音盤狂日録


ステーンハンマル作品が演奏されるコンサートのお知らせ

 今年2月にP協第2番(2台ピアノ版)を演奏するなど、ステーンハンマル作品を熱心に紹介してこられた和田記代さんが、東京オペラシティ リサイタルホール3つの幻想曲を演奏されます。

 和田記代 ピアノリサイタル
 平成16(2004)年7月13日(火) 午後7時開演
 曲目;ブラームス、ステーンハンマル、ドビュッシー、ラヴェルの作品から
 全自由席 3,500円 (発売中)

 和田さんは平成12年12月7日のリサイタルでも「3つの幻想曲」を採り上げ、素晴らしい演奏を披露しておられました。
 北欧音楽に関心の深い方は勿論、ピアノ音楽を愛好される方にも、今回の演奏会は是非お聴きいただきたいと願っております。

斉諧生 拝


6月30日(水): 

 

イェジー・マクシミウク(指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア ほか
ベートーヴェン;交響曲第4番 & バッハ;ブランデンブルク協第3番 ほか(POLSKIE RADIO)
いつもお世話になっているユビュ王の食卓さんで情報を得たCD。
「ポーランドの指揮者たち」というシリーズの1巻。スクロヴァチェフスキコルトをはじめポーランドのベテラン指揮者には一目置かざるべからず、これも聴いてみたいと思い、Merlin.com.plにオーダーしたもの。
若手というイメージのあったマウシミウクだが、ブックレット掲載の写真だとかなりの年輩に見える。考えてみれば、斉諧生がクラシックに足を踏み入れた頃から既に25年ほども経つ。当時40歳過ぎだった1936年生れの指揮者は、70歳近くなっているわけだ。
2枚組の収録曲等は、次のとおり。
バッハ;ブランデンブルク協第3番
ポーランド室内管(1978年7月)
第2楽章は、チェンバロの即興演奏を基本とした扱い。
ベートーヴェン;交響曲第4番
シンフォニア・ヴァルソヴィア(1988年11月)
キラール;交響詩「コシチェレツ山・1909年」
カトヴィツェ・ポーランド国立放送響(1978年4月)
ポーランドの隠れた名作曲家カルウォヴィチの遭難死を描いた十数分の交響詩らしい。
マクシミウク;生命の樹
ビャウィストク・フィル ほか(2002年6月)
指揮者の自作自演、原題は "Arbor vitae" 、直接辞書を引くと、ヒノキ科の樹木名という語義が得られるが、ブックレット掲載のインタビューからすると、ラテン語を直訳した方がよさそうだ。
もっとも、宗教・思想の世界でいう「生命樹」をラテン語では違う言い方をするようなので、「人生の樹」とでも訳した方が適切かもしれない。
独唱・合唱、アコーディオン2台と管弦楽という編成、45分程を要する大作である。
マクシミウク;牧歌的な間奏曲
ポーランド室内管(1987年10月)
Ob・2Cl・弦楽合奏による、十数分の曲。
パデレフスキ(マクシミウク編);夜想曲
ポーランド放送響(2001年12月)
5分弱の小品。
 
エリーザベト・バティアシュヴィリ(Vn) アルバン・ゲルハルト(Vc) ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮) BBCフィル ほか
ブラームス;二重協 ほか(BBC MUSIC MAGAZINE)
またぞろeBayでBBC MUSIC MAGAZINEの附録CDを落札。
指揮が息子トルトゥリエなら聴いておきたいところ、ソリスト2人も期待株である。
2002年5月、マンチェスターでの録音。
アシュレイ・ウォス(P) ヴァレリー・シナイスキー(指揮)によるベートーヴェン;P協第3番(2002年1月録音)をカプリング。
 
ヴィクトリア・ムローヴァ(Vn) ほか
シューベルト;八重奏曲(Amadeus)
市販されていないらしいムローヴァの音盤が某オークションに出品されていたので落札。
クラウス・シュトール(Cb)やパスカル・モラゲス(Cl)ら、腕利きが参加しているのも聴きどころ。
CDはイタリア製だが、録音(1999年4月)はバイエルン放送が行っているようだ。
 
エルッキ・ラウティオ(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(FINLANDIA)
シベリウス・アカデミーの院長も務めたフィンランド楽壇の重鎮、ラウティオのバッハを遂に入手!
これを買い損ねていることに気がついたときには既に廃盤。あちこち捜し、問い合わせてみたが、どうしても見つからない。
音だけは知人の厚意で聴かせてもらったが、FINLANDIAレーベルがWarnerに吸収されたこともあって、もはや入手不可能だろうと諦めていた。
用足しのついでに、ふらっと立ち寄った中古音盤屋の棚に、ジャケットを表に向けて置いてあるのを見たときには、まさしく「わが目を疑う」気持ちになった。
今日はちょっと気持ちが塞ぎがちだったのだが、この発見で元気百層倍に(笑)。
1990年1〜6月、ヘルシンキで録音された2枚組。
 
ゴンサロ・ソリアーノ & カルメン・ブラーヴォ(P)
モンポウ;P作品集(EMI)
モノラル録音というので敬遠してきたCDだったが、いつも参考にさせていただいているあんぐらCD博物館さんが、ブラーヴォによる「湖」の演奏を絶讃しておられる記事を拝見して、これは聴かねば…と思った次第。
たまたま、某オークションで知り合った方の御厚意で、お譲りいただくことが出来た。
ソリアーノが演奏している「歌と踊り」からの8曲には、斉諧生偏愛の第6番も含まれており、これも名演。
 
ヴォルフガング・シェーファー(指揮) コレギウム・ムジクム・フライブルク ほか
オネゲル;交響的詩篇「ダヴィデ王」(Christophorus)
この隠れた名作のCDは、ハーガー盤(Orfeo)、J.C.カサドシュス盤(EMI)、デュトワ盤(ERATO)を入手してきた。
先だって某オークションに未架蔵盤が出品されているのを見つけたので落札してみたもの。
シェーファーは初めて見る名だが、ブックレット掲載の略歴によれば1945年生れ、フライブルクを拠点として、地道に合唱団を指揮してきた人らしい。
独唱者の中にはパメラ・コバーン(Sop)、ハンス・ペーター・ブロホヴィッツ(Ten)など、聞き覚えのある名も見られる。
録音年月は明記されていないが、おそらく1980年代半ばの収録であろう。
 

6月27日(日): 

 月曜に届いたLPの情報をガラグリ・ディスコグラフィに掲載。

 木曜の演奏会の情報を演奏会出没表に掲載。


6月24日(木): 

 退勤後、京都府民ホール「アルティ」へ出かける。
 つい先日、ホールの公演案内を眺めていたら、かねて贔屓のVc奏者ドミニク・ド・ヴィリアンクールが登場するというので、吃驚仰天、慌てて本業のやりくりをつけて参じたもの。これが初来日とのことである。

もっとも演奏会はFl奏者ジャン・フェランディスとのデュオ・リサイタルということで、曲目は
ヴィヴァルディ;Flソナタ「忠実な羊飼」第6番
バッハ;Flソナタ ホ短調 BWV1034
モーツァルト;歌劇「魔笛」による二重奏曲より抜粋(5曲)
コダーイ;無伴奏Vcソナタより第3楽章
C.P.E.バッハ;無伴奏Flソナタ イ短調
上林裕子;Fl & Vc 組曲
と、多少食い足りない内容。
昨23日は横浜でヴィリアンクール単独の無伴奏リサイタルがあった由。
バッハ;無伴奏Vc組曲第1・5番コダーイ;無伴奏Vcソナタが演奏予定に上がっており、実に羨ましい。
 
このホールでのフェランディスは2回目。
一昨年6月、やはり共演者目当て、エミール・ナウモフがピアノを弾くというので聴きに来た。
とにかく巧い人で、音の粒々がピタリピタリと決まっていく。音程といいフレージングといい、ブレたり滲んだりということが皆無といっていい。
1曲目のヴィヴァルディ、2曲目のバッハとも、そこに感心しているうちに終わってしまった。
逆説的な言い方になるが、それ以上の「音楽」を感じさせるものが無かった、ということかもしれない。
 
初めて生で聴くヴィリアンクールのチェロは、やはり素晴らしい。
明るく軽い音色で、斉諧生の好みとは少し違うのだが、決して甘くはない。
ヴィヴァルディやバッハの通奏低音パートという、簡素な音符をスッと弾いただけで、自ずと淡愁が立ち上る。この味わいは、ヴァイオリンであれチェロであれ、優れた弦楽器奏者には必ず備わっているものだ。
これを聴けただけでも、来た甲斐があった。
 
モーツァルトでは、フェランディスのFlの響きが一段と豊かになって驚かされた。
ヴィヴァルディやバッハも、こういう音で思い切って吹けばよいのに…と感じた。モダン楽器を用いるからには、バロックだからといって禁欲的になる必要はないと思うのだが。
抜粋された5曲は、演奏順に次のとおり。
"Wie stark ist nicht dein Zauberton"
"Das klinget so herrlich"
"Ach,ich fühl's, es ist verschwunden"
"Der Vogel fänger bin ich ja"
"Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen"
中でも最後に演奏された夜の女王のアリアは精彩抜群、やはり技巧的な曲に優れた人だと感じられた。
 
休憩を挟んでヴィリアンクールの独奏になり、コダーイ;無伴奏Vcソナタより第3楽章
技巧至難で知られた曲だが、これほどのスピード感を持たせて演奏した例を知らない
曲と格闘して汗まみれという奏者が多いのだが、ヴィリアンクールはスポーツを楽しむかのように、実に軽々と弾きこなした。
まあ、この楽章だけなら、ということもあるのかもしれないが。
「重さ」から解放されたコダーイの音楽から、こうした快感が得られるのか…と感心するとともに、例えばペレーニの演奏に聴かれるような、作曲者の・民族の「魂の声」の不在を惜しまざるを得なかった。
全曲演奏ならば、どのようになったのか、また趣が異なったのではないか、と本当に残念。
 
フルート独奏のC.P.E.バッハでは、フェランディスの朗々たる歌が楽しめた。
 
日本初演という上林作品は、5楽章からなる20分程の力作。
よく書けた音楽だとは思うが、どの楽章も、力のない楽想を無理矢理ひねくり回した感が拭えず、やや退屈。
もっとも今日の演奏会は、作曲家自身が実質的な主催者らしいので、文句を言っても仕方がない。
一昨年に演奏された「廃墟の風」は、なかなかの佳曲と思ったのだが。
 
アンコールは3曲
ヴィラ・ロボス;"Assobio a Jato"(「ジェット・ホイッスル」)より第1楽章
モーツァルト;歌劇「魔笛」より"Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen"
ヴィラ・ロボス;同上より第3楽章
ヴィラ・ロボス作品にFlとVcのためのオリジナル作品があったとは知らなかった。
曲といい演奏といい実に素晴らしく、本プログラムで全曲を演奏してほしかったところ。
いずれCDでも聴いてみたいもの。エマニュエル・パユの録音もあるようだ。

 

ドミニク・ド・ヴィリアンクール(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(EA Records)
演奏会を控えてヴィリアンクールの公式Webpageを見に行ったら(ちゃんと今回の演奏旅行の日程も掲載されていた)、バッハ;無伴奏が新譜として掲載されていた。
これは入手せざるべからず、alapage.comfnacでも買えるようだが、コンサートの主催者に問い合わせてみると、会場で販売されるとの返事。
開場を待ちかねて飛びこんだのだが、CDの販売は休憩時間から行うというので取り置いてもらい、演奏会の前半終了後に目出度く購入したもの。
なんでも砂漠や辺境の地が好きだそうで、ブックレットにはサハラ砂漠やコーカサス地方、中近東の廃墟(?)で演奏する姿が掲載されている。
当盤の録音が行われたのは、もちろん砂漠ではなく、フランス・サントル地方のラ・プレ修道院。ここで、ヴィリアンクールらが中心となった音楽祭を開催しているらしい。
チェリストの愛器ヤヌアリウス・ガリアーノが製作(1754年)から250年を迎えるのを記念して、2003年12月に収録されたとのこと。
なお、ブックレットには日本語の頁も用意されている。
 
ドミニク・ド・ヴィリアンクール(Vc)
ヴィリアンクール;「エチミアジンとアララト山」(EA Records)
上記バッハと同様、演奏会場で購入したもの。
作曲家でもあるヴィリアンクールの自作で、演奏時間は13分半程度。CDシングルと書かれていて(もちろん大きさは通常のもの)、紙ジャケットだけの簡素な造り。
エチミアジン(エチミアツィンとも)は、アルメニアの首都エレヴァン郊外にあるアルメニア教会の総大主教座教会(日本流にいえば総本山)の名。世界文化遺産にも指定されている。附属の博物館には、ノアの箱船の破片や、キリストの処刑に使用された槍が展示されているそうだ(真正な遺物なのかどうか、つまびらかにしないが)。
そのノアの箱船が大洪水の後に流れ着いたと言われるアララト山は、エレヴァンから仰ぎ見ることができ、アルメニアの象徴といえる名峰である(ただし現在はトルコ領)。
上記のように、ヴィリアンクールはこのあたりの風物を好み、よく足を運んでいるようで、そんなことから誕生した作品なのであろう。
ジャケットは、霊峰アララト山の美しい姿で飾られている。
2003年11月の録音。
 
アレクサンダー・ギブソン(指揮) スコットランド・ナショナル管
ベルリオーズ;序曲集(CHANDOS)
ギブソンが得意にしたベルリオーズ。序曲集が某オークションに安価で出品されていたので落札。
「ロブ・ロイ」「リア王」「ローマの謝肉祭」「ベアトリスとベネディクト」「海賊」の5曲を収める。
録音データは明記されていないが、マルC・マルPは1982年。CHANDOSが独立した初期のリリースだったと記憶する。
なお、ギブソンのベルリオーズ;序曲集には、ロイヤル・フィルを指揮したTRING盤もあった(未架蔵)。
 
ジャン・ピエール・ランパル(Fl) ロベール・ヴェイロン・ラクロワ(P) ほか
「20世紀Fl傑作集」(ERATO)
ランパルが初演し得意にしたプーランク;Flソナタについては、かねて作曲者との共演盤(Ades)を愛聴してきた。
ところが、ベスト盤選びのような企画が雑誌などであったときに採り上げられるのは、必ずと言っていいくらい、そちらではなくヴェイロン・ラクロワとのERATO盤。
これがずっと不思議で、いちど聴いて確かめたいと考えてきた。
偶々某オークションに、この2枚組が安価で出品されたので落札。
ざっと聴いてみたが、やはりAdes盤の境地は別格の高みにあると思えるのだが、どうだろう。
他の収録曲は、
イベール;Fl協
ルイ・ド・フロマン(指揮) コンセール・ラムルー管
ハチャトゥリアン;Fl協
ジャン・マルティノン(指揮) フランス国立放送管
ジョリヴェ;Fl協
作曲者(指揮) コンセール・ラムルー管
ヒンデミット;Flソナタ & プロコフィエフ;Flソナタ & マルティヌー;Flソナタ
ロベール・ヴェイロン・ラクロワ(P)
 
オーレル・ニコレ(Fl) ジャン・ジャック・カントロフ(Vn) 藤原真理(Vc)
ハイドン;ディヴェルティメント op.100(DENON)
カントロフの未架蔵盤を某オークションで見つけたので落札。
それにしても、いったい彼はDENONで何枚の音盤を製作したのだろうか?
1986年9月、アムステルダムでの録音。
 
ディミトリ・ミトロプーロス(指揮) ウィーン・フィル ほか
フランツ・シュミット;七つの封印の書(Sony Classical)
この「ヨハネの黙示録」に基づくオラトリオは、LP期には知られざる作曲家の秘曲扱いだったと記憶する。
近年、ヴェルザー・メスト盤(EMI)やアーノンクール盤(TELDEC)が発売されるに及んで急速に知名度を上げたが、中でも演奏内容抜群と評されたのが、当盤。
1959年8月、ザルツブルク音楽祭での実況モノラル録音ゆえ、二の足を踏んでいたのだが、某オークションに出品されたのを機に落札。
なお、合唱はウィーン楽友協会合唱団。独唱者はヒルデ・ギューデンアントン・デルモータフリッツ・ヴンダーリヒヴァルター・ベリー等、錚々たる顔触れ。
 

6月23日(水): 

 

マティアス・バーメルト(指揮) BBC響 ほか
シベリウス;交響曲第5番 & ニルセン;交響曲第2番(BBC MUSIC MAGAZINE)
eBayでBBC MUSIC MAGAZINEの附録CD3点を落札。送料を含めても1点当たり平均600円を切る値段で入手できたから、まずまず良い結果であろう。
バーメルトのシベリウス演奏は初耳だが、後期交響曲はとにかく聴かざるべからず。1992年7月、プロムスでのライヴ録音とのこと。
ニルセンはアンドルー・デイヴィスの指揮、1991年4月オックスフォードでのライヴ録音とある。
 
クリスチャン・ヤルヴィ(指揮) BBCフィル ほか
トゥビン;交響曲第3番 ほか(BBC MUSIC MAGAZINE)
一昨年10月、広島まで日本初演を聴きにいったトゥビン作品ゆえ、聴かざるべからず。
2001年3月マンチェスターでの録音で、ノルディックサウンド広島Newsletter No.35によれば「センセーショナルな演奏だったと言われる」とのこと、楽しみである。
もちろん指揮者はネーメの子息でパーヴォの弟。親父殿を筆頭にトゥビンには思い入れ深い一家ゆえ、期待できようというもの。
カプリングは
カップ;交響曲第2番(ネーメ・ヤルヴィ(指揮))
ペルト;「ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌」(パーヴォ・ヤルヴィ(指揮))
そういえばペルト作品は、広島でもプログラムに組まれていた。
 
ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮) BBCフィル ほか
R・シュトラウス;交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」 ほか(BBC MUSIC MAGAZINE)
トルトゥリエのR・シュトラウスは、まだCHANDOS等への録音がないので、どんなものだろうと落札してみた。
1999年9月マンチェスターでの録音で、カプリングは同日に演奏された
プロコフィエフ;「ピーターと狼」
ブリテン;青少年のための管弦楽入門
前者はデイヴィッド・アッテンボロー(イギリスの有名な生物学者というかTV番組製作者)、後者は指揮者自身が、ナレーションを担当している。
 
チョン・キョンファ(Vn) ポール・トルトゥリエ(Vc) アンドレ・プレヴィン(P)
メンデルスゾーン;P三重奏曲第1番 & シューマン;P三重奏曲第1番(EMI)
これは某オークションで落札したもの。
アナログ末期、それまでDECCA専属と思っていたチョン・キョンファの録音がEMIから登場、しかもトルトゥリエのような大家と仲良くピアノ・トリオを演奏しているので、吃驚したことを思い出す。
その頃の彼女には、眦を決して…というより命懸けで楽曲と斬り結ぶ人、というイメージが強かったのだ。今にして思えば宇野功芳師の言説に影響されすぎだったのだが。
当時、その違和感から買いそびれたままになっていたのだが、トルトゥリエの音盤を蒐集しはじめると、この盤を落とすことはできない。
ずっと捜しているのだが、なかなか見つからない。演奏者の顔触れからすると、ありふれていても良いはずなのに…。
また、海外ではCD化されたことがないのではなかろうか(メンデルスゾーンのみ、先頃、仏EMIの廉価箱に収録された)。
本来なら英EMIのLPで架蔵したいところだが、とりあえず国内盤CDを入手。
1978年12月ロンドンでの録音。
 

6月22日(火): 

 

アレクサンドル・ルーディン(指揮 & Vc) スロヴェニア・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第6番 & ハイドン;Vc協第1番(スロヴェニア・フィル自主製作)
今年1月実演に接して以来贔屓のVc奏者の一人に数えるようになったルーディンの未架蔵盤が某オークションに出品されていたので落札。
ハイドンは手兵ムジカ・ヴィヴァ室内管との録音(MANDALA盤)もあったが、こちらはライヴ(1995年3月、リュブリアナ)ということで、また面白かろう。
ショスタコーヴィッチをどう振っているのかも楽しみ。
 
オスカー・シュムスキー(Vn) スコットランド室内管
バッハ;Vn協集(Nimbus)
シュムスキーのNimbus録音は全点架蔵済と思っていたら、バッハを漏らしていた。某オークションの出品を見て気づき、慌てて落札した。
BWV1041、1042と2Vn協 BWV1043Vn & Ob協 BWV1060を、1984年1月にエディンバラで録音したもの。
 
舘野泉(P) ヨルマ・パヌラ(指揮) ヘルシンキ・フィル
エングルンド;P協 & パルムグレン;P名曲集(EMI)
パヌラ師匠の未架蔵CDを某オークションで見つけて落札したもの(LPは架蔵済)。
LPでのカプリングはパルムグレン;P協第2番だったが、CDは同じ作曲家のピアノ独奏小品17曲を組み合わせている。
協奏曲は1971年、独奏曲は1977年1月(石橋メモリアル・ホール)の収録。
 
ミシェル・ポルタル(Cl) ボリス・ペルガメンシチコフ(Vc) ミハイル・ルディ(P)
ブラームス;Cl三重奏曲 & Clソナタ第1・2番(EMI)
ポルタルも好きな奏者だが、それ以上に先日急逝したペルガメンシチコフのブラームスなら聴いてみたいと思い、某オークションで落札したもの。
1991年10・12月パリで録音。
 
熊本マリ(P) 中西俊博(Vn) ほか
モンポウ(日向敏文編);眠れる詩人の歌(FUN HOUSE)
度々この頁に記しているが、斉諧生とモンポウの出会いは、テレビの旅行番組のテーマ音楽に、「歌と踊り」第6番の管弦楽編曲が使われていたこと。
もしかして、その編曲版が聴けるかもしれないと思い、某オークションで落札したもの。
「歌と踊り」第6番「懺悔すれどなおわが罪は深く」という思わせぶりなタイトルを附されているのだが、残念ながら、まったく別なアレンジであった。
録音年月が明記されていないが、1988年12月に発売された、熊本さんのデビュー・レコーディングとのこと。
 

6月21日(月): 凄いWebpageを見つけた(といっても、いつもお世話になっているあんぐらCD博物館さんからリンクが張ってあったのを見つけただけなのだが)。
 Paul Parayの名をドメインにしたWebpageである!
 バイオ(指揮者の甥が執筆)、作品目録、デトロイト響での演奏記録等から構成されており、若干のサウンド・サンプルをアップロード。写真の頁が工事中なのは残念だが、おいおいチェックする楽しみを残しておこう。

 

アラン・ロンバール(指揮) ハーグ・レジデンティ管
マーラー;交響曲第6番「悲劇的」(蘭ハーグ・レジデンティ管自主製作、LP)
マーラーの交響曲のうち、好きな順ではベスト3に入る第6番。その自主製作盤LPがArs Antiquaのカタログに出ていたのでオーダー。
ロンバールのマーラー録音も珍しいだろう。そもそもフランス人指揮者のマーラー演奏自体が稀少のような気がする。
ジャケットの解説によれば、1986年10月にハーグで録音されたもので、オーケストラの新しいホールの建築資金を得るために製作されたとのこと。
 
ヴィクトー・ショアラー(P) カール・フォン・ガラグリ(指揮) デンマーク国立放送響
ベートーヴェン;P協第5番「皇帝」(丁TONO、LP)
ガラグリの未架蔵盤をArs Antiquaのカタログで見つけたのでオーダー。米Mercury盤LPで架蔵しているが、おそらくこちらがオリジナルだろう。
ショアラー(1899年生、1967年没)は、デンマークを代表する大ピアニストだったとのこと。
SP期から多数の録音があるそうだが、当盤の収録年代等は不明。
 
ラルフ・ホームズ(Vn) オトマール・マーガ(指揮) ニュルンベルク響
チャイコフスキー;Vn協(米AUDIO FIDELITY、LP)
ホームズの名は、シベリウス(KOCH)やディーリアス(Unicorn)、ハーティ(CHANDOS)の美しい録音とともに、決して忘れることができないものだ。
彼の未架蔵音源がArs Antiquaのカタログに出ていたのでオーダー。
このリリカルなヴァイオリニストが、どのようなチャイコフスキー演奏を遺したのか、興味津々。
録音データは記載されていないが、マルCは1959年、ステレオ収録とのことである。
 

6月18日(金): 

 

ペーター・マーク(指揮) ローマRAI放送響
モーツァルト;交響曲第25・29番 ほか(ARTS)
マークのモーツァルト、買わざるべからず。
ARTSからはパドヴァ室内管との後期交響曲が出ており、中古音盤堂奥座敷が始まった頃に採り上げられたことがある。
今回はローマでのライヴ。
録音年代は新しいが、音質的には聴き劣りがする。ARCHIVシリーズに含まれているのも、そのせいだろう。もちろん鑑賞に問題はない。
収録曲等は次のとおり。
交響曲第25番(1990年3月30日)
交響曲第29番(1989年12月22日)
協奏交響曲 K.297b(1987年1月27日)
K.297bはレヴィン版ではなく、Ob・Cl・Fg・Hrnによる通常のエディションで、独奏者はオーケストラの楽員であろうか。
 
レフ・マルキス(指揮) アムステルダム・シンフォニエッタ
ショスタコーヴィッチ;室内交響曲op.110a & op.118a(Challenge Classics)
この演奏者によるop.110aは見覚えがあったので迷ったのだが、団体名が違うのとマルP & Cが2004年になっていたので、もしかしたら再録音の新譜かもしれないと思って購入してみた。
開封してみれば、なんのことはない1989年9月録音とあり、VANGUARDレーベルで架蔵済みの音源と判る(そちらでは「新アムステルダム・シンフォニエッタ」となっていた。『レコード芸術』7月号291頁の満津岡氏の記事によれば、昨年秋に改名したとのこと)。
工藤さんのコメントにリンクを張っておく。op.110aop.118a
 

6月16日(水): 

 

Various Artists
『武満徹全集 第5巻』(小学館)
予約購入していた武満徹全集の最終巻が発売されたので引き取ってくる。
今回はうた テープ音楽 舞台・ラジオ・TV作品 補遺、CD14枚組。
「うた」は石川セリ小室等の既発売音源に加えて、EPOが4曲、小室が2曲を新たに録音している。
また、新聞でも報道されたデビュー以前の習作数曲は、高橋悠治(P)の演奏で収録された。
全5巻CD58枚に及ぶ浩瀚な集成であるが、それでも校歌・町歌・CMは未収録、映画音楽でも書かれたスコアの一部しか収録されていないものが多いという。できれば更に補巻として刊行してもらいたいところだ。
それ以上に、この全集は国際的に出版すべきではないか。国家予算を投入する価値が十分にあると思う。文化庁の寺脇研氏あたりに頑張っていただきたいものである。
 

6月15日(火): 

 

セルジュ・チェリビダッケ(指揮) スウェーデン放送響 ほか
ベールヴァルド;交響曲第3番「サンギュリエール」 ほか(IMG)
『20世紀の大指揮者』シリーズの最終回がリリースされた。当初はピアニスト篇同様、100人の指揮者を採り上げるという話だったと記憶しているが、40人ほどで終了したのは残念。
従来のシリーズ作品同様、正規録音の再発とライヴ音源から構成されているが、当盤は、後者のほとんどが北欧音楽という点で異彩を放っている。
標記ベールヴァルド作品(1967年6月9日)に加え、
ニルセン;序曲「仮面舞踏会」(1970年12月12日、デンマーク国立響)
ルーセンベリ;序曲「マリオネット」(1962年10月21日)
が収録されている。
「シンフォニー・サンギュリエール」は、愛惜佳曲書に掲げたサロネン盤を筆頭にシュミット・イッセルシュテット盤、マルケヴィッチ盤などを愛聴してきた曲ゆえ、買わざるべからず。
 
ローラン・コルシア(Vn) セミョン・ビシュコフ(指揮) WDRケルン放送響
バクリ;「祈り」(BMG)
贔屓の若手ヴァイオリニストの一人、コルシアの新譜が出たというので購入。
バクリは1961年パリ生れ。「祈祷」は1994〜97年に書かれた作品で、「すべての時代におけるユダヤの殉教者の追憶に捧げる」という副題が付されている。
2002年1月、ケルンでの録音。
 
ルノー・カプソン(Vn) ゴーティエ・カプソン(Vc) ほか
フランク;P五重奏曲 ほか(EMI)
マルタ・アルゲリッチ(P)を中心とした、2003年ルガノ音楽祭のライヴ録音集(CD3枚組)を購入。
上記コルシア同様、贔屓の若手ヴァイオリニストの一人カプソンが参加している上、見れば買う曲の一つであるフランク作品が収録されているからには、聴き逃すことはできない。
3枚目(ボーナスCD)は「深夜のルガノ」と題されて、ピアソラ作品やタンゴ、ジプシー音楽が演奏されるなど、曲目は多岐にわたる。
カプソン参加分のみ摘記すれば、
フランク;P五重奏曲(2003年6月13日)
アレクサンダー・ガーニング(P) ドーラ・シュヴァルツベルク(Vn) リダ・チェン(Va) ゴーティエ・カプソン(Vc)
ブックレットではシュヴァルツベルクが先に書かれているので第1Vnかと思ったのだが、掲載されている演奏風景の写真ではカプソンが第1に座っている。
ハイドン;P三重奏曲 ト長調(2003年6月10日)
アルゲリッチ(P) ゴーティエ・カプソン(Vc)
アレンスキー;P三重奏曲第1番(2003年6月7日)
ポリーナ・レシェンコ(P) ゴーティエ・カプソン(Vc)
 
クリスティアン・テツラフ(Vn) レイフ・オーヴェ・アンスネス(P)
バルトーク;Vnソナタ第1・2番 & 無伴奏Vnソナタ(Virgin)
これも贔屓の若手ヴァイオリニストの一人、テツラフの新譜(しかもピアノがアンスネス)ゆえ、買わざるべからず。
このレーベルへのバルトーク録音は2枚目。前作は、ミヒャエル・ギーレン(指揮) ロンドン・フィルとのVn協第2番に無伴奏Vnソナタをカプリングしたもの(1990〜91年録音)。
当盤の録音は2003年1月だから、約12年を経て無伴奏は再録音に踏み切ったということになる。前作の快演ぶりがテツラフに惚れ込むきっかけの一つだっただけに、今回も期待したい。
 
ケン・ラッセル(監督)
「ソング・オブ・サマー」(Pony Canyon、ビデオテープ)
ケン・ラッセルがBBC在籍時代(1968年)に製作した、ディーリアスの伝記映画(75分)。英国音楽ファンには隠れもない名画である。
以前、NHKが深夜に「エルガー」とセットで放送したのを録画してみたことがあるが、やはり正規のメディアで架蔵しておきたいと念じてきた。
イギリスではDVD化されているが(amazon.uk)、PAL方式なのでテレビでは再生不能、PCでも斉諧生の環境ではDVDを見られないので、購入に踏み切れなかった。
所謂「レンタル落ち」物ながらビデオテープ(日本語字幕入り)が某オークションに出品されたので落札。
それにつけてもラッセルのフィルモグラフィには、ぜひ見てみたい作品が目白押し。
中でも " The Strange Affliction of Anton Bruckner " というタイトルには、好奇心を刺激されて已まないものがある。
 

6月14日(月): 

 

マリウス・コンスタン(指揮) モンテ・カルロ・フィル
オネゲル;管弦楽曲集(ERATO)
オネゲルは好きな作曲家の一人だが、以前、いつもお世話になっているあんぐらCD博物館さんで、このCDの記事を拝読した。
オネゲルの中でも晦渋で現代音楽よりの作品を集めたものですが,ここでもバッハを敬愛したというオネゲルの際立った構成力によって,凡弱な現代音楽とは一線を画している点が注目されます。狂気すれすれの尖りまくった曲が並ぶ様は,ジャケットの才気走った表情そのもの。余計なエフェクト処理を加えず原音に拘った録音秀抜。金管の響きも最高です。
とのコメントにいたく心惹かれ、ずっと捜していたものを某オークションで落札。
収録曲は、
前奏曲、フーガと後奏曲
モノパルティータ
シェイクスピアの「テンペスト」のための前奏曲
ニガモンの歌
ダヌンツィオの「フェードラ」のための前奏曲
など、1991年7月モンテ・カルロでの録音。
 

6月12日(土): 

 

ジャン・ジャック・カントロフ(指揮) オーヴェルニュ管
ヴェルディ;弦楽四重奏曲 & プッチーニ;「菊」 ほか(DENON)
カントロフ指揮の未架蔵盤を某オークションで落札。
いずれも弦楽四重奏曲をカントロフが弦楽合奏用に編んだもので、標記のほかプッチーニ;3つのメヌエットドニゼッティ;弦楽四重奏曲第8番を収める。
迂闊なことに、プッチーニ;「菊」は曲名を知るのみで、それが追悼の音楽であることを知らなかった。
漱石に「有る程の菊抛げ入れよ棺の中」の大塚楠緒追悼句があるが、洋の東西を問わず菊は死者に手向けられる花なのだろうか。
1989年5月、フランス・オーヴェルニュ地方のクレルモン・フェランにおける録音。
 
フィリップ・ヒルシュホルン(指揮) ワロン室内管
ルクー;弦楽のためのアダージョ ほか(白Chantel、LP)
1996年に癌のため50歳で早世した名ヴァイオリニスト、ヒルシュホルンのルクー録音が某オークションに出品されたので、ここぞと落札したもの。前にeBayで落札し損ねたのである。
ワロン室内管(「管」といっても弦楽アンサンブルの模様、ワロンはベルギーのフランス語地域の呼称)は、1969年に創設され、81年にヒルシュホルンを音楽監督に迎えたとのこと。ジャケット写真には指揮者を含めて12人のメンバーを数えることができる。
録音日が明記されていないがマルPが1982年になっているので、就任直後の演奏であろうか。ルクー作品に頻出するVnソロは、ヒルシュホルン自身と思われる。
標記のほかヴィヴァルディ;Vn協 ニ長調・Cem協 変ロ長調ホルスト;セント・ポール組曲を収録。
 

 音盤狂昔録平成16年5月分を追加。

 この間届いたCD・LPの情報をステーンハンマル・作品表とディスコグラフィリリー・ブーランジェ 作品表とディスコグラフィルクー・ディスコグラフィシュミット・イッセルシュテット・ディスコグラフィ宇野功芳・ディスコグラフィに掲載。


6月11日(金): 

 

ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮) BBCフィル ほか
チャイコフスキー;交響曲第5番 ほか(BBC MUSIC MAGAZINE)
eBayで、子トルトゥリエの指揮盤を見つけた。
CHANDOSの正規録音ではフランス音楽やヒンデミットが多く、チャイコフスキーの交響曲は初めてなので落札したもの。
1998年7月22日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホール、いわゆる「プロムス」におけるライヴ録音である。
尾高忠明(指揮)による交響的バラード「地方長官」をフィルアップ、こちらは1997年12月3日マンチェスターでの録音。
 

6月10日(木): 

 

宇野功芳(指揮) アンサンブルSAKURA
シューベルト;交響曲第9番 ほか(自主製作)
このオーケストラとの演奏は、どう聴いても「寝床」(@古典落語)状態で感心しかねるのだが、とにもかくにも宇野師のCDは買わざるべからず。
もっとも、この日(2003年8月9日、川口総合文化センター「リリア」音楽ホール)の演奏は、なかなか良かったという噂を聞いたことがある。
アンコールとして演奏されたモーツァルト;交響曲第25番よりメヌエット同;第39番よりメヌエットをフィルアップ。
これはアリアCDから。
 
レジナルド・グッドオール(指揮) BBC響 ほか
ブルックナー;交響曲第7番 ほか(BBC LEGENDS)
この指揮者に関しては、一昨年、傑出した評伝山崎浩太郎『クライバーが讃え、ショルティが恐れた男』(洋泉社)と、悠揚たるブルックナー;交響曲第8番のライヴ盤が相次いで世に出た。
故人とはいえ大注目の指揮者になったところ、ブルックナーの新譜がリリースされたので購入。
1971年11月3日、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールにおけるライヴ録音で、ノヴァーク版を使用しているとのこと。
ワーグナー;楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲をフィルアップ、こちらはイギリス・ナショナル・オペラ管と、1974年10月27日にオールドバラで演奏したもの。
 
アレクサンドル・ドミトリエフ(指揮) サンクト・ペテルブルク響 ほか
ショスタコーヴィッチ;交響曲第5番 ほか(Manchester)
気になるロシア系指揮者の一人、ドミトリエフのショスタコーヴィッチ;第5交響曲のCDがあるというのでアリアCDにオーダーしていたもの。
1994年録音とあり、LINN盤(1990年録音)とは別音源であろうか。
タネーエフQによる同;弦楽四重奏曲第8番をカプリング(1978年録音)。こちらも好きな曲ゆえ楽しみである。
 
エストニア国立響 ほか
「エストニア交響楽の100年」(ERP)
北欧音楽MLで御教示いただいたCDが、タワーレコードに入荷していた。
北欧音楽はあまりにも豊穣、シベリウスステーンハンマル以外には、なるべく深入りしないように努めているのだが、このようなマイナーな音盤を輸入した心意気、応じざるべからずと購入。
主な収録曲は、
トゥビン;交響曲第2番(ペーテル・リリエ指揮)
ペルト;交響曲第3番(ネーメ・ヤルヴィ指揮)
スメラ;交響曲第4番
エッレル;交響詩「夜の音」(以上アルヴォ・ヴォルメル指揮)
トルミス;序曲第2番(ニコライ・アレクセイエフ指揮)
トゥール;エクソダス(パーヴォ・ヤルヴィ指揮)
など。
ボーナス・トラックとして、エッレル;祖国の旋律の作曲者自演を含んでいる。
 
ワディム・マゾ(指揮) スーク室内管 ほか
バルトーク;ディヴェルティメント & ブロッホ;合奏協奏曲 ほか(スーク室内管自主製作)
見れば買っている曲の一つ、バルトーク作品がアリアCDのカタログに出ていたのでオーダーしたもの。
標記以外にヒンデミット;Vaと弦楽のための葬送音楽ルカーシュ;Vnと弦楽のための献呈協を収録し、いずれも独奏をヨゼフ・スークが務めている。
1998年3〜5月の録音。
 
ビャーテ・エンゲセット(指揮) アイスランド響
ノルウェー管弦楽曲集 第2集(NAXOS)
3月に第1集を買った、エンゲセットのノルウェー管弦楽曲集。第2集がリリースされていたので購入。
前作にはグリーグシンディングが入っていたが、今回はそうした一般的な名前は皆無。
セーヴェルー;組曲「ペール・ギュント」より抜粋
トヴェイト;「ハルダンゲルの100の民謡旋律」組曲より抜粋
グローヴェン;「夕べに」・祝祭序曲「ヤラルヨード」
ヴァーレン;「海辺の教会墓地」
ハルヴォルセン;組曲「ノルウェー童話の情景」
など。
中でも、ストコフスキーマルケヴィッチ等が手がけたというヴァーレン作品が楽しみである。
2002年6月、アイスランド・レイキャビクでの録音。
 
トルルス・モルク(Vc) パーヴォ・ヤルヴィ(指揮) エストニア国立響
ペルト;交響曲第1・2番、Vc協「賛否」 ほか(Virgin)
モルクの新譜が出ていたので即購入。
ペルトの初期の作品集で、例えばVc協は1966年に書かれ、ロストロポーヴィッチに献呈された。
その他、バッハの主題によるコラージュ(2005年5月にN響と共演予定)、無窮動私たちの庭(児童合唱による)を収録。
2003年2〜8月にエストニア・タリンで録音されている。
 
辻井淳(Vn) 藤井由美(P)
Vn小品集 第6集(イソダ)
こつこつとリリースされている辻井さんの小品集も6枚目になった。
エルガー;愛の挨拶チャイコフスキー;憂鬱なセレナードファリャ;ホタサラサーテ;カルメン幻想曲といった定番曲だけでなく、モナステリオ;シエラ・モレーナエンゲル;貝殻という初耳の作曲家・作品を含んでいるところが面白い。
モナステリオ作品は楽譜が見つからず、メニューインのSP録音から採譜したという。
また、メシアン;「世の終わりのための四重奏曲」より終曲が収められているのも興味深い選曲だ。
2003年7月、滋賀県高島町ガリバーホールでの録音。
これはアリアCDから。
 
ハンス・シュミット・イッセルシュテット(指揮) 北ドイツ放送響 ほか
モーツァルト;歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」(RELIEF)
イッセルシュテットのモーツァルト録音が新たにリリースされるとなれば買わざるべからず。
1953年1月、北ドイツ放送によって収録されたもので、4日間にまたがっているところを見ると(1月20〜23日)、ライヴではないのだろう。
音質的には聴きやすいものだが、弦楽の響きが痩せているのが残念。また、同放送局の承認を得た正規の音源なのか、ジャケット等には明記されていない。
主な配役は、フィオルディリージ;シュザンヌ・ダンコ、フェランド;ルドルフ・ショックなど。
歌唱はドイツ語によっているが、当時はそちらの方がポピュラーだったのだろう。
これはアリアCDから。
 

6月9日(水): 

 

ペール・テングストランド(P) レヴォン・チリンギリアン(指揮) カメラータ・ルーマン
モーツァルト;P協第8・9番(dB Production)
先日、ステーンハンマル作品ほかのCDを入手したテングストランド
まだザッと聴いただけだが「晩夏の夜」など、なかなか良さそうで、別な録音も聴いてみたくなった。
Swedish music shopの検索で見つかった何枚かの中から、興味を惹かれた1枚をオーダー。到着まで1週間かからなかったのには相変わらず感服する。
なお、指揮者はチリンギリアンQのリーダー。
オーケストラレーベルに公式Webpageがある。
 

6月8日(火): 

 

エマニュエル・クリヴィヌ(指揮) フランス・ジュネス管
ドビュッシー;「管弦楽のための映像」より「イベリア」 & バーンスタイン;「ウェスト・サイド物語」よりシンフォニック・ダンス ほか(Ades)
クリヴィヌ蒐集の一環として某オークションで落札したもの。
標記2曲にワーグナー;楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲をフィルアップ、1989年4月27日のライヴ録音である。
 
ジャン・ジャック・カントロフ(Vn) フィリップ・ミュレ(Vc) ジャック・ルヴィエ(P)
シューベルト;P三重奏曲第1番(FORLANE)
カントロフの未架蔵盤が某オークションに出品されていたので落札。
1982年2月、パリで録音されたアナログ末期の音源。ADD表記のある国内盤CDなので、いつか輸入盤LPを入手したいものである。
なお、同じレーベルに、この3人が参加したP五重奏曲「鱒」のCDがあった。
 
エネスコQ
シューベルト;弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」 ほか(FORLANE)
上記カントロフ盤と抱き合わせで落札したもの。
団体はルーマニア・ブカレストで結成され、シャーンドル・ヴェーグの薫陶を受けたというから、無視できない気がする。
弦楽四重奏曲第12番「断章」をフィルアップした、1982年11月のパリ録音。
 

6月5日(土): 

 

ジャン・ジャック・カントロフ(指揮) オーヴェルニュ管
シューベルト(マーラー編);「死と乙女」 & ショスタコーヴィッチ(バルシャイ編);室内交響曲op.110a(DENON)
カントロフにop.110aの録音があったとは知らなかった。eBayで見つけて吃驚。
曲も指揮者も蒐集の対象、ドキドキしながら落札したもの。
1987年3月、フランス・オーヴェルニュ地方のクレルモン・フェランで録音され、国内盤は1988年1月に発売されている。
データによると、カントロフが指揮した録音としては、ごく初期のもの。オーヴェルニュ管(といっても20名の弦楽合奏)のデビュー盤だという。
なお、マーラーの編作は、楽譜が再発見されたのが1984年のことで、録音当時まだ珍しいレパートリーだったようだ。
 
アルトゥール・グリュミオー(Vn) リッカルド・カスタニョーネ(P)
ドビュッシー;Vnソナタ & ルクー;Vnソナタ(蘭Philips、LP)
グリュミオーのルクー旧録音のLPがeBayに出品されていた。
同曲の名盤(場合によってはベスト盤)に数えられ、また50年代のグリュミオーの美音は他に類を見ないものだ。
第3楽章に音に出る傷があり、ジャケットにも汚れが出ていることから、安価で落札できた。
ベストの状態でないとはいえ、CDでしか架蔵していなかったので、入手できて嬉しい限り。
ただし、レーベル面に「MONO」の表示があるので、オリジナルではないかもしれない。
 

6月4日(金): 

 

ケント・ナガノ(指揮) ベルリン・ドイツ響
ブルックナー;交響曲第3番(HMF)
ケント・ナガノのブルックナー、これは注目せざるべからずと購入。
それにしても、この人の録音レパートリーは一見したところあっちへ飛んだりこっちへ飛んだり。前にマーラー;第3交響曲があったが、そちらは続けずにブルックナーに来た。
先月実演を聴いたハイティンクもそうだが、マーラーと両方を録音する指揮者のブルックナー演奏にはあまり期待できないと考えている。はたしてナガノのブルックナー適性は如何。
主に3種ある楽譜の版のうち、もっとも古くもっとも豊富にワーグナーからの引用を含む、1873年版(ノヴァーク第1稿)を使用しているとのこと。
2003年3月、ベルリンでの録音。
 
ヴァルター・ヴェラー(指揮) ロイヤル・スコットランド管
メンデルスゾーン;劇音楽「真夏の夜の夢」 ほか(Collins)
ヴェラーのメンデルスゾーンというと、フィルハーモニア管との交響曲第5番の名演(CHANDOS)が思い浮かぶ。
「真夏〜」の録音があるとはつゆ知らず、某オークションでの出品を見つけて吃驚。これはこれはと落札したもの。
独唱・合唱入りの曲を含めた劇音楽全曲盤となっている。
序曲「ルイ・ブラス」をフィルアップ。
1992年4月、グラスゴーでの録音。
 
レカ・シルヴァイ(Vn) ツァバ・シルヴァイ & ゲザ・シルヴァイ(指揮) ヘルシンキ弦楽合奏団
「セブン・シーズンズ」(FINLANDIA)
フィンランドの若手ヴァイオリニスト、レカ・シルヴァイを起用した「四季」の企画盤。
お馴染みヴィヴァルディ;四季の各曲間に、ヤーッコ・クーシスト;組曲「季節の間に (Between Seasons)」を挿入しているのが特徴である。
クーシスト作品は、「五月祭」「風と水」「初雪」の3曲からなり、もともと当盤のように「四季」に挟み込んで演奏するために書かれた。
それを国内盤はヴィヴァルディだけに編集し直して発売され、北欧音楽ファンの顰蹙を買ったという事情がある。
今日立ち寄った音盤屋で棚を眺めていると、このCDがジャケットを表に向けて陳列してあるのが目に入った。
ヴィヴァルディには積極的な興味がないが、クーシストは贔屓のヴァイオリニストの一人ゆえ、ぜひ作品も聴いてみたいと思い、購入。
1999年7月、ヘルシンキでの録音。
なお、独奏者はゲザ・シルヴァイの令嬢とのこと。
 
マット・ハイモヴィッツ(Vc) シュテファン・ザンデルリンク(指揮) ブルターニュ管
ハイドン;Vc協第1・2番 ほか(TRANSART)
上にはハイドンを掲げたが、当盤の最大のセールス・ポイントは、モーツァルト;Vc協 ニ長調を収録していることだろう。
もちろんオリジナルの作曲ではなく、Ob協 K.314の両端楽章の間にVnと管弦楽のアンダンテ K.470を組み合わせたもの。
しかも、こういう編曲をしたのがジョージ・セルだったというから興味深い。
ハイモヴィッツは必ずしも好きな奏者ではないが、これはちょっと聴き逃せない。
以前、長谷川陽子さんの演奏で、Hrn協第3番を編曲したVc協を聴いたことがある。
名チェリストガスパール・カサドの手になるものだったが、ちょっと技巧の展示にはしったところが気になって楽しめなかった。
当盤でセルがどのような音楽を聴かせてくれるのか、楽しみである。
また、指揮者がザンデルリンクというのも心惹かれる。彼のハイドンには、ロイヤル・フィルを指揮した交響曲録音が2枚あり(RPO)、非常に音楽性の高い演奏だった。
2002年8月、フランス・ランス大劇場でのライヴ録音。
 
エカテリーナ・サランツェヴァ(P) ドミトリ・ヤブロンスキー(指揮) ロシア・フィル
大澤壽人;交響曲第3番・P協第3番「神風」(NAXOS)
現在、クラシックCDの売上チャートの1位にランクされているという、大澤作品の初録音盤。この忘れられた作曲家の復権を図るべく片山杜秀氏の充実した解説が付されている。
大澤は1907年神戸生れ、1930年にボストンへ留学して、亡命当初のシェーンベルクの教えも受け、更に1934年からパリでナディア・ブーランジェに師事した。
デュカスルーセルフローラン・シュミットらとも交流があったというから、斉諧生的には関心を持たずにはいられない。
もっとも、それ以上に当盤を買わざるべからざる事情は、P協の標題にある。
ここでいう「神風」は、特攻隊とは無関係。1937年4月に東京・ロンドン間の飛行所要時間の世界記録を樹立した、朝日新聞社の通信機「神風」号のことである。
Web上を検索してみたところ、ぶんぶん飛行史〜亜欧連絡記録大飛行という労作サイトが見つかった。
この、いくぶん朝日新聞社の販促イベントめいた壮挙について詳説されており、ぜひ御参考にしていただきたい。
当曲は、記録飛行から約1年後の1938年に作曲・初演され、「神風」号に捧げられた作品であるという。
斉諧生にとって飛行機と日本史はクラシック音楽よりも古くからの趣味・関心事。三者が結合した当盤は、まさに買わざるべからざる1枚なのである。
なお、解説には触れられていないが、深田祐介『美貌なれ昭和 諏訪根自子と神風号の男たち』(文春文庫)があり、操縦士・飯沼正明、機関士・塚越賢爾とヴァイオリニスト・諏訪根自子の数奇な運命を活写している。
(ロンドン到着後、神風号が欧州各都市を歴訪した際、ブリュッセルの空港で出迎えた邦人の中に当時留学中の諏訪が加わっており、飛行士に花束を手渡したという因縁がある。)
更に付け加えれば、その後、両飛行士は東京・ニューヨーク無着陸飛行というプロジェクトに加わるが、戦争の激化はその実現を許さなかった。
飯沼飛行士は陸軍の軍用機を輸送する業務に従事して、日米開戦直後の1941年12月にプノンペンの飛行場で事故死
塚越飛行士は、ニューヨークへ飛ばすはずだった機体(A-26)を転用したドイツへの連絡飛行に搭乗することになり、1943年7月、クリミア半島を目指してシンガポールを離陸したあと、消息を絶った。
 
ルネ・レイボヴィッツ(指揮) パリ・フィル ほか
オッフェンバック;喜歌劇「地獄のオルフェウス(天国と地獄)」(PREISER)
先にRegisレーベルからCD覆刻されたレイボヴィッツの「天国と地獄」が、別レーベルから発売されたので購入。
音質的には、当盤の方がずっと優れているので嬉しい。板起こしには変わりないようだが。
 

6月2日(水): 

 

ロレーヌ・マッカスラン(Vn) ジョン・ブレイクリー(P)
エルガー;Vnソナタ & ウォルトン;Vnソナタ(ASV)
エルガー作品は、この作曲家特有のロマンティシズムが美しい佳曲。
それなのに実演・録音の少ないのは残念。ブラームスを10回演奏するうち、せめて1回くらいは、この曲に割いてもよかろうと思うのだが。
マッカスランはイギリスの女流で、自国作品をよく採り上げている人だが、エルガーがあるとは迂闊にも気付いていなかった。
某オークションに安価で出品されていたので落札したもの。
カプリングのウォルトンは、エルガー以上に音盤が少ない曲なので、これも楽しみである。
録音年月は明記されていないが、マルCは1985年。
 

6月1日(火): 

 

ヤーノシュ・ローラ(指揮 & Vn) フランツ・リスト室内管 ほか
ハイドン;交響曲第31番・Cem協 ほか(Hungaroton)
イギリスの中古音盤店Hancock and Monksに注文していた盤が届いた。
少しづつ蒐集しているリスト室内管、室内「管」とはいえ実体は弦楽合奏だから、交響曲録音は珍しい。
第31番は「ホルン信号」の異名を持ちHrn奏者4人を必要とする。彼らをはじめ管楽器奏者を特に加えて演奏したもの。
ジュージャ・ペルティシュ(Zsuzsa Pertis)を独奏に迎えたCem協 ニ長調、ペルティシュとローラを立てたVn・Cem協 ヘ長調をカプリング。
当盤はHungarotonのWhite Labelシリーズの1枚だが、同シリーズのカタログが封入されていた。
それには、ミクローシュ・ペレーニヴィヴァルディヒンデミットの協奏曲作品が掲載されている。
これはまた捜さねば…!
 
ジャン・ピエール・ランパル(Fl) アイザック・スターン(Vn) ヤーノシュ・ローラ(指揮) フランツ・リスト室内管
ヴィヴァルディ;Fl・Vn協集(Sony Classical)
これもリスト室内管蒐集の一。
ランパルとスターンが、赤毛の司祭が2本のVnのために書いた協奏作品6曲を、FlとVnで演奏しようという、そのバックを務めている。
そういえば、ランパルとはモーツァルト作品でも共演していた。
1989年4月、ブダペシュトでの録音。
 
ヴィクトリア・ムローヴァ(Vn) ハインリヒ・シフ(Vc) アンドレ・プレヴィン(P)
ベートーヴェン;P三重奏曲第7番「大公」 & ブラームス;P三重奏曲 ロ長調(Philips)
買い損ねていたムローヴァのCDをあらためて蒐集する段になって、最新録音以外は輸入盤の入手が非常に難しくなっていることに気付いて驚いた。
このプレヴィン等との三重奏曲録音は、店頭は勿論、某オークションでもなかなか輸入盤が見つけられなかったところ、Hancock and Monksに出ていたのでオーダーしたもの。
1993年6月、ロンドンで収録。
余計なお世話かもしれないが、この顔触れなら、ラヴェルあたりを録音した方が良かったのではなかろうか。
 
ネル・ゴトコフスキー(Vn) イヴァール・ゴトコフスキー(P)
ブラームス;Vnソナタ第1〜3番(PYRAMID)
LP末期、RCAに大量の録音があったゴトコフスキー、「音程の取り方など、少し古風なところが貴重なヴァイオリニスト」との評があった。
そういうヴァイオリンならば斉諧生の好みに合いそうなので、ずっと気に懸けている。
ブラームス録音が某オークションに安価で出ていたので落札したもの。
1979年5月、ロンドンでの収録。時期とスタッフの顔触れからして、おそらくRCA音源であろう。
 
ヨースタ・ヴィンベリ(Ten) ジークフリート・ケーラー(指揮) 王立スウェーデン歌劇場管 ほか
ワーグナー;名場面集(Sony Classical)
2002年3月、ウィーン国立歌劇場でフロレスタン(「フィデリオ」)を歌った直後に急逝した、ヨースタ・ヴィンベリ(イェスタ・ヴィンベルイ、またウィンベルイとも)。
スウェーデン出身でステーンハンマル作品の録音もあるなど、関心を持っている歌手が、得意としたワーグナーゆえ、ぜひ聴いてみたいとHancock and Monksから購入した。
「リエンツィ」「ニュールンベルクのマイスタージンガー」「ローエングリン」「パルジファル」の、それぞれハイライトを収録。
中でも当たり役の「ローエングリン」は、第3幕がたっぷり歌われ、約35分間と収録時間のほぼ半分を占める(愛の二重唱の相手方は、同じスウェーデン出身のヘレーナ・ドーセ)。
1995年9月、スウェーデン・イーテルヤールナでの録音。
Sony Classicalレーベルだが、おそらくスウェーデンのローカル・リリースで、あまり日本では知られていない音盤ではないか。
 

平成16年1月4日(日): 「作曲世家」にルクー・ディスコグラフィを追加。
平成15年8月24日(日): 倭匠列伝指揮者・宇野功芳を掲載。
平成15年8月24日(日): 50万件アクセスを記念して、ページデザインを全面改訂。
平成15年5月24日(日): 「逸匠列伝」にユッシ・ヤラスを掲載。
平成14年10月14日(祝): 「名匠列伝」にハンス・シュミット・イッセルシュテットを掲載。
平成14年5月25日(土):黄金週間中のウィーン旅行の顛末を「維納旅行記」として公開。
平成13年2月3日(土):ドメイン"www.seikaisei.com"を取得しサーバーを移転。「音盤狂日録」の過去ログを「音盤狂昔録」として公開。
平成12年9月10日(日):「提琴列伝」に、ミクローシュ・ペレーニを掲載。
平成12年1月8日(土): バッハ;無伴奏Vc組曲聴き比べを掲載。
平成11年10月24日(日): ラハティ交響楽団シベリウス・チクルス特集を掲載。
平成11年8月28日(土): 「逸匠列伝」にカール・フォン・ガラグリを掲載。
平成11年5月9日(日): 「作曲世家」にリリー・ブーランジェを追加。
平成10年5月5日(祝): 「作曲世家」にステーンハンマルを掲載。
平成10年2月8日(日): 「逸匠列伝」にルネ・レイボヴィッツを掲載。
平成9年11月24日(休): 「名匠列伝」に、アンゲルブレシュトを追加。
平成9年9月15日(祝): 「畸匠列伝」に、マルケヴィッチを掲載。
平成9年8月24日(日): 「名匠列伝」にカザルスを追加。
平成9年8月8日(金): 『斉諧生音盤志』を公開。


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