音盤狂日録


[プロジェクト] サロネン(指揮) ロサンゼルス・フィルステーンハンマル;セレナードを聴く
今年2月来、計画していたロサンゼルス遠征をいよいよ決行することとした。12月1日出発・5日帰国予定。
オーケストラの公式Webpageにあるように、12月1〜3日の3回公演。
現地の知人の御厚意で2日・3日のチケットは確保済み。
時差の関係で現地時間では1日午前に到着するので、初日のコンサートも聴けないことはないのだが、その日は休息にあてて、翌日以降の体調に万全を期すつもりである。
このため次の週末はもちろん、帰国後も本業を休んだ分を取り戻さねばならないため、しばらく更新が不定期になりますが(もちろん今でも不定期ですが(汗))、お許し下さい。

11月30日(水)

ヒルシュホルン
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セルシル
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FMの本
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11月29日(火)

マガロフ
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11月28日(月)

テラ弦楽四重奏団 ほか
柴田南雄;弦楽四重奏曲第2番 ほか(北方音楽展委員会)
先に早坂文雄作品をお世話いただいた北方音楽展委員会さんの自主製作盤(CD-R2枚組)。
今年10月9日、北海道立釧路芸術館で開催された「第6回 北方の鼓動 レクチャーコンサート」のライヴ録音である。
同会の賛助会員(年会費2,000円)に頒布されるものであるところ、標記柴田作品が収録されているというので、会費をお支払いするということでお送り願ったもの。
柴田作品のほか、松平頼則;FlとPのソナチネ(1936年)、平尾貴四男;P五重奏曲「春麗」(1945年)、黛敏郎;オール・デ・ウーブル(1947年)などが収録されている。
(詳細は公式Webpage参照。)
 
柴田作品は、1947年、柴田師がまだ12音音楽を手がける前、諸井三郎の薫陶を受けて後期ロマン派の影響が色濃い時期の曲(作品5)。
自伝『わが音楽 わが人生』(岩波書店)には、この曲についての言及がなく、おそらく「西洋音楽史演習時代」の習作と考えておられたのだろう。
もっとも第1楽章冒頭の歌謡的な主題など実にロマンティックで美しく、第2主題の出し方など、ふとフランクかシベリウスあたりを連想した。
また第2楽章の抒情味も、若書きと片付けてしまうには惜しいものだし、終楽章の軽やかさは上機嫌なドヴォルザーク、とでも喩えようか。
演奏者は札幌を中心に活動しておられる団体とのことだが、譜面を音にしてみました、というに留まらない、熱のこもった打ち込みぶりが素晴らしい。
 
同時に頂戴した当日のパンフレットも20頁を超す分厚さで、作品紹介のみならず各作曲者の年譜や作品表まで付されている充実したもの。
企画や演奏の充実ぶりとも併せ、素晴らしい音楽の営みが行われている釧路の街が羨ましく思われる。

11月27日(日)

ヴァータン・マヌージアン(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)(University of Wisconsin-Madison School of Music)
この曲集に関していつもいつもお世話になっているT.S.さんのWebpage(10月7日の項)で御教示いただいたCD。
記事に従い、amazon.co.jpに注文したところ、約6週間で到着した。書籍扱いなのは、発売元が大学だからだろうか。
マヌージアンはアルメニア人の両親のもとバグダッドに生まれ、パリ音楽院でエネスコのマスタークラスに、ジュリアード音楽院でガラミアンに学び、アンセルメ時代のスイス・ロマンド管のコンサートマスターを務め、同管の来日公演にも参加したとのことである。
1980年以降、ウィスコンシン大学マディソン校音楽学部で教鞭を執っているとのこと。
T.S.さんのコメントによれば、
果敢に表現に挑戦し,そのスピード感ある前向きな流れに圧倒される曲,雄大で深みある表情を持つ曲など,感銘を受ける曲がいくつもあります。
とのこと、期待したい。
録音データは記載されていないが、マルCは2004年。1747年製J.B.ガダニーニをA=420Hzで調弦して演奏していると特記されている。

11月26日(土)

いつもCDで聴いている桐山建志さん(Cem)が京都でコンサートを開かれるというので参じる。
最近、バッハのCDで共演されている大塚直哉さん(Cem)と御一緒。大塚さんの楽器は50鍵ほどのヴァージナルである。
会場は京都南郊・伏見桃山の住宅地にあるラ・ネージュというスペース。
サロンというか小ぶりの画廊のような場所で、椅子を並べて30脚ほど。上階へ吹き抜けになっている部分もあって、ピリオド楽器には適度な空間か。
 
今日の曲目は、前半がイギリス・バロック、後半がバッハ。
当時流行した『ディヴィジョン・ヴァイオリン』なる曲集から民間歌謡に主題を採った変奏曲や(ショップ;涙のパヴァーヌグリーンスリーヴズなど)、有名なパーセルの弟ダニエル・パーセル;シャコンヌ & ソナタ第6番といったあたりも佳かったが、ひときわ瞠目したのがマシュー・ロック;組曲 ホ短調
解説された大塚さんも「我々の間でも凄い曲、という評判で」とおっしゃっていたが、充実した書法や深い歌、終曲ジーグ(Jigg)の大胆な音遣いなど、感嘆三嘆。
 
後半のバッハは無伴奏Vnソナタ第2番ソナタ ホ短調 BWV1023
無伴奏曲の前半は、なぜか名手桐山さんにしては不安定な演奏だったが、アンダンテあたりから調子が上がり、終曲では快速テンポの流れに圧倒された。
ホ短調ソナタは、いきなりヴァイオリンがカデンツァふうにアルペジオを上下するという破格の曲であるが、比較的小規模な曲ゆえ、正直、もう1曲しっかり聴いてみたい…と思った。
アンコールはホールの名前に因み、何かの歌と「雪やこんこん」に基づく即興(?)演奏。
桐山さんのお話からすると、会場入り後に準備されたようだ(笑)。
 
終演後に飲み物も出て「どうぞお話を」ということだったが、常連さんが多いらしく、ちょっと話の輪に入りづらかったので、そのまま失礼してしまった。
 
今日の収穫は桐山さんの温かい音色を至近距離から拝聴できたこと。
またいつか、渾身・会心のバッハを聴いてみたい。

11月24日(木)

オフェリー・ガイヤール(Vc) ヴァネッサ・ワーグナー(P)
ブリテン;Vcソナタ・無伴奏Vc組曲第2・3番(ambroisie)
ブリテン作品を集めた意欲的なCD。新譜の時から注目していたが買い損ねていたところ、eBayで安価に出ていたので落札したもの。
ブックレットが欠けていたので出品者に連絡したところ、「申し訳ない、安部公房の小説に栞がわりに挟んでいたのを、今朝がた見つけて『あちゃー』と思ったところだった。明日送るのでよろしく」という返事が返ってきた(笑)。

11月22日(火)

ペーター・マーク(指揮) 東京都響
モーツァルト;交響曲第38番 & メンデルスゾーン;交響曲第3番 ほか(fontec)
東京都響の「創立40周年記念シリーズ」の新譜が出ていた。4点(というかシリーズ全11点)とも揃えたいところだが、どうしても聴き落とせない指揮者に限り2点を購入。
このCDはマークの十八番といっていいモーツァルトとメンデルスゾーンを並べ(標記以外に「フィンガルの洞窟」をフィルアップ)、しかもモーツァルトは1984年6月9日、メンデルスゾーン2曲は1993年4月21日と、名匠晩年の境地を聴かせてくれるだろう点、まさしく期待せざるべからず。
ジャン・フルネ(指揮) 東京都響 ほか
ドビュッシー(コンスタン編);「ペレアスとメリザンド」による交響曲 & フローラン・シュミット;詩篇第47番 ほか(fontec)
来月には都響と引退公演を行うフルネの音盤は聴き逃せない。
特にフローラン・シュミットは実演(1992年12月8日)をサントリー・ホールで聴いており、思い出深い。
(翌日、同じホールで宇野功芳師がベートーヴェン;「合唱」を指揮するのに合わせて東京に行ったのである。)
標記2曲のほかラモー(ジュヴェール編);組曲「カストールとポリュックス」をカプリング。
「詩篇」では松居直美(Org)、佐藤しのぶ(Sop)、関屋晋(指揮) 晋友会合唱団が共演している。
ドビュッシーは1985年12月5日、ラモーは1995年12月20日のライヴ録音。
アルト・ノラス(Vc) パーヴォ・ベリルンド(指揮) ボーンマス響 ほか
ブリス;Vc協 ほか(EMI)
ノラス師匠の未CD化音源の覆刻、逃すべからずと購入。
ブリス作品の2枚組で、チャールズ・グローヴズ(指揮) ロイヤル・フィルによる色彩交響曲ヴァーノン・ハンドリー(指揮) ロイヤル・リヴァプール・フィルによる組曲「アダム・ゼロ」などを収録している。
Vc協は1976年6月、サザンプトンのギルドホールで録音された。
ノラス師匠のEMI録音では、シルヴィア・ケルセンバウム(P)とのショパン;Vcソナタも未CD化、早期の覆刻を願いたい。
ハインリヒ・シフ(Vc) ティル・フェルナー(P)
ベートーヴェン;Vcソナタ全集(Philips)
昨年、ペレーニの新全集が出て以来、あれこれ集めているベートーヴェン。
買いそびれていたシフ盤が某オークションに安価で出ていたので落札したもの。
1998年11〜12月、ウィーンのユーゲントシュティルテアターで録音された。使用楽器は1711年製ストラディヴァリウス「マーラ」及び1739年製モンタニャーナ「眠れる森の美女」。

11月21日(月)

宇野功芳(指揮) アンサンブルSAKURA
ドヴォルザーク;交響曲第9番 ほか(自主製作)
今年1月22日に行われた宇野師とアンサンブルSAKURAのコンサートのライヴ録音盤が届いた。
今回のCDはオーケストラの直販・完全予約制で製作された模様。CD-R仕様でジャケットは12cm四方・両面印刷1枚きりという簡素な造りである。
当日本番では、標記ドヴォルザークとモーツァルト;交響曲第25番ベートーヴェン;序曲「レオノーレ」第2番が演奏されたが、当盤ではモーツァルトが省略されている。
川口総合文化センター・リリア「音楽ホール」でのライヴ録音。
なお、湧々堂さんのWebpageに、この演奏会の直前(2004年12月26日)に行われたインタビューを含む演奏家特集 宇野功芳 & アンサンブルSAKURAが掲載されている。
波塚三恵子(P) 本名徹次(指揮) オーケストラ・ニッポニカ
早坂文雄;P協第1番 & 映画「羅生門」の音楽 ほか(北方音楽展委員会)
Web上をうろうろしていたら、「北方の鼓動」の公式Webpageに行き当たった。
トップページに当CDの告知があり、これはぜひ聴きたいと思い、メールで頒布をお願いしたところ、さっそく送付してくださったもの。
先だってNAXOSからリリースされたP協映画「羅生門」の音楽に加えて、池辺晋一郎氏の編曲による「『七人の侍』ファンタジー」が収録されているのである。
映画に使われた楽譜を整理し、池辺氏の手によって約17分の管弦楽曲にまとめられた音楽で、冒頭、ティンパニの連打による「野武士のテーマ」からすでに映画のシーンが脳裡に浮かぶが、続いて「侍のテーマ」が金管に出ると、もう、涙々。
そのあとも名場面の名音楽が綴られて、最後はもちろん「侍のテーマ」で盛り上がる。
池辺氏によれば、最初は作曲者による楽譜を並べ替えればよいのだろうと思っていたが、実際には場面ごとに編成がまちまちだったので、一般的なオーケストラの楽器編成に合わせて書き直したとのこと。
これまで、演奏時間5分程度の本名・日本フィル盤や、オーケストラ編成が薄い薄い佐藤勝盤で欲求不満に陥ってきたが、ようやく胸のつかえが下りる音盤が登場した。このスコアが広く演奏され聴かれることを願ってやまない。
更に伊福部昭;絃楽オーケストラのための「日本組曲」が演奏され、映画評論家の西村雄一郎氏によるレクチャー(一部に池辺氏も参加)の録音も収録されている(CD2枚組)。
2005年3月13日、釧路市まなぼっと幣舞大ホールでのライヴ録音。

11月20日(日)

指揮者・評論家の福島章恭氏の公式Webpageが公開された。
氏が主宰する合唱団や室内オーケストラや氏の著書の紹介、日記などが掲載されている。
またリンク集には当「斉諧生音盤志」を御紹介くださっており、光栄の限り。
氏の演奏活動は首都圏が多いようだが、いつかステージを拝聴したいものである。
ヴィレム・ファン・オッテルロー(指揮) シドニー響
ブラームス;交響曲第4番 ほか(自主製作、LP)
eBayでオッテルローの未架蔵盤が出品されていたので落札したもの。
やけに送料が高くつくと思ったら、LP1枚が厚さ4cmほどもあるビロード貼りの豪華ケースに収められている。どうやらシドニー・オペラハウスの落成記念か何かに造られた記念品らしい。ケースの表には例の貝殻状の建物のレリーフまで付いている。
カプリングにワーグナー;「マイスタージンガー」第1幕前奏曲
1973年7月、オーストラリア放送協会による録音。

11月18日(金)

ユーリ・バシュメト(指揮) モスクワ・ソロイスツ
ショスタコーヴィッチ;室内交響曲 ほか(onyx)
見れば買う曲、ショスタコーヴィッチ(バルシャイ編);室内交響曲op.110aの新録音、しかもバシュメトの指揮。期待せざるべからず。
世界初録音というスヴィリドフ;室内交響曲と、ヴァインベルク;室内交響曲第1番をカプリング。
2005年6月、ベルリンのノイハルデンベルク城で録音された。
なお、日本語帯には「ユーリ・バシュメト(指揮 & ヴィオラ)」と印刷されているが、ブックレットには "Yuri Bashmet - Director" としか書かれていないので注意されたし。
ヤン・フォーグラー(Vc) デイヴィッド・ロバートソン(指揮) ニューヨーク・フィル ほか
ドヴォルザーク;Vc協 ほか(Sony Classical)
尊敬する山崎浩太郎さんの可変日記(11月15日の項)を拝読して驚愕。
「斉諧生一押しの新進チェリスト」フォーグラーによるドヴォルザークの録音が出ているという(しかも当「音盤志」の御紹介までしてくださった。深謝申し上げる)。
これは捨て置けないと、仕事が終わってから大阪へ走り、梅田の大手輸入盤取扱店で購入したもの。
「ドヴォルザーク;チェロ協奏曲の秘密」と題されたアルバムで、アンゲリカ・キルヒシュラーガー(Sop) ヘルムート・ドイチュ(P)によるドヴォルザークやフォスターの歌曲がカプリングされている。
ドイツ・ソニーのローカルリリース盤らしく、ブックレットがドイツ語のみなので、「秘密」の由縁がまだ読めていないが、例の第2楽章に引用されている歌曲「私にかまわないで」がキルヒシュラーガーの歌とチェロ独奏版の両方で収められている。
また、フォスター;金髪のジョニーが歌われていたりドヴォルザーク;ジプシーの歌の全7曲がソプラノ独唱とチェロ編曲と交互に演奏されていたり、面白そうな構成になっている。
協奏曲は2004年12月ニューヨークのエイヴリー・フィッシャー・ホール、歌曲等は2005年5月ウィーンのバウムガルトナー・カジノで録音された。
ナディア・ブーランジェ(指揮) ほか
「ナディア・ブーランジェへのオマージュ」(CASCAVELLE)
ナディア・ブーランジェのSP音源を集大成・覆刻したCD2枚組。

11月16日(水)

リナルド・アレッサンドリーニ(指揮) コンチェルト・イタリアーノ
バッハ;ブランデンブルク協(全曲)(naïve)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
堀俊輔(指揮) 静岡フィル ほか
柴田南雄;聖光讃歌(自主製作)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

11月15日(火)

関谷弘志(指揮) 大阪センチュリー響
「センチュリー・ショーケース」(KARPATIA)
MUSIKarpatiaより
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
ナンドール・セデルケニ(Vn)
バルトーク;無伴奏Vnソナタ ほか(KARPATIA)
MUSIKarpatiaより
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

11月14日(月)

ミシェル・ボーグナー(P) カール・リステンパルト(指揮) ザール室内管
モーツァルト;P協第25・27番(Conifer)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

11月13日(日)

このところ本業の休日出勤が多く、また来月初めの大プロジェクト(内容は後日掲載します)のために時間的余裕を作っておく必要があって、なかなか溜まった新入手音盤の情報を掲載できておりませんが、しばらく御辛抱くださるよう、伏してお願い申し上げます。
<(_ _)>
先にお知らせした、ミクローシュ・ペレーニの来日公演について、札幌以外での演奏会の有無を招聘元に問い合わせていたが、結局、これ以外の公演予定がないという回答をいただいた。
斉諧生の見るところ、『のだめカンタービレ』を超えるオーケストラ漫画、さそうあきら『マエストロ』の連載がWeb上で再開された。
月2回連載とのこと、これを無料で読ませてもらって大丈夫かと心配なくらいだが、まずは慶んでおきたい。
アラン・ギルバート(指揮) ストックホルム・フィル
チャイコフスキー;交響曲第5番 ほか(島津製作所)
昨年のストックホルム・フィル来日公演は、田中耕一氏のノーベル賞受賞と絡めて(授賞式の奏楽を担当したオーケストラという縁で)島津製作所が創立130周年記念に協賛していた。
いつも愛読させていただいているえすどぅあさんによれば、2004年9月24日のサントリー・ホール公演には、田中氏もホスト役の一人として出席しておられたとのこと。
当CDは、この協賛事業の記録として製作されたもので、実際にはオクタヴィアが担当している。
収録曲は標記チャイコフスキーのほか、マルティンソン;「A.S.の追憶」とアンコールのベールヴァルド;歌劇「エストレッラ・デ・ソリア」序曲を収録している。斉諧生的には、むしろこの2曲が目的だ。
困ったことに録音データが明記されていないが、曲目等からは上記9月24日のサントリー・ホール公演だと推測される。
(9月23日の横浜と29日の富山はメインがブラームス、9月26日のサントリーと30日の札幌はメインがブルックナー、9月28日の伊那と10月1日の京都はマルティンソンが外れている。9月25日の豊田公演が同一曲目だが、オクタヴィアが愛知まで出張したとするより録り慣れたサントリー・ホールで収録したとする方が自然)。
それにしても、この日のアンコール曲がステーンハンマル;カンタータ「歌」より間奏曲でなかったのが惜しまれる(26日のサントリーなどでは演奏)。
某オークションで落札したもの。

11月12日(土)

フランソワ・ルルー(Ob) ほかジョン・ネルソン(指揮) アンサンブル・オーケストラ・ド・パリ ほか
モーツァルト;Ob協・Hrn協・Cl協 ほか(Virgin)
休日出勤(出張)の帰りに音盤店に立ち寄る。
以前、大阪センチュリー響との実演を聴いて感心したルルーのモーツァルト新録音が出ていたので購入(Pierre Veranyに旧録音があった)。
このCDでは" K.271k "という表記になっているが、要するにFl協第2番から復元されK.314として演奏されてきた曲と同じものである。
カプリングはポール・メイエ(Cl)によるCl協ダヴィド・ゲリエ(Hrn、Trp)によるHrn協第4番及びレオポルト・モーツァルト;Trp協
2005年3月、パリのノートル・ダム・ド・リバン教会での録音。
エレーヌ・グリモー(P) トルルス・モルク(Vc) エサ・ペッカ・サロネン(指揮) ドレスデン・シュターツカペレ ほか
シューマン;P協 & ブラームス;Vcソナタ第1番 ほか(DGG)
グリモーのDGG録音第3弾は、シューマン、クララ・シューマン、ブラームスという、三角関係のカプリング。
サロネンがドレスデンのオーケストラを振るのも興味深いが、それ以上にモルクが特別出演しているのが斉諧生的には聴き逃せない。
モルクのブラームスはSIMAX(Virgin)にラーゲルスペッツ(P)とのCD(第1・2番)があった。そちらは彼のレコーディング・キャリアの初期、1988年の録音であったから、十数年を経ての再録音の成果に期待したい。
更にアンネ・ゾフィー・フォン・オッター(M-S)の歌唱でクララ・シューマンの歌曲3曲、P独奏でブラームス;2つのラプソディ op.79を収めている。
2005年5月、ドレスデン・ルカ教会での録音(協奏曲、Vcソナタ)。
スティーヴン・イッサーリス(Vc) スティーヴン・ハフ(P)
ブラームス;Vcソナタ第1・2番 ほか(Hyperion)
蒐集しているチェリストの一人、イッサーリスの新譜が出ていたので購入。
この人もブラームスは再録音で、旧盤は1984年録音、ピーター・エヴァンスの伴奏で、同じレーベルから出ていた。
フィルアップにドヴォルザーク;「森の静けさ」・ロンドスーク;バラード・セレナード
2005年5月、ブリストルのブランドン・ヒル、聖ジョージ教会での録音。

11月11日(金)

ヤコフ・クライツベルク(指揮) ウィーン響
ブルックナー;交響曲第7番(PentaTone)
8月にMDTのセールで、このレーベルを何点かオーダーした際、品切れだったブルックナーがアリアCDさんのセールで少し安くなっていたのでオーダーしたもの。
このところ度々来日して話題になっているクライツベルクは、1959年レニングラード(現・サンクトペテルブルク)生まれ、イリヤ・ムーシンに師事したあと、アメリカに渡ってバーンスタイン小澤征爾らの教えを受けたという。
ベルリン・コミッシェ・オーパー、ボーンマス響を経て、オランダ・フィルの音楽監督とウィーン響の首席客演指揮者を務めている。
2004年6月、ウィーン・コンツェルトハウスでのライヴ録音。使用楽譜(版)については明記されていない。
なお、この演奏会はフォルカーの部屋2004年6月(22日の項)にチラリと触れられている。
前プロのドヴォルザーク:チェロ協奏曲では、どうにももっさりした、キレに欠ける演奏に終始していたウィーン響が、ブルックナー冒頭部分では実に重厚で、それでいて暖かい"いい音"を出してくれたんですわ。
とのこと。
宇野功芳(指揮) アンサンブル・フィオレッティ ほか
「幻のコンサート みたび」(ART UNION)
アートユニオンから宇野師の新譜が出るというので、アリアCDさんにオーダーしていたもの。
2005年5月25日に府中の森芸術劇場ウィーン・ホールで録音されたもの。明記されてはいないが、ごく少数の聴衆を前にしたライヴ収録の筈である。
プログラムは、お馴染みの愛奏曲を基本としたもの。詳細はディスコグラフィ・アルバム編を御参照いただきたい。
ピアノは宮下恵美、曲によりフルートや打楽器が加わる。
レジーヌ・クレスパン(Sop) デジレ・エミール・アンゲルブレシュト(指揮) ほか
「舞台生活30年」(仏discoreale、LP)
eBayにアンゲルブレシュトの未架蔵音源を含むLPが出品された。
これは聴き逃せないと入札、ドキドキしていたがあっさり競争相手無く落札できた(なぜだろう?)。
表題 "30 ans sur scène" のとおり、クレスパンの歌唱歴を回顧するようなLP3枚組で、音源はINAが提供しているようだ。
ブックレットは8頁、ほとんどは彼女の舞台姿の写真で構成されており、残念なことに音源のデータは明記されていない。
アンゲルブレシュトの指揮ではモーツァルト;「コジ・ファン・トゥッテ」から四重唱・五重唱・フィオルディリージのアリア同;「フィガロの結婚」から侯爵夫人のアリアが、LP片面弱に収められている。
音質は非常に優れており、歌手の声が実に生々しく捉えられている。ただ、管弦楽はかなり後ろに追いやられた感じ。咳や拍手も入っているので、ライヴ録音であろう。
その他では、クレンペラー(指揮)でベートーヴェン;「フィデリオ」クナッパーツブッシュ(指揮)でワーグナー;「パルジファル」マゼール(指揮)でR・シュトラウス;「薔薇の騎士」フルネ(指揮)でマスネ;「ウェルテル」などの、それぞれ一部が収録されている。
上記のように録音データは不明だが、セットとしての製作は1980年。

11月7日(月)

ガーボル・ディーネシュ(Ob) カールマン・ベルケシュ(Cl) ゾルタン・コチシュ(P) ほか
モーツァルト;P管楽五重奏曲 & ベートーヴェン;P管楽五重奏曲 ほか(QUINTANA)
コチシュの未架蔵盤、かつ好きなモーツァルトのK.452の録音が某オークションに出ていたので落札したもの。
いつもカプリングされるベートーヴェンの同編成曲に、そのP四重奏(Vn、Va、Vc)版(作曲者編)が収められているという、凝った企画である。後者ではアンドラーシュ・ケラー(Vn)ら、ケラー四重奏団のメンバーが共演している。
1989年、ブダペシュトのイタリアン・インスティチュートでの録音(Hungaroton原盤らしい)。

11月5日(土)

来年2月、ミクローシュ・ペレーニが来日する。
札幌で開かれる、第9回リスト音楽院セミナーの講師として招かれているようだ。
 
そして、「講師による特別コンサート」として、リサイタルが開かれる。
招聘元に照会したところ、Webpageに掲載されているよりも詳細な情報が判明したので掲載する。
公演名:第9回リスト音楽院セミナー 講師による特別コンサート
ミクローシュ・ペレーニ チェロ・リサイタル
日時;平成18年2月19日(日) 午後4時30分開場、午後5時開演(公演時間;約2時間)
会場;札幌コンサートホールKitara 小ホール
曲目;
バッハ;無伴奏Vc組曲第6番
ブリテン;無伴奏Vc組曲第2番
プロコフィエフ;Vcソナタ
ドビュッシー;Vcソナタ
出演;ミクローシュ・ペレーニ(Vc) イシュトヴァン・ラントシュ(P)
チケット;全席指定 一般3,500円、学生1,000円、小中高生500円(各税込み)
電話予約;Kitaraチケットセンター(011-520-1234)、チケットぴあ(0570-02-9999)、ローソンチケット(0570-000-777)
 
バッハが最も聴き応えのある第6番、深みのあるブリテンの無伴奏、録音のないプロコフィエフ等々、曲目的にも極めて興味深い。
日曜日としては遅めの開演時間で、大阪在住の身としては辛いものがあるのだが、これは何とかして、是非々々聴きに行きたいと、今日から発売のチケットを確保した。
 
なお、他の地域での演奏会の有無について問い合わせているが、今日時点では回答が届いていない。
先月10日の記事で御紹介した、音楽茶房「風韻」公式Webpageを公開された。
CD、LPをお持ちいただければ店主自慢のオーディオでお聴きいただくことが出来ます。
定休日には1人〜16名で貸切いたします。お1人での音楽鑑賞や同窓会などにご利用ください。
とのこと、ぜひこの「大人の癒し空間」を、御活用いただければと願う。
ジャン・フルネ(指揮) 東京都響 ほか
ラヴェル;組曲「ダフニスとクロエ」第2番 ほか(アフィニス音楽文化財団)
「アフィニス・サウンドレポート No.30『特集 創立記念を迎える日本のオーケストラ』」
高関健(指揮) 群馬響
石井真木;交響詩「幻影と死」
飯守泰次郎(指揮) 東京シティ・フィル
ベートーヴェン;交響曲第8番 (第1楽章)
沼尻竜典(指揮) オール・ジャパン・シンフォニー・オーケストラ
武満徹;「系図」
アフィニス文化財団より
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
アニー・フィッシャー(P) エルヴィン・ルカーチ(指揮) ブダペシュト響
モーツァルト;P協第20・21番 ほか(Hungaroton)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
ゾルタン・コチシュ(P)
バルトーク;P作品集 vol.6(Philips)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

11月4日(金)

オレグ・カエターニ(指揮) メルボルン響
ショスタコーヴィッチ;交響曲第11番 ほか(ABC)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮) BBCフィル
「フレンチ・ボンボン」(CHANDOS)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
ゾルタン・コチシュ(P) エルヴィン・ルカーチ(指揮) ブダペシュト響
ベートーヴェン;P協第4番 ほか(FIDELIO)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

11月3日(祝)

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮) ザールブリュッケン放送響
ベートーヴェン;交響曲第2・3番(OEHMS)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
デジレ・エミール・アンゲルブレシュト(指揮) フランス国立放送管 ほか
ドビュッシー;夜想曲・牧神の午後への前奏曲・スコットランド風行進曲(グリーンドア)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
ギル・シャハム(Vn) トルルス・モルク(Vc) イェヒム・ブロンフマン(P) デヴィッド・ジンマン(指揮) チューリヒ・トーンハレ管 ほか
ベートーヴェン;三重協・七重奏曲(ARTE NOVA)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
ローラ・ボベスコ(Vn) 岡田美智子(P)
サロン・コンサート(グリーンドア)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)

11月2日(水)

津留崎直紀(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(LIVE NOTES)
(申し訳ありませんが、本文は後ほど掲載します。)
津留崎氏Webpage

11月1日(火)

西村雄一郎『黒澤明と早坂文雄』(筑摩書房)
頁を開くたびについつい全巻読了してしまう、魅惑に満ちた本『巨匠のメチエ 黒澤明とスタッフたち』の著者による、黒澤と作曲家・早坂の評伝。
前半は両者を並行させ、後半で二人の共同作業(『酔いどれ天使』〜『生きものの記録』)を密度高く描く。
800頁を超える大冊ゆえ、まだしばらく読み切れないだろうと思うので、とりあえず購入時点の記録を留めておく。
ヘンリク・シェリング(Vn) ユゲット・ドレフュス(Cem)
ヘンデル;Vnソナタ全集 ほか(DGG)
タワーレコードの企画による世界初CD化、「『バイオリン教則大全集』(LP)に含まれていた秘蔵音源の登場」とのこと。
シェリングの晩年、1981年11月にパリ・エヴァンゲリック教会で録音されたもので、旧全集に従って第1〜6番とされる作品1-3、10、12、13、14、15を収録。
また、コレッリ;ラ・フォリアをカプリング。
いずれもシェリングの芸術を満喫できそうな曲種ゆえ、大いに期待したい。
ダニエル・レーン(Vn) ミラーナ・チェルニャフスカ(P)
シューベルト;幻想曲 & シンディング;組曲 ほか(CLAVES)
音盤屋の新譜棚を眺めていたら、「超絶技巧Vn曲集」と書かれた帯が目について、手に取ってみた。
なるほどパガニーニ;ネル・コウ・ピウ変奏曲ワックスマン;カルメン幻想曲といった曲が含まれているが、そのほかはポンセ;エストレリータフォスター;金髪のジェニー(以上ハイフェッツ編)など、ちょっと惹句と違う趣の作品である。
中でも標記2作品は、愛惜佳曲書掲載の、できる限り聴いておきたい曲ゆえ、購入してみた。
ヴァイオリニストは1979年生れ、フルトヴェングラー時代のベルリン・フィルシュミット・イッセルシュテットが創設した時の北ドイツ放送響のコンサートマスターとして知られたエーリヒ・レーンの孫に当たるそうな。
アンドレアス・レーンアナ・チュマチェンコに学び、既にメータムーティマゼールサロネンら錚々たる指揮者と共演を重ねているとのこと。
また彼の演奏を聴いたリッチが「シェリングとハイフェッツを思い出させる」と評したという。
2002年3・9・11月、バイエルン放送局第2スタジオで録音された。
ポール・ズーコフスキー(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)(CP2)
現代音楽演奏の名手として知られたズーコフスキーのバッハは、LPでは米VANGUARDから発売されていたのだが(架蔵済み)、なぜかパガニーニ;奇想曲と違ってCD化されず、ファンを嘆かせてきた。
今回、本当によくお世話になっているT.S.さんの10月19日付け「編集日録」で覆刻情報を教えていただき、Musical ObservationsのWebpageからオーダーしたもの。
1971〜72年にニューヨークのヴァンガード・スタジオで収録された音源を、演奏者の監修のもと、リミックスしマスターを作成して、2005年にCD化したという。
支払いはPayPal、送料ともで37.48ドル(約4,500円)であった。
トルルス・モルク(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(Virgin)
夏頃だったか、録音情報に接して以来、鶴首待望していたモルクのバッハが店頭に並んだという情報を得た。
偶々今日は所用あってほぼ定時に退勤したので、用事の帰りに音盤屋へ立ち寄り、目出度く落手したもの。
使用楽器は愛用のドメニコ・モンタニャーナ(1723年製)、2005年7月オスロのリクス教会での録音。
濱田芳通(指揮) ラ・ヴォーチェ・オルフィカ ほか
モンテヴェルディ;聖母マリアの夕べの祈り(C & B)
Webをうろうろしていたら、ラ・ヴォーチェ・オルフィカの公式Webpageに行き当たった。
まさに「犬も歩けば」そのもので、愛惜してやまない作品「聖母マリアの夕べの祈り」の録音をリリースするというではないか! しかもWebでは先行発売しているとのこと。
直ちにメールで問い合わせ、発送していただいたもの(送金は折り返し郵便振替)。
独唱には野々下由香里(Sop)ら、器楽は濱田氏自身(コルネットほか)や石川かおり(Gamb)、西山まりえ(Cem)、矢野薫(Org)らの面々。
録音は2005年1月、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみにて。
それに先行して行われたコンサートのレビューが、SEEDS ON WHITESNOWに掲載されている。拝読するに、大いに期待できそうなので嬉しい。

平成16年8月15日(日): 「提琴列伝」に和波孝禧を掲載。
平成16年1月4日(日): 「作曲世家」にルクー・ディスコグラフィを追加。
平成15年8月24日(日): 倭匠列伝指揮者・宇野功芳を掲載。
平成15年8月24日(日): 50万件アクセスを記念して、ページデザインを全面改訂。
平成15年5月24日(日): 「逸匠列伝」にユッシ・ヤラスを掲載。
平成14年10月14日(祝): 「名匠列伝」にハンス・シュミット・イッセルシュテットを掲載。
平成14年5月25日(土):黄金週間中のウィーン旅行の顛末を「維納旅行記」として公開。
平成13年2月3日(土):ドメイン"www.seikaisei.com"を取得しサーバーを移転。「音盤狂日録」の過去ログを「音盤狂昔録」として公開。
平成12年9月10日(日):「提琴列伝」に、ミクローシュ・ペレーニを掲載。
平成12年1月8日(土): バッハ;無伴奏Vc組曲聴き比べを掲載。
平成11年10月24日(日): ラハティ交響楽団シベリウス・チクルス特集を掲載。
平成11年8月28日(土): 「逸匠列伝」にカール・フォン・ガラグリを掲載。
平成11年5月9日(日): 「作曲世家」にリリー・ブーランジェを追加。
平成10年5月5日(祝): 「作曲世家」にステーンハンマルを掲載。
平成10年2月8日(日): 「逸匠列伝」にルネ・レイボヴィッツを掲載。
平成9年11月24日(休): 「名匠列伝」に、アンゲルブレシュトを追加。
平成9年9月15日(祝): 「畸匠列伝」に、マルケヴィッチを掲載。
平成9年8月24日(日): 「名匠列伝」にカザルスを追加。
平成9年8月8日(金): 『斉諧生音盤志』を公開。


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