生来の天邪鬼（アマノジャク）で、とにかくメジャーなものは、メジャーというだけで嫌い。
　子供の頃からマイナーで「渋い」のを探してきてひいきにした。野球だったら阪神タイガースの遊撃手・藤田平。蒸気機関車ならＣ５７。戦闘機なら三菱『雷電』。
　そんな性癖が祟って、クラシック音楽を聴き出すようになっても、フルトヴェングラー、ワルター、カラヤンといった超一流の「巨匠」は食わず嫌いのまま十何年かが経ってしまった。

　斉諧生が愛する、ちょっとマイナーな指揮者達の列伝を立てる。　

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