音盤狂日録


1月31日(月)

舘野泉『ひまわりの海』(求龍堂)
斉諧生も加入している日本シベリウス協会が会長に戴いている舘野さんの著書。
御承知のとおり、舘野さんは3年前に演奏中の脳溢血で倒れ、ようやく最近、左手だけでの演奏活動に復帰された。
本書は昨年12月の発行だが、闘病記では今ひとつ読みたくないなと思っていたところ、先日店頭で手に取ると半分強がそれ以前に『ショパン』等に掲載された作曲家やピアニスト、演奏旅行等に関する文章というので、買って読むことにした。
巻頭に置かれているのはセヴラックのピアノ曲についての章で、書名もその章の題名を採っている。
著者が作曲家の故郷サン・フェリックス・ロウラゲという南フランスの小村を訪問したとき、その周囲がことごとくひまわりの畑だったことをふまえたもの。自身の撮影になる一面のひまわりの写真が表紙や図版を飾っている。
その他の章でも舘野さんの写真は詩情を湛えて美しい。玄人はだしといっても過言ではないだろう。
闘病中に「これからは執筆と写真で活動すれば」と言ってくれる人もいたそうな。
本人は「割り振りを決められるのは癪だ、できることは自分で見つける」とおかんむりだったらしいが。
 
もちろん文章も達意にして秀抜。
クラミ;P協第2番について。
哲学や数学のように純粋で、暖かくて優しくて、ユーモアもあるし神秘的でもある。秋の森のような香りや、冬の朝の光もふと漂い、ひとつひとつのフレーズや音が、不思議な小路や森の中に誘うような輝きを放っている。(略)クラミの協奏曲に私は孤独な精神と森の対話を聴くように思う。
あるいは、ピアソラについて
その音楽は危ないほどに美しく、恐ろしいほどの激情に満たされながら、熱く奔放であるのに冷酷であり、誇りと絶望が背中合わせになっている。こんなにも矛盾する情念がひとつに凝縮された音楽がほかにあるだろうか。
 
その他、
ラフマニノフ;P協第1番
ハチャトゥリアン;P協
伊福部昭;協奏風交響曲
等、比較的知られていない作品に関して、想いのこもった文章が綴られており、読みごたえのある一冊になっている。
 
入院とリハビリ、左手での再起については、最近TV番組でも放送されており、一つだけ紹介するにとどめる。
コンサートのあと「左手だけの演奏はもどかしく、口惜しくないか」と訊ねられたとき、ピアニストはこう答えたという。
口惜しくないとは言えないだろう。今まで弾いてきた音楽を、どうして忘れ去ることができようか。(略)
今感じているのは音楽の喜びだけである。音楽がまたできる、指を通じて全身が、自分の全存在が楽器に触れ、聴いてくださる方々と、そしてこの世界と一体になっていく、その感覚だけである。(略)
左手だけで演奏することにも、なんら不自由は覚えない。演奏をしている時には、片手で弾いていることさえ忘れている。充足した音楽表現ができているのに、どうして不足など感じることがあろう。

 

レナード・バーンスタイン(指揮) ウィーン・フィル
シベリウス;交響曲第2番(DGG)
NYP時代に全集を完成したシベリウスを、DGGに移ってから再度採り上げたところを見ると、バーンスタインは並々ならぬ関心をこの作曲家に抱いていたのではなかろうか。
もっとも斉諧生偏愛の第3・6番やシベリウスの真骨頂と思える第4番は再録音しなかったのは残念。
既に第5・7番は架蔵しているが少し「勘違い」的な趣があり他の盤には手を出さなかった。
ところが、北欧音楽ファンの中には彼の第1番や当盤を愛聴される方も少なからずおられることを知り、これは聴いてみないと…と思い、かねて入手を心がけていた。
今回、初発時の輸入盤が某オークションに安価で出品されたのを幸い落札したもの。
1986年10月、ウィーン楽友協会大ホールでの録音。
オスモ・ヴァンスカ(指揮) BBCスコットランド響
ニルセン;交響曲第3・4番(BIS)
 
オスモ・ヴァンスカ(指揮) BBCスコットランド響
ニルセン;交響曲第1・6番(BIS)
退勤時に乗換駅そばの音盤屋を覗いてみたところ、1枚当たり600円のワゴンセールをやっていた。
中にヴァンスカのニルセンが混じっていたので購入。ラハティ響との録音であれば新譜で買ったと思うが、イギリスのオーケストラへの客演というので見送っていたものである。
 
(ヴァンスカの顔の「どアップ」というジャケットに「退いた」という説あり(笑))
 
閑話休題、最も好きな第5番が欠けていたのは残念だが、他日を期す。
収録は、第1番が2000年8月、第3番が2002年3月、第4番が2001年5月、第6番が1999年8月、いずれもグラスゴーのシティ・ホール。
ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) ウィーン響 ほか
ヤナーチェク;利口な女狐の物語(VMS)
フェドセーエフの新譜だが、斉諧生はオペラをあまり聴かないので敬遠していたところ、『レコード芸術』2月号の「海外盤試聴記」で宮崎滋氏が高い評価を与えておられた。
フェドセーエフの精緻な手綱捌きによって終始鮮やかに描出されたこの自然の循環と輪廻の含みある物語、ここに表明された奥深く暗示的な内実を我々聴き手に再度実感させるアルバムとなっている。
馴染みの薄い作品だが(マッケラス盤(DECCA)を持っている程度)、これは聴かざるべからずと思っていたところ、今日立ち寄った音盤屋の新譜棚に並んでおり、レジへ持っていった。
2003年7月、ブレゲンツ音楽祭でオーストリア放送がライヴ収録したもの。

1月28日(金)

 

田中希代子(P) ハインツ・ワルベルク(指揮) NHK響 ほか
ベートーヴェン;P協第4・5番(アダム・エース)
最近伝記本が出版された田中希代子については、かねてピアノ音楽好きの知人から名前を聞かされていた。
 
田中は1932年東京生れ、安川加壽子に学ぶ。
1950年からフランスに留学しパリ音楽院でラザール・レヴィに師事、ジュネーヴ、ロン・ティボー、ショパンといった国際コンクールに入賞。
パリやウィーンを中心に演奏活動を行い、1968年に帰国したが病に侵されて演奏活動から引退、教職に転じて田部京子はじめ数々の俊秀を育てた。1996年没。
 
一度聴いてみたいと思っていたが、偶々某オークションに当盤が安価で出品されていたので落札したもの。
第5番は1966年6月13日、第4番(指揮は岩城宏之)が同年4月13日、NHKによる放送用の録音から覆刻された音源である。
クラウス・ミルプ(Va) ロテ・トフテマーク(P)
ショスタコーヴィッチ;Vaソナタ ほか(CLASSICO)
先日公開された中古音盤堂奥座敷恒例の奧座敷同人 2004年の5盤工藤さんが紹介しておられたCD。
難所も清潔に弾ききる確かな技術にも感心するが、何よりヴィオラの美質を凝縮したような音色の見事さに惚れ惚れとする。
好きな作品だけに是非聴いてみたいと思っていたところ、立ち寄った音盤店に格安で置いてあったので購入。
独奏者はデンマーク国立放送響の首席奏者とのこと、またピアノはファツィオーリを使用しているそうな。
ペンデレツキ;カデンツァ(1984年)、クルターク;「シューマンへのオマージュ」・「イェレク」をカプリングしている。
「シューマン〜」ではヨン・クルセ(Cl)が参加、他の2曲は無伴奏Vaによる。
2001年8月及び2002年2月の録音。
アントニオ・メネセス(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(AVIE)
メネセスの再録音となるバッハ、なかなか店頭で見なかったので通販でオーダーを考えていたところ、今日立ち寄った音盤店(いつもの巡回コースには入っていない)に並んでいたので購入。
最初の録音(Philips)はカザルス遺愛のゴフリラーで演奏しているという触れこみだったが、今回はヴィヨーム(1840年頃)を用いているとのこと。
旧盤はバッハ;無伴奏チェロ組曲 10種聴き比べ第2番を取りあげ、あまり高くは評価しなかったのだが(苦笑)、約10年を経て、どのような深化を聴かせてくれるか、期待している。
2004年6月、イギリスのバークシャー(イースト・ウッドヘイ)、聖マルティン協会での録音。

1月27日(木)

 

ジャン・フルネ(指揮) 東京都響
フォーレ;レクイエム ほか(fontec)
フルネの新譜、しかも十八番のフォーレが発売されたというので購入。彼のレクイエムは5枚目になる(直近2回が日本での録音)。
今回は2004年4月28日、東京芸術劇場でのライヴ。
当日演奏された組曲「ペレアスとメリザンド」組曲「シャイロック」をカプリングしている。後者は歌が入らない4曲だけの抜粋、フルネはいつもこの形で上演するとのこと。
とはいえ、過労による高血圧のため、昨26日の都響定期演奏会を降板したというニュースが伝えられた。
90歳を超えた名匠の無事と更なる演奏活動の実り豊かならんことを祈りたい。
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮) ウィーン・フィル
ワーグナー;ジークフリート牧歌(TDK、DVD)
先年、TDKから発売された「ワルキューレ」第1幕の映像は、奧座敷同人 2002年の5盤にも挙げたとおり、素晴らしい演奏内容で観るものを釘付けにした。
この日(1963年5月21日)のアン・デア・ウィーン劇場では、休憩前にジークフリート牧歌が演奏されていたのだが、その映像は長く存在しないとされてきた。
ところが、今回、そのフィルムが発見され、修復作業を経てDVD化された。欣喜雀躍、発売を待ちかねて購入したもの。
どういう事情か、こちらは保存状態が悪かったらしく、全体に白っぽく劣化しており、画質の点では「ワルキューレ」には及ばない。
しかしながら、カメラが歌手を追っていた前作と異なり、指揮者を正面からアップでとらえたシーンが多い。彼の芸術が完成させた晩年の演奏中の表情が、これだけ克明に確かめられる映像は初めての筈である。
小さなしかし明確な身振りで音楽を統禦してゆくクナッパーツブッシュの淡々とした表情は、まさに「神々しい」としかたとえようがない。
そして、要所々々で「眼」が送るメッセージの雄弁さ!
 
終演後、喝采に応えて再登場、譜面台に手を掛けて挨拶…と思ったところ、クナッパーツブッシュは間違ってマイクに手をやってしまう。
ぎょっとして忌々しげに手を振る、この録音嫌いで知られた指揮者の姿に爆笑してしまった。
 
閑話休題、このDVDは収録時間約24分で2,000円、やや割高に感じられるかもしれないが、詰まっているものの大きさはたとえようもなく、是非是非一人でも多くの人に鑑賞していただきたい。

1月26日(水)

 

グスターヴォ・ロメロ(P)
モンポウ;「歌と踊り」・「内密な印象」(KOCH)
モンポウの「歌と踊り」第6番愛惜佳曲書に掲げているところ。
未聴の全曲盤がeBayに出品されていたので落札したもの。
ピアニストはカリフォルニア州サン・ディエゴ生れ、ニューヨーク在住とのこと。
録音は1994年8月、ニューヨークにて。

1月25日(火)

 

ヴァルター・ヴェラー(指揮) BBCウェールズ管
シューマン;交響曲第3番「ライン」 ほか(BBC music magazine)
BBC music magazineの附録CDをeBayで落札、送料含め700円強。
ウィーン・フィルのコンサートマスターを勤めたこともある彼のドイツ音楽は、ぜひ聴いてみたい。
序曲「マンフレッド」・序曲「ゲノフェーファ」をフィルアップしている。
2001年4月、カーディフの放送会館第1スタジオでの録音。

1月24日(月)

中古音盤堂奥座敷恒例の奧座敷同人 2004年の5盤が公開されました。
もちろん斉諧生も寄稿しております。
先日触れた『レコード芸術』誌のセレクションを基本にしていますが、一部の音盤を入れ替え、誌面よりも長いコメントを付しておりますので、他の同人諸賢の選ともどもお目とおし願えれば幸いです。
1月9日付けの当欄でお知らせした、宇野功芳(指揮) 大阪フィルの公演について、読者の方から情報を頂戴し、オーケストラにも確認したところ、本日からチケットを発売しているとのことであった。
4月10日(日) ザ・シンフォニー・ホール
曲目(予定)
モーツァルト;歌劇「フィガロの結婚」序曲
モーツァルト;交響曲第40番
ベートーヴェン;交響曲第5番
料金
A席;5,000円、B席;3,500円、C席;1,500円
問い合わせ
大阪フィルチケットセンター;06-6656-4890
ローソンチケット、ABCチケットセンター(ザ・シンフォニー・ホール)でも取扱い

1月22日(土)

京都市交響楽団の平成17年度定期演奏会
京都市交響楽団の平成17年度定期演奏会等の予定が公表された(pdfファイル)。
斉諧生的に最も注目したいのは7月定期で、
尾高忠明(指揮) エミリー・バイノン(Fl) キャサリン・バイノン(Hp)
シマノフスキ、パヌフニク、ルトスワフスキ
というプログラム。
また、9月定期に客演するアヌ・タリトルミス;序曲第2番を振るのも興味深いが、メインがチャイコフスキー;交響曲第5番なのが残念。
同じ第5番なら、広島響でのトゥビン(日本初演)とまでは行かなくても、せめてシベリウスであれば…。
 
白井光子クリストフ・プレガルディエンによるマーラー;大地の歌や、RVW;交響曲第6番など、「聴き欲」をそそられる曲目もあるのだが、指揮者が斉諧生にとっては期待できない人なのが無念である。
リリー・ブーランジェ作品の演奏会
平成17年4月20日(水)、東京混声合唱団第200回定期演奏会で、リリー・ブーランジェ;「平原の夕暮」が演奏される(上記の公式Webpageでは「野の夕べ」と邦訳)。
指揮はドゥニ・ドュペイ、斎木ユリ(P)が共演。
「フランス合唱音楽の系譜」と題され、ルネサンスのシャンソン、バロックの宗教音楽と近現代の作品を通覧するようなプログラムになっている。
近現代作品では、ブーランジェのほかフォーレ;ラシーヌの雅歌ドビュッシー;シャルル・ドルレアンによる3つのシャンソンクセナキス;誓い (Orkos)などを予定。

 

山田一雄(指揮) 札幌響
ベートーヴェン;交響曲第2・5番(FANDANGO)
先週一挙3枚が入手できた山田一雄と札響のベートーヴェン、最後に残った第2・5番を目出度く某オークションで落札できた(4枚とも同じ出品者)。
2曲とも1990年2月22日、北海道厚生年金会館における第311回定期演奏会のライヴ録音。
CDには第5番・第2番の順で入っているが、実際の演奏会ではどうだったのだろう? おそらく逆だったのではないかと思うが…。
 
なお、この全集の特典で序曲「エグモント」のリハーサル録音(CDシングル)が頒布されたらしく、某オークションで見かけることもあるが、そこまでは追っかけまいと心に決めている。
ハンス・ペーター・フランク(指揮) ヘルシングボリ響
トゥビン;交響曲第7番 ほか(BIG BEN)
eBayを見ていたら、トゥビンのCDが出品されていた。
彼の交響曲の録音では父ヤルヴィ盤(BIS)、ヴォルメル盤(ALBA)が知られているが、これはあまり見かけないレーベルでもあり、落札してみた。
エストニア舞踊組曲(1939年初演)、弦楽合奏のための音楽(1963年初演)をカプリングしており、特に後者が弦楽合奏好きの斉諧生としては楽しみである。
1983年9月及び1984年4月、スウェーデンのヘルシングボリ・コンサートホールでのアナログ録音。
ルイス・クラレット(Vc) アラン・プラーネス(P)
ショパン;Vcソナタ & R・シュトラウス;Vcソナタ(HMF)
先日、バッハ;無伴奏の再録音を聴いたクラレット、なかなか佳かったので、その他の録音もと探していたところ、eBayに当盤が出品されていたので落札したもの。
1991年2月の録音。

1月21日(金)

 

アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
シベリウス;交響詩全集(CHANDOS)
ギブソンは、1970年代後半に英RCAへ、シベリウスの管弦楽曲を録音している(LP4枚分)。
そのうち交響詩10曲を、当時プロデューサーを務めたブライアン・カズンズが自分のレーベルからCDで発売し直した2枚組。
LPは架蔵しているが、CDがeBayで安く出ていたので落札したもの。
収録曲は「エン・サガ」「ルオノンタール」「フィンランディア」「春の歌」「吟遊詩人」「森の精」「ポヒョラの娘」「夜の騎行と日の出」「大洋女神」「タピオラ」
ポール & モード・トルトゥリエ(Vc) マリア・デ・ラ・パウ(P)
「Vc小品集」(英EMI、LP)
トルトゥリエの未架蔵LPがeBayに出品されていたので落札、国内盤なら持っているのだが、やはり英プレスで聴きたいところ。
片面7曲ずつ計14曲を収めており、有名な曲としては
フォーレ;シシリエンヌ
ドビュッシー;ミンストレル (前奏曲集第1巻より)
ポッパー;妖精の踊り
リムスキー・コルサコフ;熊蜂の飛行
ラフマニノフ;ヴォカリーズ
を、また自作の3つのミニアチュアワルツ第1番「アラ・モード」を収める。
ピアノは愛娘、自作では夫人を第2Vcに伴っての演奏である。
1975年10月、ロンドンのEMIアビー・ロード・スタジオでの録音。

1月20日(木)

 

ボリス・ペルガメンシチコフ(Vc) パーヴェル・ギリロフ(P)
プロコフィエフ;Vcソナタ & ロスラヴェツ;Vcソナタ ほか(Orfeo)
昨年急逝したペルガメンシチコフ、生前は特に好きな奏者というわけでもなかったのだが、死なれると気になるもので(苦笑)、某オークションに出品されていたCDを落札した。
プロコフィエフとロスラヴェツ(彼のピアノ曲を奥座敷で議論したことがある)の作品を交互に並べており、標記2作のあとに
プロコフィエフ;バラード ハ短調 op.15
ロスラヴェツ;瞑想曲(1921年)
プロコフィエフ;アダージョ 「シンデレラ」より
を収録している。
1991年3月、バイエルン放送局第3スタジオでの録音。

1月19日(水)

明日発売の『レコード芸術』2月号の特集「2004年プライヴェート・ベスト5」に、斉諧生も寄稿しております。
一昨年、ペレーニ・コレクションを取材いただいた関係で、「究極のコレクター」というのはちょっと恥ずかしゅうございますが、中古音盤堂奥座敷同人の佐々木 (浮月斎)さん、工藤さんも執筆しておられますので、手に取っていただければと存じます。

 

ギルバート・キャプラン(指揮) ウィーン・フィル ほか
マーラー;交響曲第2番「復活」(DGG)
「1曲だけの指揮者」キャプランの再録音が某オークションに安価で出品されていた。
簡単に言えば、『復活』マニアのキャプランが私財を投じて新しい校訂譜を作成したところ、ウィーン・フィル側からその世界初録音を引き受けたいという提案があって実現した録音である(2002年11〜12月、ウィーン楽友協会大ホール)。
もっとも著作権をキャプランが保有している旨の標示があり、おそらく製作費も本人が負担したのであろう。
ともあれ「マニアの鏡」の精華であり、ぜひ架蔵しておきたいと落札したもの。
ユージン・オーマンディ(指揮) フィラデルフィア管
ワーグナー;『ニーベルングの指環』管弦楽曲抜粋(BMG)
今年はオーマンディ没後20年とのこと、クラシック招き猫でも話題になり、六国峠@ドクター円海山の音楽診療室も何度かレビューを掲載しておられる。
ちょっと気に懸かっていたところ、某オークションに当盤が出品されていることに気づいた。
『指環』の管弦楽ハイライトは元来好きな音楽ゆえ、所謂「フィラデルフィア・サウンド」がどんなワーグナーを響かせているか聴くのも一興と落札したもの。
曲順が通常とは違い、
ワルキューレの騎行
魔の炎の音楽
森のささやき
ヴァルハラへの入城
夜明けとジークフリートのラインへの旅
ジークフリートの葬送行進曲
ブリュンヒルデの自己犠牲
となっている。おそらくLPの冒頭が有名な「ワルキューレ」で始まり、A面が「入城」で締めくくられるようにという配慮であろう。
1969〜71年の録音。
アレクサンダー・ギブソン(指揮) イギリス室内管
ストラヴィンスキー;組曲「プルチネッラ」 & ダンス・コンチェルタント(CHANDOS)
ギブソンは好きな指揮者の一人、未架蔵のストラヴィンスキーがeBayに安価で出品されていたので落札してみた。
1982年7月、ロンドンの聖バルナバス教会での録音。
トルルス・モルク(Vc) パーヴォ・ヤルヴィ(指揮) フランス放送フィル
シューマン;Vc協 ほか(Virgin)
モルクの新譜が出ているというので昨日から音盤屋を覗いていたところ、今日になって店頭に並んだので購入。
なかなか決定盤のないシューマン作品のほか、ブルッフ;コル・ニドライブロッホ;シェロモを収録している。
モルクは「スペインのバス」と異名の付いたストラディバリウス(1713年製)を使用しているとのこと。
2003年12月、フランス放送局103スタジオでの録音。
ストイカ・ミラノヴァ(Vn) アントン・ディコフ(P) フィルハーモニア・ブルガリカ ほか
ショスタコーヴィッチ;Vn協第1番・P協第1番(sound)
蒐集しているショスタコーヴィッチ作品の未架蔵盤が某オークションに出品されていたので落札したもの。
例によって工藤さんのコメントを引用すれば、
(Vn協)「掘り出し物的秀演。(略)作品に対する真摯な取り組みと、音楽への没入が聴き手を惹きつける。
(P協)「硬く力強い音色が、決して美しいとは言い難いにもかかわらず、なかなかの雰囲気を醸し出している。(略)ごくオーソドックスな佳演といえるだろう。
とのこと、まずまず期待できそうだ。
指揮者は、Vn協がヴァシル・ステファノフ、P協がヴァシル・カザンジェフ
オランダ製のCDだが、ブルガリアのバルカントン・レーベルからのライセンスと記されている。録音データ不詳。
高桑英世(Fl) ほか
「Campagne de France」(PACIFIC GARDEN)
某オークションを眺めていたら、フリーランスのFl奏者高桑英世氏のソロ盤が出品されていた。
この人、ランパルのコレクターとして『レコード芸術』に登場されたことがあり、上記『レコード芸術』「究極のコレクターたちの2004年」では隣り合わせに掲載されているという関係。時折メールをくださったりする(今回の氏のコメントに斉諧生の名前が登場するのはチト面映ゆいが)。
高桑氏がどのような笛を吹かれるのか、一度聴いてみたいと思い、落札したもの。
全10曲中9曲が城之内ミサの作編曲(とピアノ)、演奏者には柴山洋(イングリッシュホルン)の名も見える。
一部の曲で、ティンホイッスル(アイルランドの民族楽器、6穴の縦笛)を使用しているとのこと。
レーベルのWebpageで試聴もできるようだ。
フリギェシュ・シャーンドル(指揮) フランツ・リスト室内管
バルトーク;ディヴェルティメント ほか(仏ERATO、LP)
リスト室内管のバルトーク;ディヴェルティメント、演奏者も作品も蒐集しているところ、eBayに安価で出品されていたものを落札。
ヴェイネル;ディヴェルティメント第1・2番をカプリングしている。
1978年9月、ハンガリーでの録音(HUNGAROTONとの共同製作)である。
バッハ(ストコフスキー編);パッサカリアとフーガ ハ短調(Broude Brothers)
音盤屋の上階の楽譜売場で輸入楽譜1,000円均一のワゴン・セールを行っていた。
ひときわ大型の楽譜(指揮者用か)が目に付き、手に取ってみるとストコフスキーによるバッハ編曲。
「トッカータとフーガ ニ短調」の次くらいに有名な編作で、来月日本フィルでも採り上げられる。
かなり草臥れているのが惜しいが(だからこそセール品になったのだろうが)、7,000円ほどのものが1,000円ならばと購入してみた。

1月18日(火)

スヴァンホルム・シンガーズの今年夏の来日公演の予定が、ムジークレーベンのWebpageで発表されつつある。
今のところ京阪神地区や首都圏での公演が入っていないが、おいおい追加されるのではないかと期待している。
彼らの新譜については、phoebeさんのBlue Lagoonに感想が掲載されているので、ぜひ御一読を!

 

ラズモフスキーQ
アリアーガ;弦楽四重奏曲全集(ensayo)
愛惜佳曲書に、その交響曲を掲げた「スペインのモーツァルト」夭折のアリアーガ。
もう一つの主要作、弦楽四重奏曲も見つければ買っているが、サイモン・スタンデイジ率いる団体のCDが某オークションに出品されていた。
LPでは架蔵しているのだが、格安だったこともあり、落札してみた。
1976年、ロンドンでの録音。
various artists
宝塚国際室内合唱コンクール vol.2(同 委員会)
合唱音楽専門店ジョヴァンニからのメールマガジンに、ステーンハンマル;後宮の庭園に (3つの無伴奏合唱曲より)が掲載されていた。
このコンクールでは、1999年にスヴァンホルム・シンガーズがグランプリを受賞しており、もしや彼らの演奏ではあるまいかと思い、3枚組のCDを注文してみた。
現品が届いてみると、ステーンハンマル作品を歌っているのはコレギウム・ヴォカーレ・オーフス Collegium Vocale Aarhusというデンマークの団体だった。
収録日が明記されていないのは残念だが、第12回のコンクールで女声部門の銀賞を受けたというから、1995年7月末ということになる。
また、スヴァンホルム・シンガーズの演奏も3曲が収録されており、これも収穫。

1月17日(月)

 

ヨンダニ・バット(指揮) ロイヤル・フィル
ラロ;交響曲 ほか(ASV)
録音が珍しいラロの交響曲が某オークションに安く出品されていたので落札したもの。
指揮者のバットはマカオ生れ、カナダ国籍。インディアナ大で音楽を学び(化学の博士号も所持しているそうだが)、1976年に手兵シンフォニー・カナディアナを創設して活躍しているとのこと。
序曲「イスの王」ノルウェー狂詩曲スケルツォ ニ短調をカプリングしている。
録音データは明記されていないがマルPは1990年、最近この指揮者の消息を聞かないがどうしているのやら…。
ローラ・ボベスコ(Vn) ヴィルヘルム・ヘルヴェーク(P)
クライスラー;作品集第1巻(Philips)
先年亡くなったボベスコは好きなVn奏者で、来日公演を東京文化会館へ聴きに行ったこともある(もう20年以上前のことだ)。
買いそびれていたクライスラー小品集の1枚目(第2巻は架蔵済)が某オークションにでていたので落札したもの。
ベートーヴェンの主題によるロンディーノをはじめ、「〜の主題による」・「〜の様式による」と題された、擬古風の美しいメロディが13曲、収められている。
1984年2月、ユトレヒトでの録音。
友渕のりえ(唄 & 箏)
柴田南雄;熊野へ参らむと ほか(Victor)
未聴の柴田作品を収録したCDが某オークションに安価で出品されていたので落札したもの。
作曲家の公式Webpageによれば、この演奏者の委嘱作品で、当盤が唯一の録音となっている。
作詞は入沢康夫、「知的でしかも言葉遊びのユーモアやエロティシズムを歌いこんだ詩(略)の内容とわたくしの作曲意図を、まだ独身時代であられた友渕さんにどう説明したらいいか」困った、と柴田師がライナーノートに記しておられる。
そのほか一柳慧;秋の連歌小山清茂;樹下の二人中島靖子;悼歌唯是震一;雪人形をカプリングしている。
録音データが記載されていないがマルPは1991年。
ジェームズ・ゴールウェイ(Fl) デヴィッド・ミーシャム(指揮) ナショナル・フィル
「ノクターン」(米RCA、LP)
御大ゴールウェイがリリー・ブーランジェ;夜想曲を吹いている一枚。
既にCDを入手しているが、オリジナルのLPをeBayで見つけ、架蔵せざるべからずと落札したもの。
現在のところ、ヴァイオリン・フルートを問わず、管弦楽伴奏で演奏されている唯一の音盤という付加価値を有する。
ただし、演奏はムード音楽風で(ジャケット・デザインが象徴的)、やや不満を残す。
ショパンフィールドの同名曲や、ドビュッシー;「月の光」・「小舟にて」フォーレ;子守歌マスネ;タイスの瞑想曲等、それらしい雰囲気の曲でまとめられたアルバムである。
1983年2月、ロンドンのCBSスタジオでの録音。

1月16日(日)

 

アグスティン・レオン・アラ(Vn) アルベルト・アッテネッレ(P)
カザルス;Vnソナタ(未完) & カサド;Vnソナタ ほか(COLUMNA MUSICA)
録音されたカザルスの作曲といえば、畢生の大作オラトリオ「エル・ペセーブレ」のほか少年合唱のための宗教曲がいくつか、という程度だった。
今回、世界初録音となるVnソナタがスペインのレーベルから発売されたというので、アリアCDさんにオーダーしていたもの。
この曲は、1945年に着手され、その後数年間かけて第3楽章までが完成したが、遂に終楽章は書かれなかったという。
また、カザルスの弟子に当たるカサドのソナタ(ガスパール・カサドによれば1926年作曲)も、世界初録音とのこと。
トルドラ;6つのソネット(1922年作曲)をカプリング。
レオン・アラはロドリーゴの女婿としても知られるスペインの名Vn奏者。先年、自身が率いるロドリーゴ室内管弦楽団とともに来日したことは記憶に新しい。
2002年12月の録音。

この間入手したCDの情報を
カザルス・ディスコグラフィ
マルケヴィッチ・ディスコグラフィ
に掲載。

1月15日(土)

Jérôme Spycket "À la recherche de Lili Boulanger" (Fayard)
昨年12月25日の記事に記した、ブーランジェの伝記本がfnacから届いた。
400頁近い大作で、びっしり文章が詰まっている。残念ながら斉諧生はフランス語が駄目で、からきし読みとれない(激汗)。
それでも8頁ある口絵には、彼女の未見の写真や家族の肖像写真等が掲載されているので、それだけでも嬉しい(笑)。
2004年10月発行。

 

山田一雄(指揮) 札幌響
ベートーヴェン;交響曲第3番(FANDANGO)
 
山田一雄(指揮) 札幌響
ベートーヴェン;交響曲第7番・序曲「エグモント」(FANDANGO)
 
山田一雄(指揮) 札幌響 ほか
ベートーヴェン;交響曲第9番(FANDANGO)
「ヤマカズ」と札響のベートーヴェン、発売された頃に音盤屋で見ていながら買いそびれ、その後、第4・8番第6番を中古等で購入、架蔵してきた。
ずっと気になりながらも、なかなか入手できなかったところ、某オークションで一挙3点を落札することができた。
すべて定期演奏会のライヴ録音で、第3番が1989年11月20日、第7番が1989年4月26日、第9番が1991年5月20日、序曲が1990年2月22日、会場は北海道厚生年金会館。
残るは第2・5番、目出度く邂逅できることを祈っている。
(第1番は指揮者の急逝のため矢崎彦太郎の指揮で収録され、第6番にカプリングされている。)
イザベル・ファウスト(Vn) トマス・ライプル(Va)
ロッラ;二重奏曲集(PAN)
以下4点のCDは上記のブーランジェ本と同時にfnacから届いたもの。
注目のVn奏者イザベル・ファウストの新譜を見つけたので買わざるべからず。
アレッサンドロ・ロッラは1757年ミラノ生れ、1803年以降、スカラ座の指揮者として活躍するとともに同地の音楽院でVn・Vaを教えた。
当盤には、4曲の二重奏と小品1曲が収録されている。
なおVa奏者は1956年ウィーン生れ、シドロフ等に学び、EMIに録音しているウィーン弦楽六重奏団に加わっており、1983年以来ザルツブルク・モーツァルテウムで教授職にあるとのこと。
2002年12月、スイス、ボスヴィルの芸術家協会での録音。エンジニアに「はっとり・こいちろう(こういちろう?)」と日本人名が記されている。
アトランティスQ
サン・ジョルジュ;弦楽四重奏曲集(assai)
先だってパトリック・ビスムートビーバーを入手した記事を掲載したところ、知人から彼が率いる四重奏団による当盤の存在を御教示いただいた。
彼の表現力溢れるVnは聴かざるべからずとオーダーしたもの。
サン・ジョルジュはフランス革命前のパリで活躍した指揮者、Vn奏者。おそらく自演用に書いたと思われる数多くの作品がある。LP期にカントロフが独奏した協奏作品集(Arion)が知られざる佳曲として話題になった。
ここではop.14に属する四重奏曲(1785年)が6曲、収録されている。いずれも2楽章制で演奏時間は10分前後のもの。
2003年7月、パリのボン・セクール聖母教会での録音。
レジ・パスキエ(Vn) ローラン・ピドゥー(Vc) ジャン・クロード・ペネティエ(P) ほか
ラヴェル;室内楽曲集(SAPHIR)
パスキエのラヴェル、見逃すべからずとオーダーしたもの。
CD2枚組に9曲を収録している。
パスキエが参加しているのは2曲のVnソナタツィガーヌVn & VcソナタP三重奏曲
その他、
序奏とアレグロ(マリエル・ノールマン(Hp) ほか)
弦楽四重奏曲(パリジQ)
ステファヌ・マラルメによる3つの詩(カトリーヌ・デュボスク(Sop) ほか)
マダガスカル諸島の歌(ミシェル・ピクマル(Br) ほか)
を収めている。
2001年12月、パリの聖マルセル福音教会での録音。
ジャン・ジャック・カントロフ(Vn) フィリップ・ミュレ(Vc) パスカル・ドワイヨン(P) ほか
メルレ;室内楽曲集(INTEGRAL)
カントロフの未架蔵盤、入手せざるべからずとオーダーしたもの。
ただ、ミシェル・メルレ(1939年生れ、パリ音楽院教授)の室内楽曲集は、昨年8月に仏cybelia盤LPを入手している。
標記3人の演奏者及びVnソナタ・P三重奏曲・「ノアンの夜」という曲目はまったく一致しており、聴感上もどうやら同一音源のようだ。
まあ1980年代前半のデジタル録音なので、CDで架蔵する方が適当だろうと考えている(CDには録音データが記載されていない)。
当盤では弦楽三重奏のための組曲がカプリングされており、そちらの演奏者はクリストフ・ポッペンほか。
アンタル・ドラティ(指揮) ミネアポリス響
ヒナステラ;協奏的変奏曲 ほか(米Mercury、LP)
ドラティが指揮したヒナステラ、これは聴いてみたいとeBayで落札したもの。
ブリテン;青少年の管弦楽入門とのカプリングというのが面白い。独奏楽器が活躍する20世紀の変奏曲という括りだと思われる。
1954年11月、ミネアポリスのミネソタ大学ノースロップ・メモリアル講堂での録音、Mercuryレーベルらしい鮮烈な再生音に度肝を抜かれる。この時期のモノラル盤もCD(SACD)化してもらいたいものだ。

1月14日(金)

草刈津三『私のオーケストラ史 回顧と証言』 (Duo japan)
著者は1926年生れ、戦後すぐに東宝交響楽団(現・東京響)のVa奏者として入団、その後マネージメントを通じての音楽文化づくりを志してプロデューサーに転じ、創設期の日本フィルや躍進期の東京都響の事務局で指揮者の招聘や演奏会の企画を担当した。
本書は『音楽現代』誌の連載を基にまとめられたもので、昨年12月に亡くなった草刈氏の遺著となった。
例えば、米軍に接収された東京宝塚劇場(米軍名;アーニーパイル劇場)の座付きオーケストラでの活動や、空襲で天井に穴が開いていた日劇(現・マリオン)で東宝響が行ったベートーヴェン・チクルス(指揮は近衛秀麿)、マンフレート・グルリット藤原義江等による「帝劇オペラ」の隆盛(「カルメン」「椿姫」を1か月間・二十数回公演し、すべてがほぼ満席、数万人の客を集めた)など、戦後まもなくの音楽シーンの回想も興味深い。
叙述に最も力が入っているのは日本フィル時代(1956〜68年)で、構想段階から深く関わり、渡邉暁雄と二人三脚で進めた楽員の採用や客演指揮者の人選、「日本フィル・シリーズ」となった新作の委嘱、小澤征爾の登場等が、いきいきとした筆致で描かれている。
特に1965年7月のストコフスキー招聘については10頁もの紙幅が割かれ、客演交渉の顛末(「皇族が演奏会を聴きに来られること」が条件の一つ)、練習風景、アンコールの「星条旗よ永遠なれ」のためにブラスバンド1隊とピッコロ奏者数十名(少女に限る)を用意させたこと等々、まことに面白い。
 
斉諧生的に最も興味を惹かれるのは、1960年から数次にわたって日本フィルを指揮したイーゴリ・マルケヴィッチのエピソード。
・ホテルの部屋に等身大の鏡を運び込ませ、それに向かって指揮法の練習を欠かさなかった。
・指揮棒さばき以上に雄弁だったのが彼の眼で、ときに厳しくときに優しく変幻自在。ただし小さなミスでも聴き逃さず、必ず眼がそちらを向いて楽員を震え上がらせたという。
「春の祭典」では自分が改訂したパート譜を持ち込み、変拍子や複合拍子は棒の振り方に合わせて小節線を微妙にずらされているなど、演奏上の工夫が凝らされていた。
 
全部で300頁超、巻を擱く能わず一気に読了。ぜひぜひお薦めしたい。
発行元のWebpageに案内があり、メールでオーダーし、書籍に同封されてくる用紙で代金送料の計2,290円を振り込むようになっている。一般の書店では扱っていないらしい。

 

レイモン・ガロワ・モンブラン(Vn) ジャン・ユボー(P)
フォーレ;Vnソナタ第1・2番(ERATO)
非常に有名な録音にもかかわらず、LP期も含めて聴いたことがなかった、パリ音楽院長ガロワ・モンブランのフォーレ。
某オークションに超格安で出品されているのを見つけ、これを機に聴いてみようと落札したもの。
1970年3月、パリ、リバン聖母教会での録音。

1月12日(水)

 

various artists
「ワルツ王 ヨハン・シュトラウス二世」(TAHRA)
音盤屋を覗くと、1枚当たり600円のワゴン・セールをやっていたので、つらつら眺めていると、このCD4枚組が目についた。
4枚組ながら目的はただ1曲、「美しく青きドナウ」
イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮) フィレンツェ5月音楽祭管による1946年5月の録音で、マルケヴィッチがオーケストレーションを改訂した楽譜で演奏している筈である。
新譜の時、1曲だけのために4枚組は…と躊躇したのだが、この値段なら買わざるべからず。
早速CDプレーヤーにかけたところ、確かに変な音がいっぱい書かれている(^^;。
金管をちょっとジンタ風に鳴らすようなところまであり、これは「トンデモ盤」に属する演奏(編曲)と評さざるを得ないだろう。もっとも、今の原典主義の風潮に反発して、これを珍重するマニアが出現するかもしれないが…。
その他には、クレメンス・クラウスクナッパーツブッシュエーリヒ・クライバーワインガルトナーカイルベルトフリッチャイ等々のSP録音が満載。
ヤーノシュ・ローラ(指揮) フランツ・リスト室内管
モーツァルト;ディヴェルティメント第10・11番(HUNGAROTON)
 
ダニエル・ベンケー(Lute) ヤーノシュ・ローラ(指揮) フランツ・リスト室内管
ヴィヴァルディ;Lute協 ほか(HUNGAROTON)
同じワゴン・セールでフランツ・リスト室内管の未架蔵盤2点を掘り出す。
モーツァルトはヘ長調 K.247ニ長調 K.251を収めている。
録音データは明記されていないがマルP1987年のDDD表示、CD自体は日本コロンビアが製造している(^^;。
 
ヴィヴァルディはLute協 ニ長調 RV.93ヴィオラ・ダ・モーレとLute協 ニ短調 RV.540Vn、Luteと通奏低音のトリオ ト短調 RV.85同 ハ長調 RV.82を収めている。
トリオでのVn独奏はローラが担当、協奏曲でのヴィオラ・ダ・モーレはラースロー・バーソニィ
こちらは1978年11月の録音である。
アルトゥール・グリュミオー(Vn) ミエチスラフ・ホルショフスキ(P) パブロ・カザルス(指揮) プラド音楽祭管 ほか
モーツァルト;Vn協第3番 & ベートーヴェン;P協第1番 ほか(INA)
更に音盤屋をハシゴすると、カザルスのライヴ盤(新譜)が店頭に出ていたので驚喜して購入。リリース情報は知っていたが、もっと待たされると思っていた。
1953年のプラド音楽祭における録音とされているが、残念ながら具体的な日付は明記されていない。
シューベルト;附随音楽「ロザムンデ」間奏曲第2番をフィルアップ。
音の状態は曲によって異なり、モーツァルトは独奏がリアルに録れているが管弦楽は少し歪みがち、ベートーヴェンはピアノの音色がぼやけ気味だが管弦楽は聴きやすく、シューベルトは少しワウフラッターがあって音もやや頼りない。
なお、ブックレットには「マイクの周りを虫が飛んでいたようだ」と書かれているが、たしかに妙な雑音が聞こえるときがある(特にモーツァルト)。
ともあれ、カザルスの貴重な音源の発売、あに喜ばざるべけんや。
ティム・ヒュー(Vc) キャスロン・スタラック(P)
ショスタコーヴィッチ;Vcソナタ & シュニトケ;Vcソナタ ほか(IMP)
見れば買う曲の一つ、標記ショスタコーヴィッチ作品の未架蔵盤がeBayに出品されていたので落札。送料を含め1,000円に満たない廉価だったのは幸い。
ヒューはBBC響の首席奏者を経て室内楽・独奏者として活躍、現在はロンドンの王立音楽院(RCM)の教授職にある…とブックレットに記されている(ただし1990年代初めの記載)。最近ではNAXOSレーベルに多く録音しているようだ。
標記2曲に加え、カバレフスキー;Vcソナタをカプリング。
録音は1991年7月、ロンドン郊外、ハイゲートの聖ミカエル教会にて。
カジミシュ・ヴィウコミルスキ(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(MUZA)
eBayに未知のチェリストによるバッハ;無伴奏全曲盤が出品されていたので落札してみた。
ブックレットがポーランド語のみなので詳しいことが読みとれないが、ヴィウコミルスキは1900年モスクワ生れ、1995年ワルシャワで没した。指揮や作曲、音楽教育にも力を尽くしたとのこと。
録音は1975年9月とあるから、75歳の演奏ということになる。CDのマルPは1999年、追悼盤には少し遅いから、あるいは生誕100年を期して覆刻されたものであろうか。
録音時の年齢を考えれば技術的には下り坂にあったと思われるが、カサド(1897年生れ)やピアティゴルスキー(1903年生れ)と同世代の演奏家による正統的なバッハが聴けることを期待したい。

1月11日(火)

 

ソニア・ヴィーダー・アサートン(Vc) ほか
コンスタン;弦楽器作品集(Salabert)
某オークションへの出品をチェックしていたら、説明文には明記されていないものの、画像の中にヴィーダー・アサートンの名前を発見。
彼女の公式Webpageのディスコグラフィにも掲載されていない音盤であり、これは聴き逃せないと落札したもの。
マリウス・コンスタンは1925年生れ、むしろ指揮者として知られているが(ERATO等に主として現代曲を録音)、当盤には彼が弦楽器のために書いた作品8曲を収録している。
アサートンは、「宝石」(独奏Vcと2本のVc)、「3つの肖像画」(VcとP)を演奏している。
その他には、Cem独奏作品2曲(エリーザベト・ホイナツカ)、無伴奏Vaのための「レシタティーヴォ」(ブルーノ・パスキエ)等が収められている。
1993年1月、パリのブッフェ・デュ・ノール劇場におけるライヴ録音。
カール・シューリヒト(指揮) チューリヒ・バロック合奏団
バッハ;ブランデンブルク協(全曲)(独Concert Hall、LP)
ハインツ・ホリガーモーリス・アンドレクリスティアーネ・ジャコテらが参加していることでも有名な、シューリヒトの貴重なバッハ録音。
従来、CD(PRELUDIOレーベル)で聴いてきたが、eBayにドイツ盤が安価で出品されていた。
コンサートホール・レーベルはよくわかっていないので、勉強を兼ねて落札してみた。
届いた現物は、ジャケットは確かにドイツ語のみで書かれているのだが、中味のレーベル面は英語だけで印刷されている。元々そういうものなのか、どこかで入れ替わっているのか、そのあたりがさっぱりわからない。妙な勉強になってしまった。
ただし音の方はCDよりも鮮明、その点では落札価額以上の値打ちがあったことになる。
1966年5月の録音。

音盤狂昔録平成16年12月分を追加。

1月9日(日)

宇野功芳師のインタビュー
湧々堂というWebpageに、宇野師の特集が掲載されている。
内容の中心は、昨年末(12月26日)に行われたインタビューと、その後のアンサンブルSAKURAのリハーサル・レポート。
インタビューに同席されたアンサンブルSAKURAの団長氏が
いわゆる熱狂的な「宇野ファン」というのは団員にはほとんどいないんです。
と語っておられるのは意外だった。
だから先生にベタベタする人はいませんよ(笑)。でも、人間的な信頼というか、絆は強力です。
と団長氏は続ける。
 
そして末尾には「この4月には大阪フィルとのベートーヴェンの「運命」の公演も予定されています!」という正真正銘驚天動地の情報が!!
大阪フィルの公式Webpageには4月以降のスケジュールは掲載されていないし、情報の早い関西クラシック音楽情報も同様。
(その代わり、後者でアンサンブル・フィオレッティとの大阪公演(3月12日)の情報を発見できた。)
これはまさに聴かざるべからず、万難を排して馳せ参じねば…。
 
なお、湧々堂は、注目盤の発売情報や新譜の感想等、非常に充実したWebpage。
特にチャイコフスキー;交響曲第5番のディスコグラフィ、演奏評を盛り込んだチャイ5のすべては、凄いの一言に尽きる。

 

クロード・シュニッツラー(指揮) ブルターニュ管
オネゲル;交響曲第2・4番 ほか(Disques Chamade)
夕方から食事に出かけた折り、駅地下街で臨時の中古盤フェアが開催されているのを見かけ、ついつい吸い寄せられてしまう(汗)。
クラシックはあまり多くなかったのだが、とあるコーナーにマイナーなCDが集中しているのを発見。
オネゲルの交響曲は好きな作品で、オーケストラがフランスの地方団体というところも気に入ったので購入した。
指揮者については略歴等が記載されておらず、不詳。
夏の牧歌をフィルアップしている。
1992年11月の録音。

1月8日(土)

吉田真『ワーグナー』 (音楽之友社)
音楽之友社の「作曲家◎人と作品シリーズ」の新刊。
全書判(新書判とB6判の間)、約280頁というコンパクトなスペースに、ワーグナーの伝記、没後から現在に至るバイロイト音楽祭の歩み、作品解説、年譜等を収めており、非常に上出来な書籍である。文章も簡素明快、流れがよい。
伝記部分では作家論を大胆に省筆し、ワーグナーと他の19世紀文化人との出会いや交友、訣別について丁寧に書き込んでいるのが大きな特長ではないだろうか。
メンデルスゾーンヴォルフといった音楽家に限らず、ニーチェルノアールといった人々も登場し、特にニーチェは詳しく描出されている。
借金や女出入りについて抑制した書きぶりになっていることにも好感が持てた(沈黙しているわけではない)。そのあたりをしつこく書かれると、読んでいて嫌になってしまうものである。
斉諧生はワーグナーに詳しいわけではないが、例えば、ロンドンを訪問した作曲家が「ここではアルベリヒの野望が実現している」という感想を漏らしたことを紹介し、『指環』四部作の根底に資本主義批判があることを指摘した部分など、ハッとさせられた。
 
なお、最近の同社の出版物としては珍しく人名索引を備えていることも評価したい。

 

ネーメ・ヤルヴィ(指揮) ヨェーテボリ響
フチーク;行進曲「剣闘士の入場」 ほか(DGG)
ヤルヴィ & ヨェーテボリ響の管弦楽名曲集が某オークションに格安で出品されており、このコンビの録音は見逃しがたく、落札したもの。
もっとも唯一の北欧楽曲アルヴェーン;スウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」は、別な形(" aurora " と題された2枚組)で架蔵しているので、ちょっと落胆。
その他に、レハール;ワルツ「金と銀」ワルトトイフェル;スケーターズ・ワルツワインベルガー;歌劇「バグパイプ吹きのシュヴァンダ」よりポルカとフーガヘルメスベルガー;「舞踏会の情景」など、計11曲を収録している。
1995年5月〜1996年12月、ヨェーテボリ・コンサートホールでの録音。

1月6日(木)

 

ジャン・ジャック・カントロフ(指揮) タピオラ・シンフォニエッタ
ショスタコーヴィッチ(バルシャイ編);室内交響曲 op.83a ほか(BIS)
弦楽四重奏曲第3番 op.73同 第4番 op.83を、ともにバルシャイが編曲した室内管版で録音した1枚が店頭に並んでいたので購入。
カントロフの指揮盤、しかもショスタコーヴィッチとあらば聴かざるべからず。
彼のショスタコーヴィッチは、以前、オーヴェルニュ室内管とのop.110aを入手している。
この2曲は音盤も少なく(バルシャイ自演のほか僅かなもの)、貴重な新録音であろう。
2001年5月、タピオラ・コンサートホールでの録音。
ヴラディーミル・スピヴァコフ(指揮) モスクワ・ヴィルトゥオージ
ショスタコーヴィッチ(バルシャイ編);室内交響曲 op.110a ほか(CAPRICCIO)
このところ良い成果を生み出している指揮者スピヴァコフ(もしかしたら弾き振りかもしれない)、再録音となるop.110aが店頭に並んでいたので購入。
前回は1988年録音のBMG盤、キーシン独奏のP協第1番とのカプリングだった関係で、『レコード芸術』では協奏曲担当の宇野師が評を執筆し、絶讃しておられたのを記憶している。
それを更に上回る名演を期待したい。
カプリングはラヨーク前奏曲とスケルツォ op.11シュニトケ;ショスタコーヴィッチ追悼の前奏曲
2003年5月、モスクワ音楽院大ホールでの録音。

1月4日(火)

 

アルヴィド・ヤンソンス(指揮) レニングラード・フィル
チャイコフスキー;交響曲第5番 ほか(Altus)
 
アルヴィド・ヤンソンス(指揮) レニングラード・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第5番 ほか(Altus)
新年最初の音盤屋廻り、先だって東京響との共演盤を購入した際に記した、父ヤンソンスとレニングラード・フィルの大阪ライヴが入荷していたので購入。
CDとしては2枚だが、実際には1970年7月1日大阪フェスティバル・ホールでの演奏会を収録したものである。
あいざーまんさんの海外オーケストラ来日公演記録抄にあるとおり、本来はムラヴィンスキーが指揮する予定だった。
ムラヴィンスキーの来日が実現すれば、このコンサートこそ日本における彼の初指揮となるはずだったのだが、政治的な圧力(というか嫌がらせ)で出国許可が下りなかったもの。
(もっとも当時ムラヴィンスキー自身は「あんな遠くまで行かずにすんで良かった」という感想だったらしい。)
 
余談になるが、斉諧生がムラヴィンスキーを聴き損ねた1986年の来日公演ではマリス・ヤンソンスが指揮したから、親子二代でムラヴィンスキーの代役を果たしたわけだ(父ヤンソンスは1984年没)。
 
録音状態は上乗。良好なステレオである。
それぞれ、チャイコフスキー;「白鳥の湖」第2幕「情景」ワーグナー;「ローエングリン」第3幕前奏曲をフィルアップ。当日のアンコールであろう。
 
なお、アルヴィド・ヤンソンスとレニングラード・フィルのショスタコーヴィッチ;第5交響曲には、1971年9月13日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでのライヴCDがある(intaglioレーベル)。
おそらく非正規音源のモノラル盤だが、演奏自体は更に優れており(大阪とロンドンでは楽員も気合の入り方が違うのだろうか)、そちらの正規発売も強く期待したい。
ジャン・マルティノン;フランス国立放送管
ルーセル;バレエ音楽「蜘蛛の饗宴」・組曲「バッカスとアリアーヌ」第1・2番(ERATO)
「蜘蛛の饗宴」は愛惜佳曲書に掲げた作品。
その記事ではマルティノンとシカゴ響のライヴ盤(組曲版)を挙げたが、このスタジオ録音(全曲版)は手許に音盤がなく参照できなかった(LPは架蔵していた筈なのだが)。
今日立ち寄った中古音盤店で格安品を購入したもの。
「蜘蛛〜」は1971年、「バッカス〜」は1969年、フランス国立放送局104スタジオでの収録。

1月3日(月)

新年おめでとうございます
昨年も皆様の御愛読にあずかり、厚く御礼申し上げます。
 
このところ毎年のように、年初に「未聴盤を減らす」決意をするものの、翌年には同じ嘆きを繰り返しております。
まことに恥ずかしい次第ですが、購入する音盤の精選と試聴録の充実は、今年も大きな課題です。
 
ともかく細く長く、充実した音楽生活と、その感動や情報を少しでも皆様のお役に立つように提供申し上げることを、追求して参りたいと考えております。
引き続き本年も御愛顧、御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
 
平成17年乙酉元旦
 
 斉諧生 識

 

アルミン・ジョルダン(指揮) スイス・ロマンド管
ラヴェル;組曲「ダフニスとクロエ」第1・2番 ほか(ERATO)
ジョルダンのラヴェルが某オークションに安価で出品されていたので落札。
標記のほか「スペイン狂詩曲」「クープランを偲んで」をカプリングしている。
スイス・ロマンドの管楽器の響きが楽しみ。
1986年2月、スイス・ヴヴェイでの録音。ミシェル・ガルサン(プロデューサー)、ヨランタ・スクラ(エンジニア)による製作である。
豊嶋泰嗣(Vn)
バッハ;無伴奏Vnパルティータ第2番 & イザイ;無伴奏Vnソナタ第4番 ほか(CANYON)
新日本フィルと九州響のコンサートマスターを兼任するなど実力あるVn奏者として活躍している豊嶋氏のデビュー盤が某オークションに安価で出品されていたので落札。
バッハなりイザイなり注目の楽曲であり、彼の演奏も楽しみである。
プロコフィエフ;無伴奏Vnソナタとカプリング。
1992年7月、秋川キララ・ホール及び武蔵野文化会館での録音。
余談ながら、この人の姓の読みは「とよしま」だということに初めて気が付いた。
ずっと「てしま」だと思いこんでいたのである。恥ずかしい(汗)。

新年に当たり、トップページ山本紅雲描く「酉」を掲載。

平成16年8月15日(日): 「提琴列伝」に和波孝禧を掲載。
平成16年1月4日(日): 「作曲世家」にルクー・ディスコグラフィを追加。
平成15年8月24日(日): 倭匠列伝指揮者・宇野功芳を掲載。
平成15年8月24日(日): 50万件アクセスを記念して、ページデザインを全面改訂。
平成15年5月24日(日): 「逸匠列伝」にユッシ・ヤラスを掲載。
平成14年10月14日(祝): 「名匠列伝」にハンス・シュミット・イッセルシュテットを掲載。
平成14年5月25日(土):黄金週間中のウィーン旅行の顛末を「維納旅行記」として公開。
平成13年2月3日(土):ドメイン"www.seikaisei.com"を取得しサーバーを移転。「音盤狂日録」の過去ログを「音盤狂昔録」として公開。
平成12年9月10日(日):「提琴列伝」に、ミクローシュ・ペレーニを掲載。
平成12年1月8日(土): バッハ;無伴奏Vc組曲聴き比べを掲載。
平成11年10月24日(日): ラハティ交響楽団シベリウス・チクルス特集を掲載。
平成11年8月28日(土): 「逸匠列伝」にカール・フォン・ガラグリを掲載。
平成11年5月9日(日): 「作曲世家」にリリー・ブーランジェを追加。
平成10年5月5日(祝): 「作曲世家」にステーンハンマルを掲載。
平成10年2月8日(日): 「逸匠列伝」にルネ・レイボヴィッツを掲載。
平成9年11月24日(休): 「名匠列伝」に、アンゲルブレシュトを追加。
平成9年9月15日(祝): 「畸匠列伝」に、マルケヴィッチを掲載。
平成9年8月24日(日): 「名匠列伝」にカザルスを追加。
平成9年8月8日(金): 『斉諧生音盤志』を公開。


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