人 2005年の 5盤 に、Hungaroton盤を選んだフィッシャーのモーツァルト。
EMIにサヴァリッシュと録音した2曲が、"Great Recordings of the Century" (金地にLP盤があしらわれたジャケットのシリーズ)でCD化されており、某オークションに安く出ていたので落札したもの。
1958年2〜3月の録音で、マスターテープが劣化しているのか覆刻が雑なのか、音が冴えないのが残念。
EMIには、これ以外に、ボールトとの第20・23番クルツとの第24・27番があるという。たしか一時期、廉価盤で出ていたはずだが、今では入手困難。
残りの4曲も、ぜひ聴きたいものだ。

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2006年03月27日(月)

リスト室内管のオペラ録音 [2006年3月]

エディタ・グルベローヴァ(Sop) レイモンド・レッパード(指揮) フランツ・リスト室内管 ほか
歌劇「バスティアンとバスティエンヌ」 ほか(Sony Classical)
贔屓のアンサンブル、リスト室内管の未架蔵盤が某オークションに出ていたので落札したもの。
出品者から「オーケストラ目当ての方がいらっしゃるとは」と驚かれてしまった。まあ普通なら、グルベローヴァのCDということになるのだろう…。
序曲冒頭の「エロイカ主題」の羽毛のような軽やかさなど、この団体ならでは。
それにしても、この時期のSony Classicalが、ランパルとのモーツァルトをはじめ、リスト室内管を積極的に起用していたことに驚かされる。
バスティアンはヴィンソン・コール、コラはラズロ・ポルガー
フィルアップに「フィガロの結婚」から「とうとう嬉しい時が来た〜恋人よ早くここへ」など4曲を収める。
1989年1月、ブダペシュトのイタリアン・インスティチュートでの録音。

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ラウテンバッハーのフーガの技法 [2006年3月]

ベルアルテ・アンサンブル ほか
バッハ;フーガの技法(独Intercord、LP)
ドイツの実力派、ズザンネ・ラウテンバッハー(Vn)の録音が気になっているところ、彼女を擁するアンサンブルの「フーガ〜」がeBayに安く出ていたので落札したもの。
LP2枚組で送料も含め1,500円ほどで済んだ。再発盤なのかもしれないが、音質も極めて良好、満足している。
いつものウルリヒ・コッホ(Va)、マルティン・オステルターク(Vc)に、エンリケ・サンティアゴ(ヴィオラ・スコルダトゥーラ)、ヘドヴィヒ・ビルグラム(Cem)、エギノ・クレッパー(第2Cem)が加わる。
1970年代末の録音。

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2006年03月26日(日)

アイノラ響のステーンハンマル [注目情報]

来週日曜、ステーンハンマル;間奏曲が都内で演奏される。
シベリウスや北欧の諸作品を演奏するために結成されたオーケストラ、アイノラ交響楽団の第3回定期演奏会で、シベリウス;交響曲第6番の演奏に先立ち、この曲が献呈されたステーンハンマルの作品を紹介するというもの。
 
演奏会の概要は、次のとおり。
アイノラ交響楽団 第3回定期演奏会
指揮:新田ユリ (公式Webpage)
シベリウス;交響詩「春の歌」 op.16
シベリウス;交響詩「夜の騎行と日の出」 op.55
ステーンハンマル;交響カンタータ「歌」 op.44より間奏曲
シベリウス;交響曲第6番 op.104
2006年4月2日(日) 14:00開演(開場13:15)
大田区民ホールアプリコ 大ホール
入場料:前売 \1,200 当日 \1,500 (全席自由)

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「管鍵”樂団!?」 [注目情報]

稀代のランパル音盤蒐集家、高桑英世氏がFl奏者として加わっておられる「管鍵”樂団!?」の公式Webpageが公開されている。
P、Fl、Ob、Clの四重奏編成で、クラシックに限らず、よく知られた曲を新鮮なアレンジで楽しく聴いてもらおうというアンサンブルとのこと。

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奧座敷同人2005年の5盤(追加) [斉諧生敬白]

先月から公開されている中古音盤堂奥座敷 同人 2005年の 5盤 に、遅まきながら、斉諧生の分も掲載されました。
同人各位の個性豊かな選盤の中で、一人変わりばえのしないセレクション、いささか忸怩たる思いでありますが、どうか御笑覧くださいませ。<(_ _)>

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2006年03月25日(土)

CDプレーヤーの入替 [斉諧生敬白]

ここ10年ほど使い続けてきた、LUXMAN D-500X'sII が、ずいぶん傷んできた。音飛びが激しく、特に最初の方のトラックや(CD内周部)、CD-Rでは、まともに聴けないことも珍しくない。
数年前にも同じ症状になり、ピックアップ・メカニズムを交換しているのだが、その寿命(?)が来たのだろうか。
修理に出すことも考えたが、前回も数万円の費用がかかっており、いっそ新しい機械に交換をと考えた次第。
 
今回導入したのは、CEC TL-51Xとソフトン(サンバレー) Model2(キット・バージョン)の組合せ。
毎朝更新を楽しみに拝読しているサンバレー・キット屋の店主日記で絶賛されて以来、真空管オーディオ・マニアの定番となっているらしい機種である。
店主日記2004年11月10日及び2004年11月15日の記事参照。
 
CECはベルト・ドライブのメカニズムで有名だが、それ以上にトップ・ローディングというのが気に入った。
LUXMANもトップ・ローディングの機種だったが、回転系はやはり固定されていなければ…。
CDトレイが前後に動くタイプは、原理的に無理を抱えているわけで、どうも好きになれない。
また、ドアを手で開けてCDをセットし、上からスタビライザーを載せるという、LP的な操作性。多少手間とはいえ、マニア心がくすぐられる(苦笑)。
SACDプレーヤーの導入も考えたのだが、それは先の楽しみに取っておくことにした。
 
TL-51Xは先週、大阪・日本橋の逸品館で購入。
あわせて同社のPBAIRBOWの同軸デジタル・ケーブルとコーリアン・ボードを入手した。
雨の中、日本橋から自宅まで手に提げて帰るのは辛かったが。
 
入荷を待っていたModel2が昨日ようやく届き、添付のマニュアルはもちろん、Web上の製作記(その1)(その2)を参考にさせていただきながら、組み立てる。
基盤が組み上がっている半完成品なので、やることはネジ締めと電源周り・入出力端子の配線程度。2時間半程度で完了した。
 
簡単な音出しは昨夜のうちに済ませ、今日はラックからLUXMANを出してCEC+Model2を設置。先ほどから、新しいシステムで音楽を鳴らしている。
一聴して感じたのは、LUXMAN以上に音がなめらかで、一音々々がいきいきと「立って」いること。
価格的には半分以下だから、これは凄い。
 
なお、この機会に、斉諧生現用のシステムを御紹介しておきたい。
LPプレーヤー:Technics SL-1200Mk4
カートリッジ:主に Ortofon MC-20S を使用
プリアンプ:三栄無線製 SRP-200(キット)
パワーアンプ:上杉佳郎氏設計 TAP-3(EL-34pp、『管球王国』第5号掲載のキット)
スピーカー:Harbeth HL-compact7
今回のModel2導入で、DACからパワーアンプまで真空管になったわけである。

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2006年03月24日(金)

大友直人の「弦チェレ」 [2006年3月]

フセイン・セルメット(P) 大友直人(指揮) 東京響
バルトーク;弦楽器・打楽器とチェレスタのための音楽 & P協第3番(VALOIS)
正直申して大友氏はあまり高く評価していない指揮者であるが、「弦チェレ」ファンとしては見逃せないCDだと思っていた。
定価で買うのには気乗りがしなかったが、某オークションで超安価な出品があったので、落札したもの。
1998年7月、所沢市民文化センター・ミューズ(弦チェレ)及び8月、戸田市市民文化会館(P協)での録音。
なお、P協の結尾に1994年改訂版のオーケストレーションを採用しているとのこと。

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2006年03月23日(木)

サッカーニのサンサーンス [2006年3月]

ベレント・コルフカー(Vn) リコ・サッカーニ(指揮) アイスランド響
サン・サーンス;交響曲第3番・Vn協第3番(AC)
Web上で熱烈な賛辞を読んだことがあり(どこのWebpageかは失念(汗))、気になっていたCDをアリアCDさんにオーダーしていたもの。
コルフカー(公式Websiteあり)は1970年オランダ・ロッテルダム生れ、ザハール・ブロンに学び、昨年夏まで師のアシスタントを務めていたとのこと。現在はユーディ・メニューイン音楽院で教職にある。
2000年4〜5月、レイキャビクのハールグリムス教会で録音された。

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ギブソン三題 [2006年3月]

アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
シベリウス;4つの伝説曲(CHANDOS)
 
アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
シベリウス;組曲「歴史的情景」第1・2番 & 組曲「恋する人」(CHANDOS)
 
アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
「スコットランド序曲集」(CHANDOS)
eBayでギブソンの未架蔵CDをまとめて落札。
シベリウスの2枚はLPでも架蔵しているが序曲集は初めて。メンデルスゾーン;「フィンガルの洞窟」ベルリオーズ;序曲「ウェーヴァリー」アーノルド;序曲「タム・オーシャンター」ヴェルディ;歌劇「マクベス」よりバレエ音楽マッカン;演奏会用序曲「山と湖の国」を収めている。
シベリウスは1970年代後半の、序曲集は1981年6月の録音。

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カントロフの未架蔵盤CD [2006年3月]

ジャン・ジャック・カントロフ(Vn) ケース・バケルス(指揮) オランダ室内管 ほか
バッハ;Vn;&Ob協・三重協(DENON)
eBayでカントロフの未架蔵盤を見つけたので落札したもの。
1981年6〜7月にアムステルダムで収録されたデジタル初期録音で、Vn;&Ob協 BWV1060と三重協 BWV1044の2曲だけ、合わせても35分ほど(!)しか入っていないCDである。
カントロフ以外の独奏者はモーリス・ブールグ(Ob)、アンドラーシュ・アドリヤン(Fl)、ユゲット・ドレフュス(Cem)。
数年前にLPを入手した際、「こういうデジタル初期のものは、意外にCD化されていないので困る。」と書いたのだが、ちゃんと出ていたわけだ(恥)。
なお、ブールグとのBWV1060のみ、以前日本ダブルリードからCD化されたものを入手していた。

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ハスキルと名匠たちのモーツァルト [2006年3月]

クララ・ハスキル(P) ほか
モーツァルト;P協第9・20・24番(TAHRA)
ハスキルによるモーツァルトの協奏曲録音(ライヴ)集成だが、出てくる指揮者が凄い顔ぶれ。
パブロ・カザルス(指揮) プラド音楽祭管(第9番の1、1953年6月19日、プラド。LYRINX盤で既出)
イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮) フランス国立放送管(第9番の2、1955年6月8日、ローザンヌ。初出か)
ハンス・シュミット・イッセルシュテット(指揮) ベロミュンスター・スタジオ管(第20番、1952年12月19日)、
アンドレ・クリュイタンス(指揮) フランス国立放送管(第24番、1955年12月8日、パリ)
4人中3人が「斉諧生音盤志」で立伝した指揮者である!
イッセルシュテットとの録音が最初に発売されたときに手を出さなかったのが幸いした(笑)。
なお、福島章恭『モーツァルトをCDで究める』に、第9番の1と第20番の評が掲載されている。
カザルスと彼のオーケストラは、例のごとく、肉弾的とも呼べる情熱的な演奏を繰り広げるが、(略、ハスキルも)カザルスの流儀に「一枚のった!」と喜びをもって同調している
シュミット・イッセルシュテットのアプローチは、スコアに誠実なもの。常に潔癖な態度で、スコアを再現していくが、それが即物的に堕さず、つねに豊かな知性と音楽性を感じさせる点がさわやかな感動を呼ぶのである。

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小林武史氏の小品集 [2006年3月]

小林武史(Vn) パヴォル・コヴァーチ(P)
「ファンタジア」(LIVE NOTES)
実力派・小林氏のCDはずっと買ってきているのだが、あまり定価で買ったことがない(汗)。
これも某オークションで安価な出品を落札したもの。
標題は團伊玖磨の小品の曲名に由来する。1973年に小林のために作曲されたものを、演奏者が無伴奏用に編曲したもの。
その他、クライスラーの小品7曲(「オーカッサンとニコレット」祈り(プレギエラ)といった録音の比較的珍しいものを含む)、山田耕筰;のばらヤナーチェク;ドゥムカラフマニノフ;ヴォカリーズなど、全18曲。
2003年6月、三鷹市芸術文化センターでの録音。
セッション録音だが、演奏には技術的な傷が目立つ。というよりも、70歳を越えてなお、これだけの美しい音色を輝かせていることを偉とするべきだろう。

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ウギのライヴ録音 [2006年3月]

ウト・ウギ(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタ第1番・パルティータ第2番 ほか(fone)
美音家ウト・ウギのCDが好録音で有名なfoneレーベルから出るというので、ぜひ聴いてみたいとアリアCDさんにオーダーしていたもの。もう1点あったのだが、そちらは抽選漏れということで入荷しなかった(再オーダー中)。
2004年11月26日にローマの聖チェチリア音楽院のオーディトリウム・パルコで録音されたライヴ。
収録曲は、標記バッハ以外にイザイ;無伴奏Vnソナタ第4番パガニーニ;奇想曲第1・9・13・15番
最後に収録されている、アンコール曲らしい「パガニーニアーナ」は、演奏者自編だろうか?

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新保祐司氏の著作 [求書読書録]

新保祐司『鈴二つ』(構想社)を読了。
新保氏は、内村鑑三や北村透谷らを中心に近代日本精神史を専門とする評論家(都留文科大学教授)。
先だって『信時潔』を上梓されたように音楽もフィールドとし、評論集に『国のさゝやき』があった(いずれも構想社)。
後者の題名は奇異に感じるが、つまり音楽も一国の精神性の精華である、というイデーの表明。
本書は『国の〜』の続編に当たるもので、タイトルは本居宣長遺愛の鈴と梶井基次郎が短編「ある心の風景」に書いた鈴に由来する。
ハスキルのモーツァルトからディーリアス;「春初めての郭公を聞いて」まで、様々な音楽が採り上げられるが、そのわりに読後感が薄いのは、音楽を論じるように見えて実は現代日本社会への警醒をいうところに著者の意志があるからだろう。
そんな中で、チャイコフスキー;交響曲第4番を論じた章は興味深かった。
この出だしの音楽を聴くたびに、私はチャイコフスキーがここで、自分の、あるいは世界の実存の基底に触れたのではないか、と感じる。ざらざらした肌ざわりがする根源に、思わず手を触れて、その痛みに耐えかねて、叫んでしまったかのような音楽である。

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2006年03月22日(水)

ギブソンのニルセン第5 [2006年3月]

アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
ニルセン;交響曲第5番・序曲「ヘリオス」 ほか(CHANDOS)
ギブソンの未架蔵盤をeBayで落札したもの。
1978年、グラスゴー・シティ・ホールでの録音。
フィルアップにシベリウス;「春の歌」・「夜の騎行と日の出」が入っているが、そちらは架蔵済み。

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ベリルンドのシベリウス補遺 [2006年3月]

パーヴォ・ベリルンド(指揮) フィルハーモニア管
シベリウス;管弦楽曲集(EMI)
ベリルンドがヘルシンキ・フィルと交響曲全集を録音した頃、管弦楽曲5曲をフィルハーモニア管と共演したCD。
収録作品は「フィンランディア」「トゥオネラの白鳥」「レミンカイネンの帰還」「悲しきワルツ」「タピオラ」
国内盤CDでは架蔵していたが、輸入盤がほしかったところ、某オークションで落札できた。今回は、ちゃんと西ドイツプレス。
1982年5月、ロンドンのスミス・スクエア、聖ヨハネ教会での録音。

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ペレーニのライヴ盤! [2006年3月]

ミクローシュ・ペレーニ(Vc) ローラント・ベーア(指揮) フランクフルト放送響 ほか
「クロンベルク音楽院チェロ・フェスティバル2003」(自主製作)
Web上の知人から、「eBayでこんなCDを落札したが、どういうものだろう」とメールを頂戴した。
ドイツの "Cello Festival 2003 Kronberg" という演奏会のライヴ録音2枚組で、
 石坂団十郎ハイドン;Vc協第1番
 ミシャ・マイスキーレスピーギ;アダージョと変奏 & ブルッフ;コル・ニドライ
 ハインリヒ・シフエルガー;Vc協
そして、
 ミクローシュ・ペレーニR・シュトラウス;ロマンツェドヴォルザーク;ロンド
eBayはいつも見ているが、出品に気付いておらず、本当に驚いた。
Webで検索してみたところ、Kronberg Academyという音楽学校が、ロストロポーヴィッチを担ぎ出して開催している音楽祭らしい。
すぐにアカデミーにメールで問い合わせてみた。ほかにペレーニが演奏しているCDがないか、と書き添えて。
何度かのやりとりの末、25ユーロ+送料7ユーロで頒布してくれることになり(カード決済)、他にペレーニの演奏が入っているCDはないという回答があった。
この間、いかにもヨーロッパ的なのんびりしたペースで、結局発送してくれるまでに1か月近くかかった(発送から到着までは5日ほど)。
届いたCDには「サル・オッペンハイム」というロゴが大きく入っている。ドイツの民間投資銀行らしい。そこの資金援助で音楽祭が成り立っているのだろうか。
2003年10月23日、フランクフルトのアルテ・オーパーでのライヴ録音。
 
ペレーニのライヴ盤といえば、ケルン・ギュルツェニヒ管の自主製作盤でシューマン;Vc協を演奏したものがある。
コンサート会場で予約を募り、当日の演奏をすぐにCDにして終演後に販売するという企画らしい。
これもオーケストラに問い合わせたのだが、注文分しか製作していないので発送できないこと、iTuneで公開しているのでダウンロード購入できる旨のメールが返ってきた。
ところがiTuneのシステムは、著作権処理の関係上、日本からドイツのファイルは購入できないという(涙)。
どうしたらこの演奏を聴くことができるか、どなたか、ぜひ、知恵をお貸しください。<(_ _)>

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ゲッダのステーンハンマル歌曲集 [2006年3月]

ニコライ・ゲッダ(Ten) ヤン・エイロン(P)
ステーンハンマル;歌曲集(瑞Bluebell、LP)
ステーンハンマル全音源蒐集を決意して以来、あれこれ入手してきた中で大きな欠落になっていた、ゲッダの歌曲集が、ようやく入手できた。誠に目出度い。
1982年9月に録音されたもので、「牧歌と警句」 op.4から1曲、4つのスウェーデンの歌 op.16から2曲、ブー・ベルイマンによる5つの歌 op.20の全曲、「歌と印象」 op.26から5曲、ヴェルナー・フォン・ヘイデンスタムによる4つの詩 op.37の全曲、「歌と唄」の全曲、計20曲が収められている。
eBayで落札したもの。

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2006年03月20日(月)

アルメニア・フィル十八番 [2006年3月]

井上喜惟(指揮) アルメニア・フィル
ハチャトゥリアン;交響曲第2番「鐘」 ほか(Altus)
2000年9月にアルメニアの首都イェレヴァンで開かれた「日本音楽週間」のライヴ盤が3点出ていたうち、2点は架蔵済み。
そうなると残り1枚も揃えたくなるのが悪い癖、というか病気で(苦笑)、安く手に入らないか気に懸けていたところ、某オークションに出品があったので落札したもの。
アルメニア・フィル十八番の標記ハチャトゥリアン作品と、武中淳彦;管弦二抄小山清茂;アイヌの唄、武中編による国歌「君が代」を収録している。

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クオピオ響を聴く [2006年3月]

佐藤俊太郎(指揮) クオピオ響
「北国の情景」(FINLANDIA)
2001年に「フィンランディア」というタイトルで発売されたアルバム。
当時、北欧音楽ファンの間での評判が芳しくなく、購入を見送っていたが、某オークションで非常に安価な出品があったので、出来を確認してみようと落札。
収録曲は、シベリウス;交響詩「フィンランディア」・「悲しきワルツ」・組曲『カレリア』より「行進曲ふうに」を除けば、いずれも珍しいものばかり。
例えばラウタヴァーラ;「極北への頌歌」第2楽章クーラ;結婚行進曲ヤルネフェルト;子守歌はまだ有名な方で、エングルンド;組曲『白いトナカイ』より「トナカイのレース」ソンニネン;『ヘッシとイルッシア』より「鼠の婚礼のワルツ」メラルティン;『眠れる森の美女』より「蝶のワルツ」・「祝祭行進曲」などは初めて聴くように思う。
2000年5月、クオピオ・ミュージック・センターでの録音。

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ツェートマイヤーのブラームス [2006年3月]

トマス・ツェートマイヤー(Vn) クリストフ・フォン・ドホナーニ(指揮) クリーヴランド管
ブラームス;Vn協・大学祝典序曲(TELDEC)
eBayを見ていたら、当盤が目に留まった。
ツェートマイヤーの独墺系音楽は聴いておきたいと思い、落札したもの。シューマンの協奏曲と組み合わされた再発盤もあるが、オリジナルの形態なのも気に入った。
カデンツァはヨアヒムのものを演奏している。
クリーヴランド管による同曲というと、セルの指揮によるオイストラフ盤(EMI)が心に残るが、今回はどのような音楽を聴かせてくれるだろうか。それも楽しみの一つだ。
1989年10月、メイソニック・オーディトリアムでの録音。

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シェックのVc協 [2006年3月]

ユリウス・ベルガー(Vc) ウラディスラフ・ツァルネッキ(指揮) プフォルツハイム南西ドイツ室内管
シェック;Vc協・弦楽合奏の組曲(ebs)
ユニークきわまりないバッハ;無伴奏Vc組曲(WERGO盤)以来、ファンになっているベルガーの未架蔵盤が某オークションに出ていたので落札したもの。
かねてシェックの音楽には興味を持っているので、その点でも入手できたのは喜ばしい。
Vc協は1947年に書かれ、全曲の初演は翌年2月にピエール・フルニエが行ったとのこと。
2000年2月、ニーフェルン・エシェルブロンのヨハンネスハウス・フェスト・ザールでの録音(「組曲」は2001年6月録音)。

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メイ・ハリスンの芸術 [2006年3月]

メイ・ハリスン(Vn) ほか
ディーリアス;Vn協・Vnソナタ第3番 ほか(SYMPOSIUM)
某オークションにSYMPOSIUM盤が出品されているのが目に留まった。このレーベルの覆刻は信頼できると考えている。
しかも蒐集を心がけているディーリアスのVn作品が収録されているとならば、買わざるべからず。
メイ・ハリスンは1891年生れ、1959年没。
RCMを卒業後、ペテルスブルクでアウアーに学んだ。妹のベアトリス(Vc)とのブラームス;二重協の演奏を聴いたディーリアスは彼女たちのために同じ編成の曲を書き上げ、また、ここに収められているVnソナタ第3番もメイが初演し献呈された。
その他、バックス;Vnソナタ第3番モエラン;Vnソナタなどを収録。

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小樽のブラームス [2006年3月]

清水まゆみ(Vn) 廻由美子(P)
ブラームス;Vnソナタ第1・2番(CRESCENTE)
こういう一般の店頭にないCDを某オークションあたりで見かけると買いたくなるのも「病気」のうちで(汗)、ついつい落札。
Vn奏者は1980年から二十余年にわたりハンブルク・フィル(ハンブルク国立歌劇場管)に在籍し、現在は小樽市在住のベテランとのこと。
2004年5月、小樽市民センター「マリン・ホール」での録音。

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モーツァルト変奏曲 [2006年3月]

ダヴィド・ゲリンガス(Vc) タチヤナ・シャッツ(P)
「モーツァルトを讃えて」(ebs)
しばしば一癖二癖ある音盤を作るゲリンガス、これはモーツァルト所縁の楽曲を集成したもの。
まず本人のアンダンティーノ K.Ahn.46(未完)、更にベートーヴェンによる2曲の「魔笛」変奏曲、知らない名前だがリープマン(1806年頃出版)・ヴェルフル(1805年出版)のVcソナタを収め(前者は世界初録音)、遺児フランツ・クサヴァーアンダンティーノ(Vcソナタ op.19より)で締める。
1992年2月、ブレーメン放送ゼンデザールでの録音。

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コルボのオネゲル [2006年3月]

ミシェル・コルボ(指揮) グルベンキアン管・合唱団 ほか
オネゲル;「死の舞踏」・「クリスマス・カンタータ」(ERATO)
オネゲルの遺作にして最高傑作とも評価されるクリスマス・カンタータ、コルボの指揮ならばぜひぜひ聴いてみたいと某オークションで落札したもの。
(いま調べてみたら、最近「ダヴィデ王」ほかとの2枚組で再発されたらしい(CASCAVELLE)。しまった…)
1989年7月、リスボンのグルベンキアン財団講堂での録音。

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2006年03月19日(日)

木之下晃作品集 [求書読書録]

木之下晃作品集『THE MAESTROS』(小学館)
40年にわたる木之下氏の音楽写真の中から、184点を厳選したという作品集。
彼の本といえば、20年ほど前に全3巻で出たものが印象深い(『世界の音楽家』1985年、小学館)。
たしか1冊5,000円ほどもして手が出せず、近くの図書館で溜息をつきながら眺めていた記憶がある。
今回の作品集には、その3巻本に掲載されていたものも含まれており、有名な「眼鏡に鍵盤が写りこんでいるブレンデル」やマルケヴィッチが公式ポートレートに採用した作品なども再録されている。
もちろん近年の撮影の成果も十分盛り込まれており、一枚一枚に、その演奏家の人生や芸術が凝縮されている感がある。
巻末の木之下氏と編集者(大原哲夫氏)の対談も興味深い。
税込定価5,250円と、けっこうな価格ではあるが、1枚当たり30円以下と思えば安いもの、と言いたくなる内容だ。

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引越公演の舞台裏 [求書読書録]

佐々木忠次『だからオペラは面白い』(世界文化社)
財団法人日本舞台芸術振興会の専務理事(要するにNBSの社長である)佐々木氏による、二十数年間のオペラ・バレエ公演招聘の苦労譚・裏話集。
ウィーン国立歌劇場やミラノ・スカラ座の引越公演、ベルリン・ドイツ・オペラによる『指環』四部作公演などが、佐々木氏の手になるもの。
その経緯や成果を語る中で、日本のオペラ・バレエ文化の薄っぺらさを嘆き、返す刀で新国立劇場を斬る。「新国の怪人」(132頁)とは横瀬庄次氏のことであろうか?
多少辟易しながらも、楽しんで読めた。

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2006年03月18日(土)

ベリルンドのシベリウスを買い直したが [2006年3月]

パーヴォ・ベリルンド(指揮) ヘルシンキ・フィル
シベリウス;交響曲第1・6番(EMI)
いうまでもなくベリルンドのシベリウスは愛聴盤という以上に大切な音楽として架蔵している。
ただ、最初に買ったのが国内盤CDだったので、輸入盤を捜してきた。廉価2枚組で再発されてもいるが、初発のかたちのCDを捜していたのである。
先日、eBayで発見、イギリスからの出品なので米盤ではあるまいと落札したもの。
今日届いた現品を開けてみると…盤面に "Made in Japan" の文字が…どお〜〜ん!

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ケネディのブルッフなど [2006年3月]

ナイジェル・ケネディ(Vn) ジェフリー・テイト(指揮) イギリス室内管
メンデルスゾーン;Vn協 & ブルッフ;Vn協第1番 ほか(EMI)
ナイジェル・ケネディには、あまり関心を払ってこなかった(CHANDOSへのエルガーは良かったが)。
最近、テンシュテットが指揮しているブラームス(↓参照)は聴いておきたいと、入手を心がけるようになった。
そうすると不思議なもので、ケネディのCDがあれもないこれもない…と気になりはじめる(苦笑)。
eBayで同じ人が2枚とも出品していたので送料が節約できると一度に落札したもの。
標記両曲にシューベルト;ロンド イ長調をフィルアップしている。
1987年12月、ロンドンのアビー・ロード第1スタジオで録音された。

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テンシュテットのブラームス落穂拾い [2006年3月]

ナイジェル・ケネディ(Vn) クラウス・テンシュテット(指揮) ロンドン・フィル
ブラームス;Vn協(EMI)
この曲をテンシュテットが振ったものには、ウルフ・ヘルシャー(Vn)と北ドイツ放送響とのEMI盤があった(1979年録音、LP架蔵済み)。
こちらは1990年8月の録音(アビー・ロード第1スタジオ)、テンシュテットの音楽を聴くという点では、こちらの方がよりふさわしいのではないかと、入手を心がけていたもの。
一時はワゴン・セールでよく見かけたのだが最近は独奏者の活動状況が芳しくないせいか、店頭から姿を消している。
今回、↑のような事情で、eBayで落札したもの。
syuzoさんによれば、「『こりゃぁ、テンシュテットですよ』といえる部分は少ない。」とのことだが、独奏ともども第2楽章の情感と繊細さは出色とのことで、やはり期待したい。
なお、第1楽章のカデンツァはケネディ自作。

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Y.P.トルトゥリエのヴァイオリン [2006年3月]

ヤン・パスカル・トルトゥリエ(Vn) ウィン・モリス(指揮) シンフォニカ・オブ・ロンドン
「フランス音楽の夕べ」(英PYE、LP)
eBayにY.P.トルトゥリエがヴァイオリニストとして活動していた時期のLPが出品されていたので落札してみた。
ちょっと不思議な構成で、Vn独奏を含むサン・サーンス;序奏とロンド・カプリチオーソ & ハバネララヴェル;ツィガーヌと、管弦楽だけのメユール;序曲「トレドの二人の盲人」ドビュッシー;神聖な舞曲と世俗的な舞曲ラヴェル;亡き王女のためのパヴァーヌとが混じっている。
録音データは明記されていないが、マルPは1974年。

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2006年03月17日(金)

藤家渓子の随想集 [求書読書録]

藤家渓子『小鳥の歌のように、捉えがたいヴォカリーズ』(東京書籍)
先日、本業関係の書籍を捜しに、普段は利用しない大型書店に足を向けた。
ほぼ思惑どおりの本が手に入ったのだが、ついでに音楽書の棚を見に行ったのが運の尽き、とうとう大きな紙袋で持ち帰るほど、買い込むことになってしまった(汗)。
そのうちの1冊がこれで、発行は昨年8月。地元紙に連載した随想(1999〜2003年、長崎新聞)を中心に編まれたものとのこと。
中には、家族(子どもたち)のたわいない日常を録した文章もあるが、多くは詩情ゆたかな観想と思索に満ちている。
例えば「夜の庭」と題された章からサツキを描写した一文。
 その後気付いたのだが、この花は夜目にも美しい。わざわざライトアップなどするのではなく、部屋から漏れるほのかな灯りに映えて、芯に近いほど尚色濃いその花は、どことなく、きれいに紅を塗った唇の開いたところを連想させて今にも物言いそうな風情でありながら、犇めき合うほどの数でじっと押し黙っているのが、心騒がせずにはおかぬほど妖艶である。
…ちょっと倉橋由美子あたりを思わせるのではあるまいか。
もちろんその資質は『パルタイ』の作家とはずいぶん異なって、藤家は
『かくかくしかじかのものがよい』と、確信している状態が実は危ういと思う。(略)自分が正しい道を歩いているという証拠が、この世にいる間に得られることなどないと思われる。
と、懐疑というより敬譲な心奥を見せるのである(「初心忘るべからず」)。
 
更に、自作の未発売音源(7曲、53分強)を収録したCD1枚が附属している。
特に本文中に「『永遠』の内で音楽が奏でられているとでもいう気がした」と書かれている「波の子守唄」(ヴラディーミル・ミシュク(P))や、内藤淳子(Vn)による初演のライヴらしい「流影」、そして夫君山下和仁と子どもたち3人のギター四重奏が聴ける「かさね」などは、貴重な音源だろう。

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2006年03月16日(木)

フェインベルクの平均律 [2006年3月]

サムイル・フェインベルク(P)
バッハ;平均律クラヴィーア曲集(第1・2巻)(VENEZIA)
先日のミルン盤と同じく、かとちぇんこさんが2005年のベストCDセレクションに挙げられていた盤。
平均律最高の名演。すべての音が、その生命を喜び、輝いています。
とのこと、ピアノ曲は苦手な斉諧生だが、平均律は別格。
ぜひぜひ聴かねばと思い通販サイトにオーダーを出したのだが、「完売廃盤入手不能」との回答があった。
先日から店頭在庫を捜していたところ、今日立ち寄った、最近行っていなかった音盤店に残っており、シメシメと購入。
フェインベルクはロシア(旧ソ連)の巨匠。1890年オデッサ生まれ、モスクワ音楽院で学び、1914年には平均律クラヴィーア曲集の全曲ロシア初演を行ったという。
彼については銀璧亭さんに詳しい紹介があるので、ぜひ御参照いただきたい。
1958〜61年の録音。わずかにノイズがあるが、思っていたよりもずっとクリアで力のある音で安心した。

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ドビュッシー「夜想曲」スコア旧版 [求書読書録]

ドビュッシー;夜想曲・牧神の午後への前奏曲(Dover)
最近活発な更新を再開された六国峠@ドクター円海山(以下略)さんのblogに、重要な御教示があった。
パレーによるドビュッシー;夜想曲の録音には、一般に通用している楽譜と異なった部分があり、それは現在Dover社から出ている1900年の出版譜に一致する、ということである。
(いま普通に出版されている楽譜は、作曲者生前の指示やオーケストレーションの変更を加筆した1930年ないし1964年の改訂版)
架蔵している「夜想曲」のポケット・スコアはオイレンブルク版のため、慌ててDover版を買いに行った。
なるほど冒頭に、
"two works originally published in early authoritative editions. (…) the Nocturnes, in 1900"
と注記されている。

2006年03月15日(水)

高橋アキのケージなど [2006年3月]

高橋アキ(P)
「季節はずれのヴァレンタイン」(東芝EMI)
某オークションを見ていて、ついつい衝動買いしてしまった1枚。
高橋アキさんが1976年に録音したLPをCD覆刻したもので、近現代の作曲家による比較的親しみやすい小品を集めている。
アルバム・タイトルになったケージの作品では、季節はずれのヴァレンタインのほか「ア・ルーム」マルセル・デュシャンのための音楽(いずれもプリペアド・ピアノによる)。
更にクセナキス;エヴリアリ武満徹;フォー・アウェイと、サティ;グノシェンヌ第1〜6番ドビュッシー;前奏曲集第2巻より3曲を収録している。
サティやドビュッシーはともかく、これまで聴いたことのない他の作品の中に、佳品を発見できるのではないかと期待している。
1976年9月、東京上野の石橋メモリアル・ホールでの録音。

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セルシルのリサイタル盤 [2006年3月]

ヨーラン・セルシル(G)
「カヴァティーナ」(DGG)
昨年から蒐集を始めたセルシル(イェラン・セルシェル)のCDをeBayで捜していたところ、落札できた1枚。
収録曲は、映画「ディア・ハンター」のテーマとして有名なマイヤーズ;カヴァティーナをはじめ、横尾幸弘;さくら変奏曲(もちろん文部省唱歌)、愛のロマンス(「禁じられた遊び」)、カーマイケル;我が心のジョージアといったポピュラーな作品と、アルベニスタレガバリオスリョベートといったギターのための小品、合わせて16曲の組合せ。
セルシルのDGG録音の中ではかなり早い時期のもので、収録曲の半分ほどは彼の3枚目のLP(国内盤)として発売され(1981年5〜6月録音)、残りは1985年にCDで初出(1983年11月録音)。
当時はまだ「スウェーデンの新鋭ギタリスト」と紹介されており、収録もスウェーデン国内のスタジオで行われた。

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ブーランジェ作品蒐集 [2006年3月]

カトリーヌ・ナルディエロ(P)
「ピアノ音楽の花束」(自主製作、CT)
eBayブーランジェ;「明るい庭で」「古い庭で」「行列」の3曲を含むカセットテープが出品されたので落札したもの。
曲目リストだけを掲載した簡素なジャケットで、録音データも明記されていない。
マルPは1993年とあり、イタリア・ミラノで製作されている。
そのほか、ドビュッシー;版画シャミナード;バレエの情景などを収めている。

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2006年03月14日(火)

デメンガのバッハ(2) [2006年3月]

トーマス・デメンガ(Vc) ほか
バッハ;無伴奏Vc組曲第3番 ほか(ECM)
バッハ;無伴奏と現代曲のカプリングで異彩を放つデメンガのCD。
実はバッハだけでまとまるのを待っていたのだが、いっこうにその気配がないので、少し前からオリジナルの形で蒐集を心がけている。
既に第4番を入手、今回、某オークションで第3番を安価で落札したもの。
第4番にはハインツ・ホリガーの作品が組み合わせられていたが、今回はエリオット・カーターの諸作品をカプリング。必ずしもチェロが参加しない曲も含まれている。
1989年4月、チューリヒほかでの録音。

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2006年03月13日(月)

ワーズワースのブリス [2006年3月]

ロバート・コーエン(Vc) バリー・ワーズワース(指揮) ロイヤル・フィル
ブリス;序奏とアレグロ & Vc協 ほか(Argo)
ワーズワースという指揮者は、ArgoレーベルのRVW;管弦楽曲集に感銘を受けて以来、ずっと気になっている。
ライト・クラシックものも含め、ずいぶん多くの録音があるようで、その点ちょっと危険だが(笑)、イギリス音楽を中心に少しずつ蒐集しているところ。
「序奏とアレグロ」は、山尾敦史氏の『近代・現代英国音楽入門』によれば、ストコフスキーが初演した曲で
オーケストラの機能と推進力を発揮させた音楽だろう。壮大な序奏に続き、ショスタコーヴィッチのアレグロ楽章を思わせるテンポの速い音楽が現れるが、聴いているとストレートにスポーツ感覚、闘争本能を刺激するような曲である。
とのこと、ぜひ聴いてみたい音楽である。
また同じく山尾氏が
壮絶なほどソリスティックで(略)第3楽章において民族舞曲風リズムに乗って繰り広げられるソロ楽器の妙技は、聴き手に肉体的な快感も呼び起こすほどだ。
と描写するVc協は、アルト・ノラスの録音もある曲なので、他の録音も聴きたいものだ。
更にジョン・ブロウの主題による瞑想曲をカプリングしている。
1993年2月・7月にロンドンのウォルサムストウ・アセンブリー・ホールで録音された。
eBayで落札し損ね、Amazon.co.ukのマーケットプレイスで購入。

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イッセルシュテットの指揮映像 [注目情報]

今朝、NHK衛星第2放送で、ハンス・シュミット・イッセルシュテットの指揮映像が放送された。
フランス国立放送管を指揮して、ベートーヴェン;交響曲第1番ワーグナー;「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と愛の死ワーグナー;「神々の黄昏」よりジークフリートのラインの旅の3曲を演奏している。
1965年、フランス国立放送が収録したもので、画像は白黒、音声はモノラル。場所はホールだが客席は無人になっていた。
日本での実演に接した大木正興氏が「どこか大学の総長が音楽を統御しているといった風情」と書いていたが、まさしくそのとおりの堂々たる風格と端正な指揮ぶりであった。
 
映像の作りからすると、EMIの "classic archive" シリーズと同じソースと思われるので、是非、同シリーズのDVDとして発売してもらいたいものだ。
 
うっかりしていて、放送前に情報を掲載することを怠ってしまった。<(_ _)>
見逃された方のためにも、DVD化を切に希望したい。

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2006年03月12日(日)

レークナーのブラームス全集 [2006年3月]

ハインツ・レークナー(指揮) ベルリン放送響 ほか
ブラームス;交響曲第1〜4番 ほか(WEITBLICK)
休日出勤の帰りに音盤屋へ。
リリースされたときから聴きたかったがバーゲン待ちと思って購入を控えてきたレークナーのブラームス全集がワゴン・セールで2,000円を切っており、シメシメと思って手にとって店内を廻っていると、今度は中古盤コーナーで1,300円強の品を発見、天佑神助と感謝してレジへ持参したもの。
第1番と第3番・第2番と第4番でCD2枚、シェーンベルク作品が変奏曲 op.31室内交響曲第1・2番「浄められた夜」「ペレアスとメリザンド」5つの管弦楽曲で2枚の、4枚組。
シェーンベルク作品のうち3曲はライプツィヒ放送響による。
最も古いブラームスの第3番が1978年1月、一方「浄められた夜」が1991年11月で、おおよそは1980年代の演奏記録である。ブラームスの第1番だけがセッション録音、他はライヴ。ほとんどはベルリンかライプツィヒでの収録だが、ブラームスの第2番はイギリス・カーディフでの収録となっている。

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FPZとツァハリアスの [2006年3月]

フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn) クリスティアン・ツァハリアス(P) ガリー・ベルティーニ(指揮) ケルン放送響
モーツァルト;Vn協第5番 & P協第25番(CAPRICCIO)
ベルティーニの遺産としてモーツァルト録音3点が発売されたが、そのうち協奏曲集は、何とFPZとツァハリアスという、かねて斉諧生蒐集の演奏家の揃い踏み。
リリース情報に接して以来、今か今かと待ちかまえていた音盤がようやく店頭に並んでいたので購入。
Vn協は1989年11月ライプツィヒ・ゲヴァントハウスで、P協は1982年12月ケルン・ギュルツェニヒでのライヴ録音。

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チュマチェンコのブラームス [2006年3月]

ニコラス・チュマチェンコ(Vn) ダニエル・レヴィ(P)
ブラームス;Vnソナタ第1〜3番(EDELWEISS)
スイスの実力派ヴァイオリニスト、チュマチェンコは、ロシア人の両親の元にポーランドで生まれ、アルゼンチンで育ってアメリカに移り、ハイフェッツジンバリストに学んだ。
彼の音盤は、T.S.さんのWebpageバッハ;無伴奏のレビューを拝読してから捜し始め、バッハのほかシューマングリーグを架蔵してきた。
未架蔵のブラームスが中古盤の棚にあったので購入。
1990年、ヴェネツィアでの録音。

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カントロフの新録音はエネスコ [2006年3月]

ジャン・ジャック・カントロフ(Vn) 上田晴子(P)
エネスコ;Vnソナタ第2・3番 ほか(ALM)
新譜の棚にカントロフの新録音が並んでおり、しかも曲は好きなエネスコの第3番、国内盤フルプライスであろうが聴かざるべからずと購入。
カプリングにドホナーニ;Vnソナタ 嬰ハ短調 op.21
ブックレットには中沢新一が寄稿している(曲目解説はピアニスト自身が執筆)。
2004年10月、横浜市の栄区民文化センター「リリス」及び港南区民文化センター「ひまわりの郷」で録音された。

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アシュトリュックのブーランジェ新覆刻 [2006年3月]

v.a.
「フランスのヴァイオリニスト」(グリーンドア)
マニアックな録音を覆刻しはじめたグリーンドアからフランス・ヴァイオリン界の名人たちのSP音源を集成したものが出たのは知っていたが、曲目の詳細を承知しなかった。
Web上の知人から、「アシュトリュックのブーランジェが収録されていますよ」と御教示いただき、入手を心がけていたもの。
いつも行く音盤店では見つからず、今日立ち寄った店には並んでいたので購入。
収録曲は夜想曲行列だが、この録音のみ、後者に結構長い序奏が付されている。
同じ音源がMALIBRANから覆刻されているが、音質は今回のものがずっと上。
MALIBRANは針音を消去しているが、その分、ヴァイオリンの音がいかにも古くさいレンジの狭い音になってしまっている。
グリーンドア盤は針音こそ盛大だが、ヴァイオリンのみならずピアノも非常に生々しく、ほとんど最新録音と聴き紛うような音質で聴くことができる。
SP盤を提供し監修されたのはクリストファ・N・野澤氏、トランスファーは吉野金次氏とクレジットされている。
以前あるSPの愛好家から「自分が聴いた中では、クリストファ・N・野澤さんの再生音が、いちばん凄かった」と教えていただいたことがあるが、成る程!と膝を打ちたくなる音だ。
余談だが、2月22日付の日本経済新聞文化欄に野澤氏が紹介されており、SPの蒐集や氏が手がけている「日本SP名盤復刻選集」について語っておられる。
バイオリンの古澤巌さんは若い頃から、よく私の自宅にやってきた。名バイオリニストのイボンヌ・キュルティが弾く『チャルダーシュ』などに聴き入っていた。戦前の名手たちのように、小品を個性豊かに弾く彼のスタイルは、ここが出発点になっていると思う。
そのキュルティモンティ;チャルダーシュシモネッティ;マドリガルは、当盤の冒頭に収録されており、これも驚異的な音質で味わえる。
ただし、クライマックスでSPの溝が荒れている音になってしまうのだが、これは古澤さんが聴き過ぎたせいだろうか?(笑)
その他、ティボーヌヴーはもとより、ルネ・シュメージャン・シャンペィユジュール・ブシュリドゥニーズ・ソリアーノアンリ・メルケルらを収める。

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ミルン先生のバッハ編曲集 [2006年3月]

ヘイミッシュ・ミルン(P)
バッハ;P編曲集 vol.5(hyperion)
先月ペレーニを聴きに出かけた札幌で、久しぶりに畏友かとちぇんこさんに出会った。
お仕事の忙しい中、しばらく更新の止まっていたWebpageを、blog中心に復活なさったそうで、先日から楽しみに拝読している。
その中の2005年のベストCDセレクションというエントリで挙げられていたのが当盤。
幽玄にして絶美。ミルン先生のバッハからは、喜びと哀しみと夢と希望が音に乗って溢れてきます。バッハに憧れたロシアの作曲家たちの純な思いが見事に音化された、ミルン先生のベスト盤。
との紹介に、ぜひ耳にせねばと捜していたもの。
このシリーズのうち第1〜4巻は他のピアニストによるCDで、ブゾーニフリードマンフェインベルクの編作を収録している。
当第5巻は、ゲディケカバレフスキーカトワールシロティといったロシアの作曲家の手になる作品を集めている。
ピアノ音楽に精通された方には、カトワールによるパッサカリア ハ短調 BWV582が注目らしいが、斉諧生の胸にはシロティの抒情が沁み入る。
有名な前奏曲 ロ短調 BWV855aのほか、カンタータ第35番 前奏曲Vnソナタ第5番 アダージョ無伴奏Vnソナタ第2番 アンダンテFlソナタ 変ホ長調 BWV1031 シチリアーノ、そして管弦楽組曲第3番 アリア
このCDは、愛聴盤になるだろう。

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2006年03月11日(土)

大江章子のショパンを聴く [演奏会出没録]

大江章子(P)ピアノ・リサイタル2006
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

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グルジアのマーラー第9 [2006年3月]

ジャンスク・カヒッゼ(指揮) トビリシ響
マーラー;交響曲第9番(UNLIMITED、DVD)
マルケヴィッチに師事したというグルジアの名指揮者カヒッゼ(カンチェリ作品を多数録音している)がマーラー、しかも第9番を指揮した映像というのに、どうにも興味を惹かれた。
折りからHMVのセールに乗じてオーダーしたもの。
もちろんNTSC、タイトルは日本語を含む6カ国語で表示される。
残念ながら収録データが表記されておらず、ブックレットも付属していない。

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シューリヒトの映像 [2006年3月]

カール・シューリヒト(指揮) シュトゥットガルト放送響
「ポートレート」(hänssler、DVD)
何という奇跡! シューリヒトの指揮映像がDVD化された。
一部は以前からCarl Schuricht HomePageで公開されていたが(ページ管理者が権利金を支払ってWebで公開されたもの)、全体を見ることができるのは、本当に嬉しい。
シューリヒトの生涯のドキュメンタリー(40分強)がメインで、収録されている指揮映像は、
(1) モーツァルト;交響曲第35番第4楽章(4分程度、1956年)
舞台上に正装した指揮者とオーケストラがいるが、演奏が終わっても拍手がないなど、フィルム用の収録だと思われる。
画質音質ともあまり立派ではないが、指揮者のアップなどもあり、拝みたくなるような映像だ。
(2) ストラヴィンスキー;組曲「火の鳥」(20分弱、1957年)
画質音質はモーツァルトより鮮明。威風堂々たる指揮ぶりである。
(3) ブラームス;交響曲第3番の録音風景
スタジオ録音をアマチュアが撮影したものとされている。
 
そのほか、写真集やhänsslerのCD一覧などを収録している。
字幕は英独仏のみだが、帯の内側に日本語で全訳が掲載されており、たいへん丁寧な造りであり、輸入販売元の意気込みを評価したい。
シューリヒトの芸術を賛仰するものとして、ぜひぜひ広く視聴されてほしいDVDである。

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2006年03月10日(金)

ハンドリーのバックス全集 [2006年3月]

ヴァーノン・ハンドリー(指揮) BBCフィル
バックス;交響曲全集(CHANDOS)
2003年の作曲者没後50年を記念して製作されたハンドリー畢生の名盤。
CHANDOSにはブライデン・トムソンによる全集があったが、あえて再録音されたもの。
新譜当時から聴きたかったセットだが、5枚組(うち1枚はボーナス盤で指揮者のインタビュー)で1万円近い値付けに怯んで入手しそびれてきた。
以来、バーゲンか何かで…と念じてきたが、先日アリアCDで6,500円になっており、意を決してオーダーした。
交響曲7曲と交響詩「ティンタジェル」・序曲「ローグの喜劇」を収めている。
2002年1月〜2003年9月にかけてマンチェスターの新放送会館で録音された。

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フェドセーエフの交響的舞曲 [2006年3月]

ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
ラフマニノフ;交響的舞曲(Victor)
ラフマニノフ最後の作品で交響曲に匹敵する規模を持つ当曲にフェドセーエフの録音があることは知っていたが入手しそびれていた。
楽天フリマで格安の出品があったので落札したもの。値段が安いのはブックレットに書き込みが多数あるためだが、斉諧生はあまり頓着しないポイントなので、助かる。
ただしこのCD、交響的舞曲だけ35分ほどという「盛り」の悪い盤。
1982年、モスクワでの録音。

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カヴァフィアン未架蔵盤 [2006年3月]

ボザール・トリオ ほか
ベートーヴェン;三重協・合唱幻想曲(Philips)
ボザール・トリオのVn奏者は、現在ダニエル・ホープだが、一時期、好きなヴァイオリニストの一人アイダ・カヴァフィアンが加入していた。在籍期間は比較的短かく録音も少なかったと思う。
ベートーヴェンのCDを残していたとは気づいておらず、某オークションで見つけて是非にと落札したもの。
伴奏はクルト・マズア(指揮) ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
1992年7月、ライプツィヒの新ゲヴァントハウスでの録音。
カプリングの合唱幻想曲でのピアノはもちろんトリオの要メナヘム・プレスラー中部ドイツ放送合唱団が共演している。
こちらの録音は1993年2月。

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ギーレン未架蔵盤 [2006年3月]

ミヒャエル・ギーレン(指揮) バーデン・バーデン南西ドイツ放送響
ツィンマーマン;協奏曲集(Philips)
ギーレンの指揮盤も最近増えてきて蒐集が追いつかないが(嘆)、これは1989〜92年、まだ彼が現代音楽のスペシャリスト扱いされていた頃の録音。
ソリストにハインリヒ・シフ(Vc)、ハインツ・ホリガー(Ob)、ホーカン・ハーデンベルガー(Trp)を揃えている。

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ロストロポーヴィッチとオルガンの共演 [2006年3月]

ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ(Vc) ヘルベルト・タヘツィ(Org & Cem)
Vc & Org小曲集(TELDEC)
某オークションを見ていたら、ロストロポーヴィッチの小品集にフレスコバルディ;トッカータが収録されていることに気づいた。
そのほかバッハ(コダーイ編);3つのコラール前奏曲など楽しみな曲目があり、興味を惹かれて落札したもの。
1993年5月、ロンドン・バービカンの聖ジャイルズ教会で録音された。

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ジョンゲンのフルートソナタ [2006年3月]

カルロス・ブリュネール(Fl) レヴェンテ・ケンデ(P)
ジョンゲン;Flソナタ ほか(PHAEDRA)
ジョンゲンはベルギーの作曲家、フランクルクーと並んでベルギーの近代音楽を代表する人物。
代表作の協奏交響曲はじめ、好きな作風なので音盤の蒐集を心がけている。最近、録音が急増しているので、なかなか追いつかないが…。
今回、比較的入荷の難しいPHAEDRAレーベルのものをアリアCDにオーダーしていたもの。
ランパルの編曲によるフランク;Vnソナタ(Fl版)ドエの小品2曲をカプリング。
Fl奏者はモネ歌劇場管の首席奏者とのこと。
1996年2月、アントワープでの録音。

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小森谷巧の小品集 [2006年3月]

小森谷巧(Vn) 小森谷裕子(P)
「ロマンス」(東芝EMI)
現在、読売日響のコンサートマスターを務める小森谷巧(録音当時は東京響在籍)の小品集。
演奏者としての名望を耳にするほか、曲目も武満徹;妖精の距離シマノフスキ;ロマンスなど渋いところが含まれており、以前から気になっていた。
某オークションで安価な出品があったのを機に落札したもの。
録音データは明記されていないが、マルPは1996年。自主製作盤の可能性もある。

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レイボヴィッツのグッレリーダー [2006年3月]

ルネ・レイボヴィッツ(指揮) パリ新交響協会管
シェーンベルク;グッレリーダー(DOCUMENTS)
レイボヴィッツの代表盤の一つグッレリーダーは、以前LYSレーベルやPREISERレーベルからCD化されたが、別なレーベルから覆刻されるというので、アリアCDにオーダーしていたもの。
過去2回の覆刻は板起こしの様子だったが、今回はVOXからのライセンスを得たと明記されており、マスター・テープから製作された模様。
1953年録音だから五十数年前のもので、音色はずいぶん丸まってしまい、生々しさは後退しているが、歪みや硬さは感じられず、もっとも聴きやすい音で仕上がっている。
デジパック仕様のジャケットも美しい。

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2006年03月08日(水)

レイボヴィッツのラヴェル覆刻盤 [2006年3月]

ルネ・レイボヴィッツ(指揮) パリ放送響 ほか
ラヴェル;管弦楽曲集 ほか(PREISER)
なぜかレイボヴィッツのCD覆刻に熱心なPREISERレーベルから新譜が出ているのにeBayで気づき、落札したもの。
LP初期にVOXレーベルがリリースした音源で(1952年録音)、スペイン狂詩曲亡き王女のためのパヴァーヌラ・ヴァルス道化師の朝の歌ボレロを収める。
余白にシェーンベルク;グッレリーダーの序曲と間奏曲が収録されているが、これは全曲が同レーベルから覆刻されている。

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イッセルシュテットのイドメネオ [2006年3月]

ハンス・シュミット・イッセルシュテット(指揮) シュターツカペレ・ドレスデン
モーツァルト;歌劇「イドメネオ」(独EMI、LP)
イッセルシュテットがスタジオ録音したオペラ全曲盤は数少ないが、そのうちの一つ「イドメネオ」は、CDこそ早くから架蔵していたが、LPは長く未架蔵のままだった。
某オークションに手頃な価格の独盤が出品されたので落札したもの。
EMIは一般的に英盤の評価が高いが、この曲についてはあまり見たことがない。東独との共同製作だから、むしろETERNA盤を捜すべきなのかもしれない。

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2006年03月06日(月)

イッセルシュテットのモーツァルト覆刻盤 [2006年3月]

ハンス・シュミット・イッセルシュテット(指揮) 北ドイツ放送響 ほか
モーツァルト;歌劇「後宮からの逃走」・レクイエム ほか(TAHRA)
モーツァルト・イヤーの一環で、TAHRAからイッセルシュテットのモーツァルト3枚組が出たので購入。
とはいえ、「後宮〜」は昨年RELIEFレーベルから出ていたし(1954年10月録音、音質はTAHRAがやや良い)、レクイエムはTAHRA自身から発売済みの音源(1952年3月)。
初発売はマリア・シュターダー(Sop)が歌う「エクスルターテ・ユビラーテ」K.165のみ(1953年4月録音)。これは音質も更に良く、演奏も美しい。
もっともブックレットが、イッセルシュテットのLP・CDディスコグラフィになっている。北ドイツ放送の自主製作盤のデータも記載されており、貴重なもの。LPのジャケット写真も愉しい。
で、それと手もとのデータを照らし合わせると、未架蔵盤が何枚かある! また捜さねば!!

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ツヴェーデンとギターのデュオ [2006年3月]

ヤープ・ファン・ツヴェーデン(Vn) ロビー・フェヴレー(G)
「アンコール!」(蘭Attaca、LP)
ツヴェーデンについては指揮盤・独奏盤とも蒐集しているところだが、eBayにギターとの二重奏が出品されているので落札したもの。
パガニーニの小品はともかくとして(あまり好きではない)、ペルゴレージ;シシリエンヌヴィラ・ロボス;アリア(ブラジル風バッハ第5番より)、アルベニス;タンゴイベール;間奏曲に興味を惹かれる。
ギタリスト( Robby Faverey )については未詳。ジャケットに略歴が掲載されているのだが、オランダ語なので読めないのである(汗)。
録音データも記載されていないが、1980年代中頃のものか。

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プレヴィンの映画音楽 [2006年3月]

アンドレ・プレヴィン(P) ほか
「地下街の住人」(FSM)
プレヴィンが音楽を担当した、1960年のアメリカMGM映画のサウンドトラック覆刻盤CD。
「FSM」というレーベルはクラシックにもあるが、こちらは "Film Score Monthly" というサウンドトラック専門レーベル。
映画自体にはあまり興味をそそられないが(苦笑)、プレヴィンのピアノをはじめ(チェンバロまで弾いているらしい)、カーメン・マクレエ(vo)、アート・ファーマー(Trp)、ジェリー・マリガン(Br-Sax)、アート・ペッパー(Alt-Sax)、シェリー・マン(Drums)といった顔ぶれは魅力的。
しかも本編と同じくらいのボーナス・トラックが付いていて、ステレオ収録だという(オリジナルのサントラはモノラルだったとか)。
国内の通販サイトでは3,000円以上の値付けなので敬遠、eBayで捜していたら比較的安いものを落札できた。

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2006年03月05日(日)

ペレーニの感想を掲載 [斉諧生敬白]

大変遅くなりましたが、2月19日ミクローシュ・ペレーニリサイタルの感想を掲載しました。
なお、かとちぇんこさんが、詩のように美しい感想を掲載しておられますので、ぜひぜひそちらをお読みください。

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2006年03月04日(土)

ギブソンのシベリウス [2006年3月]

アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
シベリウス;交響曲第1・7番(CHANDOS)
ギブソンがCHANDOSに録音したシベリウス;交響曲全集は、もちろん架蔵しているのだが、再発廉価CDで、カプリングを変えて全3枚に詰め込んだものだった。
オリジナルのCD4枚(バラ)で揃えたいと順次入手してきたところ、最後の1・7番をeBayで落札したもの。
1982年グラスゴーでの録音。デジタル最初期で、まだプロデューサー・エンジニアを創業者カズンズ兄弟が分業している頃のもの。

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2006年03月03日(金)

フェドセーエフのレニングラード新録音 [2006年2月]

ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
ショスタコーヴィッチ;交響曲第7番「レニングラード」(RELIEF)
フェドセーエフのショスタコーヴィッチ新録音、先月第1・3番を買ったところだが、早くも第2弾として「レニングラード」が店頭に並んでいたので購入。
彼のショスタコーヴィッチは聴き逃せない。
2004年12月、モスクワ音楽院大ホールでのライヴ録音。

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ギーレンのオイディプス [2006年3月]

ミヒャエル・ギーレン(指揮) ウィーン国立歌劇場管 ほか
エネスコ;歌劇「オイディプス」(NAXOS)
エネスコ畢生の大作(評判はあまりよろしくないが)の全曲盤。
これまでルーマニア勢の1960年代の録音と、ローレンス・フォスターのEMI盤(1989年録音)しかなく、いずれも入手が難しかった。
今回、ギーレンの指揮によるウィーン国立歌劇場での上演のライヴ盤が登場したことは誠に悦ばしい。
いつも更新を楽しみに拝読しているCD購入日記さんで店頭に並んだのを知り、急いで音盤屋に買いに行ったもの。
1997年5月29日、オーストリア放送によって収録された。歌劇場のアルヒーフによれば、プレミエ初日だったことがわかる。

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クリヴィヌとアクサントゥス合唱団 [2006年3月]

エマニュエル・クリヴィヌ(指揮) シャンブル・フィルハーモニク ほか
モーツァルト;ミサ曲ハ短調(naïve)
クリヴィヌの指揮盤、なかんずくモーツァルト演奏はかねて蒐集のところ、合唱の神様エーリク・エーリクソンの薫陶を受けるアクサントゥス室内合唱団と共演したミサ曲ハ短調が出ると知って、鶴首待望していたもの。
こちらが迂闊だったのか昨年末に新譜で並んだのを見逃していたところ、今日立ち寄った音盤屋の声楽棚で発見、直ちに購入。
シャンブル・フィルハーモニクは、クリヴィヌがヨーロッパの一流オーケストラからメンバーを集めて組織した新しいオーケストラで、2004年のラ・フォル・ジュルネ(ナント)でデビューして以来、人気を博しているとのこと。
ヴァイオリンには神谷未穂さんの名前が見えるし、フルートにはマルク・アンタイが座っている。
いよいよクリヴィヌもピリオド・アプローチの仲間入りか…?
2005年7月、モンペリエのル・コーラムでの録音。

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2006年03月02日(木)

アニー・フィッシャーとクレンペラーのモーツァルト [2006年3月]

アニー・フィッシャー(P) オットー・クレンペラー(指揮) アムステルダム・コンセルトヘボウ管 ほか
モーツァルト;P協第22番 & ベートーヴェン;P協第3番(PALEXA)
以前、福島章恭『モーツァルトをCDで究める』(毎日新聞社)で読んで以来、捜していたCD。
クレンペラーの指揮には(略)すべてのパートに命の灯が燃えているのがよい。フィッシャーのピアノも(略)音の美しさはそのままに、魂の熱い燃焼が聴いてとれる。
リリースから日が経ったせいか店頭等ではあまり見かけなくなっていたところ、eBayで安価な出品があったので落札したもの。
音が少々古いのが残念だが(1956年ライヴ録音)、福島氏の評言どおりの名演。
カプリングのベートーヴェンはフェレンツ・フリッチャイ(指揮) ベルリン放送響の付け、こちらの音質はモーツァルトより良好(1957年ライヴ録音)。
福島氏によれば、「モーツァルト以上に熱い情熱が剥き出しにされた破格の名演」とのこと。楽しみである。

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2006年03月01日(水)

リスト室内管のセイシャス [2006年3月]

ヤーノシュ・シェベシュティエーン(Cem) ヤーノシュ・ローラ(指揮) フランツ・リスト室内管
セイシャス;Cem協 イ長調 ほか(DENON)
リスト室内管の未架蔵盤が某オークションに出品されていたので落札したもの。
ポルトガルの隠れた佳曲作家セイシャス(1704〜1742)の協奏曲が収録されているのも楽しみ。
カプリングはチマローザ;Cem協 変ロ長調と作者不詳のCem協 ト短調。後者は18世紀半ば、セイシャスの流れを汲む作品とのこと。
Hungaroton原盤で、録音データが明確でないが、マルPは1983年。

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